こんにちは。

あおい堂鍼灸院の今泉です。

 

円形脱毛症を深く見つめていくとどうしても交感神経と副交感神経の二つからなる自律神経の問題が浮かび上がってきます。本日の記事はこの二つの関係性について現在の私が思うところを書いてみたいと思います。

 

改めて円形脱毛症で生じる現象を振り返ってみましょう。

まずは特徴的な萎縮毛です。

萎縮毛とは髪の太さが急激に細く成ったり曲がったり、髪の根元の色が変わったりした毛の事です。萎縮毛はその後ほとんど伸びていく事無く、また細い部分が形成された後に切れて抜けて仕舞います。

そして脱毛部に新しい産毛が生えて来た時、多くの場合は最初白髪から生えだしてきます。

大半の白産毛はその後5~6ミリ程度の長さに成るまでに根元から黒い髪の部分が出てきます。毛先だけ白くて根元の方が黒いというツートンカラーの髪に成ります。ケースによってはそのまま白髪で伸びていく場合もありますが、円形脱毛症の病勢が衰えてくるとやはり少しづつ全体が元の黒髪に戻っていきます。

髪が抜ける時と生える時、そのどちらも髪の色の変化がある事が多いようです(無い場合も有)。この色の変化で病勢の盛衰を伺い知れるかも知れません。メラニン色素を作れるかどうかが頭皮・毛根が健全か否かを判断できる可能性が高く思えます。

 

ではこのメラニン色素と髪の関係はどうなっているのでしょう。またここで過去記事を思い出して頂きたく思います。

 

この記事ではヒトが白髪になる過程がアメリカのハーバード大学の研究によって判明したと云うニュース記事を元に書きました。交感神経が働きすぎてメラニン色素を作り過ぎてしまった挙句、メラニン色素を作り出すメラノサイトが疲弊してメラニン色素を作れなくなり、結果白髪と成ってしまうというものです。

円形脱毛症の発症時の特徴として本記事の冒頭で萎縮毛の根本は色が薄くなりメラニン色素が作られなくなっていると書きました。これと先程のハーバードの研究を照らし合わせると交感神経優位な状態は髪にとって良くないのではないかと思ってしまいます。そうでなくとも円形脱毛症はストレスとある程度関係深い場合があります(イコールではありません)。ストレスも交感神経と関係が深いです。

ではやはり交感神経なのかっ!?

 

 

では交感神経が優位な状態によって発症したかもしれない円形脱毛症発症後、本当に交感神経を高ぶらせないストレス軽減穏やか安らか生活が円形脱毛症を治すためには良いのでしょうか。

私は少し違うと思うのです。

何故なら先ほども出てきた過去記事の内容を思い出してみます。

記事では交感神経優位の状況が続いてメラニン色素を作り過ぎてしまい結果として枯渇してしまうとありました。

この中で注目すべきは結果ではなく、過程です。

過剰に働き過ぎてしまった結果は取り敢えず置いておいて、

兎にも角にも交感神経が働くとメラニン色素が作られる事実が読み取れます。

これはつまり交感神経の働き(≒ストレスや緊張状況)が少なければメラニンが作られにくい事も逆に意味していると思います。メラニンの減少が円形脱毛症に見られるのならばそれに抗う意味で治す側面では多少の交感神経優位状況も必要であると感じます。髪の健全化の為に。

 

 

ここで疑問が生じる事だと思います。

交感神経優位の状況で円形脱毛症に成ったのにさらに交感神経優位にしてしまうなんてどういう事なんだ?

こう思われたかもしれません。

この問いに対しては「時間経過の視点」を取り入れてみていただければと思います。

過去記事において自律神経の事を書いたものがありました。以下がそれらです。

 

 

これらの記事でも書いている事なのですが円形脱毛症の原因が生じた時と今とでは時間や環境が異なるのです。仮に働き過ぎ、悩みすぎ、頑張り過ぎで円形脱毛症に成ったとします。その時は確かに交感神経が過剰に優位だったかもしれません。ですが自律神経は交感神経と副交感神経のシーソーです。交感神経がとても昂れば今度は必ず副交感神経が昂るのです。髪のメラニンが減少している今、もしかしたら反動で副交感神経優位な状況なのかも知れませんし、依然として交感神経優位なままなのかも知れません。このようにどちらか判別しにくい、見極められない時にそれまでのご自身の環境を逆転させようとする、交感神経を昂らせない生活を心がけるのはどうなのでしょうか。なぜなら円形脱毛症を患った原因として交感神経優位な行き過ぎた生活を想定した場合、それまで営んできた生活と真逆の生活は行動は違えど、どちらも「行き過ぎである」事に違いは無いのです。極端な行動は起こした結果としてそれまでと同じ轍を踏んでいるだけであることに注意が必要です。そもそも交感神経優位と云っても全身の交感神経が優位に成っているわけではありません。例として過緊張状態の際にお腹が痛くなる事があります。これなどは緊張により交感神経が働いているのに拮抗する形で副交感神経が腹部で働いている現象です。生きている限り必ずどこかでバランスがとられているのです(ホメオスタシス)。しかしこのバランスを取り戻す過程のギャップが大きいと先ほどの腹痛のように身体が辛い事になるのです。故に治す局面の現在、発症当時の過去の生活を顧みる価値はあると思いますが、「行き過ぎ」に注意を払う事はあっても殊更に交感神経優位に神経をとがらせる必要は無い。むしろマイナスではないかと思います。それこそ中庸が行為行動指針として大事です。

 

 

 

では実際に交感神経が昂ると身体にどのような現象が生じるのかをみてみましょう。

 

まずアドレナリンとノルアドレナリンが分泌されます。このどちらにも共通している作用は「やる気」や「集中力」を醸し出します。つまりは元気が良い状態に成れるのです。

本日の記事のテーマに戻ってみると、元気が有ればメラニンが作られるのです。

メラニンを作るためには元気を出す、即ち交感神経を昂らせるのが近道とも言い換えられます。

 

円形脱毛症に成ると誰もが気落ちします。悩みや不安で元気がなくなります。これは致し方の無い事。そのような折に穏やかで何もしない生活を営むのはどうでしょうか。勿論発症による心の傷もありますから少しの間はそれも良いと思います。ですが円形脱毛症はどうしても数か月以上を要する長期戦です。その間、穏やかな生活だけでは心身ともに浮上するきっかけが見えてこない事もあります。治る為に何かどこかでアドレナリンが出るようなエキサイトできる事柄が断続的に欲しいところです。

エキサイト=刺激=ストレス=変化≠穏やかでもあると思います。

 

 

東洋医学の考え方を交えて書いてみます。

ストレスで落ち込み悩んでいる状態、これは大方の場合『肝鬱気滞(かんうつきたい)』と成ります。本来伸びやかな性質の「肝(かん:肝臓)」の気が渋滞して巡っていない状態なのです。渋滞なので気が足りないわけでは無いのです。足りずに少ないのであればそもそも渋滞は軽く成ります。ただにっちもさっちも気が動かない状態に成ってしまっているのです。これを解消するのには気を動かすしかありません。気を動かすことを「理気(りき)」と云います。では理気のためにどうするか?それは刺激なのです。身体を動かす事なのです。すなわちエキサイトであり、変化であり、意外にもそれがある意味見方によってはストレスだとも言い換えられます。そしてそれは交感神経を働かせて元気を出す要素でもあるのです。

 

小児喘息なども「肝鬱気滞」が引き起こす場合があります。自律神経の過去記事の中にも書きましたが小児喘息の発作が有る時、ある程度までなら家で休ませるよりも学校に通学させた方がかえって発作が楽に成ることもあります(発作の程度や種類によります)。これなども環境的に交感神経優位になる状況を作り出していると捉えられます。学校で苦しくて身体は動かせなくても精神的にエキサイトするような状況で発作が変わる事もあると思います。なぜなら交感神経が優位に成ることで気道が広がり呼吸が楽に成るのです。私の経験から言えば花粉症やアレルギー性鼻炎なども同じことがあるように思えます。22歳まで私は本当にひどい鼻炎や花粉症がありました。いつも耳鼻咽喉科の先生に同情されていた記憶があります。その時の私の経験談です。鼻が詰まってどうしようもない時に敢えて学校の階段を一階から最上階まで駆け上がります。そうすると息が苦しくて倒れそうな状態になりますが同時に鼻が少し通るようになるのです。もっとも花粉の時期はより一層花粉の影響を受けてしまうのでその直後にくしゃみ連発に成りましたが、私の場合は鼻が詰まってグズグズどうにもならない状態よりもくしゃみが連発で出た方がずっとずっと楽に感じられました。子供の時の私自らが編み出した荒業で危険すぎて(マジデ)全くお勧めできませんが、これも交感神経優位に成った為に楽になったと分析できます。東洋医学的には身体を動かした事(階段を駆け上がる事やくしゃみも含む)で気が巡り(理気)気滞が解消されて身体が楽に成ったのです。その荒業のもたらす効果はそんなには長続きしませんでしたが(3~5分位)それだけでも楽になれるのが嬉しくてやりたくなるのでした。起きた現象は交感神経が優位に働きだして取り敢えずでも身体が楽に成った現象だと思います(ヘンナ コドモ デシタ ネ)

 

 

 

仕事や人間関係でストレスを感じられる人は多いです。特に仕事などの場合、行き詰まったり大きな課題に直面した際にストレスを感じます。しかしそれも偶然にでも一度巧く行きだすとストレスと云う後ろ向きな感情ではなくなり、逆に自ら邁進して行きたくなるような前向きで楽しい事柄に変化する事もあります。

大きすぎる問題に今すぐ再突撃しましょうとは言いません。距離を置くのも良い策です。ですが距離を置いている時も問題と直接関係ない事柄でも、ただ休んでいるだけよりも何かしらの行動はした方が良いのではないかと思っています(できれば身体を動かす行動が良)。行動していても傷は癒えます。むしろ何の行動もせずただ休んでいるとココロが暇になり皮肉な事に傷の原因を心の中で何度もオートリピートして更に自虐的な思考に陥る負の螺旋傾向が誰にもあります。こんな非生産的な行為に価値はありません。ここは自身をうまくマネジメントするべきです。そして傷が癒えてきたら捲土重来、再び頑張れば良いと思います。距離を置いていた間の自身の成長と時間薬で案外巧く問題解決できるように成っているかもしれませんよ。

 

 

いかがでしたでしょうか。

様々な場面で、特に東洋医学的な分野では交感神経が悪役に成っている事が多いように思えます。

ですがその正体は人を元気にさせる、強くさせる大事な役割があるのです。ましてや円形脱毛症に関してはメラニン色素を作り出す要でもあるのです。忌むべきは交感神経優位ではなくあくまでも極端な状態(行動や思い)なのだと考えています。

 

 

よろしければ参考にしてみてください。

 

 

 

 

 

以下お勧め品

 

 

 

↓日々のケアに

 
 

届いたら油を指すことをお忘れなく!

 

 

↓古典的伝統的な頭皮施術用具です

 

 

 

 

↓頭皮が荒れて痒い時にも良いと当院で口コミあり

 

 

 

 

 

お知らせ

定休日は

日曜と月曜

および

月曜と火曜

隔週交替です。

 

 

雷12月の定休日星

12日(月)13日(火)

18日(日)19日(月)

26日(月)

 

スター冬季休業スター

12月29日(木)から

1月6日(金)まで休みです

 

雷1月の定休日星

6日(金まで休み

9日(月)10日(火)

15日(日)16日(月)

23日(月)24日(火)

29日(日)30日(月)


此方も見てみてください!

円形脱毛症の事がまとめてあります。

『円形脱毛症考』

 

 

あおい堂鍼灸院Youtubeチャンネル

『aoi-do-ga』

 

そしてあおい堂鍼灸院は

鍼灸治療専門院です。

 

ブログランキングに参加しています。

是非応援クリックお願いいたします。

円形脱毛症ランキング

にほんブログ村 病気ブログ 円形脱毛症・脱毛症へにほんブログ村

ゼヒゼヒ~

フォローしてね…アメンバーぼしゅうちゅう