こんにちは。
あおい堂鍼灸院の今泉です。
多くの方の円形脱毛症の経過を継続して診ていると、ある種症状の栄枯盛衰を感じられる時があります。過去記事でも書いていますが円形脱毛症には始まりが有れば終りが必ずあります。
その様な中、例えば順調に回復して行ってもう殆ど治ったと言っても良い時に小さな脱毛部が発生する場合があります。私としても忸怩たる思いなのですが、当のご本人は更に思いの強い事とお察しいたします。
そしてこの時現れる脱毛部、正確に測っているわけではないので感覚的に半数位の雰囲気で、過去に脱毛部の有った場所とほぼ同じところに現れるように思えます。これは来院していただく度にくどいと思えるほど写真撮影をしているので、現在の写真と過去の写真を照らし合わせているから分かるのです。繰り返しますが頭皮に座標を設けているわけでは無いので感覚的という範疇を出られないのですが、ほぼほぼ同じ場所です。
そして、その中でも特に多い場所は後頭部です。
これはどういう事なのでしょうか。
また私の自説が始まりますが、現在世間一般で言われる免疫異常が円形脱毛症の原因ならば、どうしてその場所なのでしょうか。自由自在に動き回れる免疫に異常があるならば場所の関係なく無差別に髪に対して攻撃を仕掛けるのではないか。そこの部分だけ、しかも再度と言う事は、そこの場所に免疫が魅力(?)を感じる何かがある。何もないところはスルーする一方で何かが在る場所だけに免疫がアクションを起こすならば、免疫の異常だろうとそうでなかろうとその場所に第一義的な問題があると思うのです。その場所に問題が無ければ免疫がたとえ異常(過敏)なままだったとしても何も起こりません。花粉症だって重症になってくると目鼻喉だけでなく、花粉の付着した場所に炎症が生じます(花粉皮膚炎)。花粉が付着した場所に免疫が反応するのであって、花粉のない季節には何も起こらないのです。
話を再発部位に戻します。
当院で観察される再発部位が後頭部が多いと書きました。頭頂部、側頭部、前頭部もありますが比率的には後頭部が一番頻度が高いのです。
何故何度も同じ場所なのか。原因は何か。
これも実際にメスで頭皮を切り開いて解剖するわけにはいかないので想像の域を出ませんが、太い神経のある場所だと感じます。特に再発部位に多い場所は大後頭神経と後頭筋の交差する場所です。大後頭神経というのは前々前回の記事『大後頭神経三叉神経症候群(風)』でも書きました。そして後頭筋とは過去記事『眉毛が抜けてくる時』にも書いています。
ヨケレバ ヨンデミテクダサイ
またこの部位に再発する人の特徴として、発現する直前位に同側の項(うなじ)、襟足、頭の付け根等など様々な言い方がありますが、ここが「ピリピリ」したり「ヒリヒリ」したり妙に「こったりする」感覚を訴えられる方が多いように思えます。これなどはもはや神経がこって硬くなった筋肉で圧迫されていると考えても差し支えないように思えます。当然ほぐした方が良いです。でもこの部位はマッサージなどは全身の健康上、本当に要注意なところが面倒な事です。しつこいですがご自分でやられるなら、やはりローラー鍼などがよろしいかと思います。
それ以外の後頭部はどうか。
後頭筋よりも下方で同じ場所、同じような場所によく再発する場合は私の感覚では体つきに特徴があります。意外に思われるかもしれませんが、足首外側のアキレス腱の周りがカチンコチンです(あくまでも再発しやすい方であって項が抜けている人たち全てではない)。ツボで言うと丁度前回の記事で実験をした崑崙穴(コンロンケツ)です。他人とこの様な場所を触り比べることなど普通の生活ではない事だと思うので、誰もがココはこんなものだろうと思われると思うのですが、襟足脱毛の人はここを触ると非常に硬い(事が多い)。襟足の脱毛はまずここをチェックした方が良いです。これもローラー鍼でOK。ちなみに崑崙は火穴(カケツ)というツボの性質があるのでお灸はあまり適さない場所です。
後頭筋よりも上はどうか。
後頭筋よりも上方でツムジよりも下方によく発症する人は、後頭筋自体が妙にぷよぷよしているケースが多いと感じます。これもやはり力こぶのようなモノなのかも知れません。この場合ご自分で何かするのならば梅花鍼(バイカシン)で後頭筋の辺りをポコポコ軽く叩いてみるのが良いと思います。痛いですが……。
いささか話が脱線してしまった感が否めませんが、同じような場所に発症したなぁと感じた時は私の経験上、その場所を管理する神経の道筋を先入観なく調べてみて欲しいのです。神経の分布はネットで調べれば沢山出てきます。その通り道を自分の身体ではありますが、細心の注意をもって触って他の場所との『差』を探ってみてください。最初は全くわからないと思いますが何度も何度も日数をかけて、時間と手間と注意力を注いでみてください。大切な事柄にかける手間や時間を惜しんではいけません。でも一方で分からなくても焦らない事。急ぐけど、焦らない。焦ればそれこそがストレスに変わります。分からなくて当然、でもいつか解明してやる位の意気込みでやってみましょう。
そして今回の話は全体的な印象として多発などの部分脱毛の話のように思えるかもしれませんが、全頭型も最初に抜け始めた場所や今に至るまでの流れを可能な限り思い出して探ってみて欲しいと思います。
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よろしければ参考にしてみてください。
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此方も見てみてください!
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ゼヒゼヒ~
記事と関係ないですが……
カッコよかったです~!
photo by 私