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クロヤギ頭の読まず買い

ちまちまと進まない読書をしつつ、本を買うのは止められない。

こんなに買っていつ読むん?と自分に一人ツッコミを入れつつ日々を暮らす不良主婦の読書(購入)記録ブログ

昨日京都で毎年恒例になった高校のクラス同窓会があり、その後滋賀の実家へ。
今日は朝から御節作りを終えた頃に来た姪っ子と雪遊び。
雪ダルマ作りは腰に来ますね。

今年の年越しは『パリ左岸のピアノ工房』T・E・カーハートと共に。

なかなか更新できませんが、来年もどうぞよろしくお願いいたします。

皆さんどうぞよいお年をお迎え下さい。クロヤギ頭の読まず買い-101231_1609~01.jpg
虫とけものと家族たち (集英社文庫)/ダレル

¥760
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古本市で見つけた絶版本ですが、期待を裏切らない面白さ。

ペットショップの店員から博物学者になったというイギリス版さかなクン?の自伝エッセイ。

物心ついた時から生き物に心惹かれて止まないジェリーには、例えば友人をたくさん呼び過ぎて泊める部屋がないなどという凡人の我々から見ると奇妙な理由で引っ越しを提案する兄・ラリーをはじめとするユニークな家族がいるのですが、毎回家庭内で物議を醸しながらも結局は引っ越しをすることになってしまいます。

そんな兄の提案でイギリスから家族共々ギリシャのコルフ島に引っ越したジェリーですが、彼自身や彼が島のあちこちから連れ込んだ生き物たち、客人や家族の引き起こす騒動は、そこらの小説なんぞ目じゃない楽しさ満載。

個性的な家族たちの丁々発止のやりとりや島の住人たちとの素朴な交流は、温かい海流の上の大波小波のよう。

ちなみに作中に登場し、彼の小さな友だちの悪戯で原稿を台無しにされて激怒する兄のラリーことロレンス・ダレルは、イギリスの文壇に名を連ねる小説家・劇作家で波乱の生涯を送った人とか。

なかなか出会うこともないかもしれませんが、どこかで見つけたら是非購入を!
至高聖所(アバトーン)/松村 栄子

¥1,020
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今月遅れ馳せながらの初更新。

今月に入ってから半ばまで休みが2日しかなかった上、1日は珍しく風邪を引き込んでで寝て暮らしてました。

青春小説の傑作『雨にもまけず粗茶一服』の著者の芥川賞受賞作。

芥川賞ってだけにこれも純文学よりですが、これはこれでいいですね。

一口に言えば、俗世とは隔絶した感のある学生の街で寮生活を始めた主人公・沙月が、自分とは全く違う価値観や生活をしているように見えて敬遠していたルームメイト・真穂の違った一面や孤独を知り、…というような話ですが、筋書きがどうのというよりその時々の心の動きやそれぞれの場面の描写を楽しむ作品。

タイトルはギリシアのアスクレピオス神殿の最奥にあるという夢治療の場「至高聖所」を舞台にした真穂の戯曲から。

でもまあ、こういうのはそう何冊も読めないヒトなので…そういえば『雨にも~』の続編が出てるのを見つけました。

表紙はいただけないですが、文庫化に期待します(笑)
風にもまけず粗茶一服/松村 栄子

¥1,575
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ぼくは死んでいる (ハヤカワ文庫 HM)/フィリプ・ベッソン

¥672
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タイトルのインパクトに魅かれて読んでみた本書。

ミステリというよりはブンガク寄りの作品。

朽ちていく自分の肉体を眺めながら愛した人に想いを馳せる溺死した青年の魂とその恋人、そして恋人には内密に彼と親交のあった男娼。

この3人の語りに終始する本書の中、謎と言える謎は彼の死因で、しかももったいつけた割には…ってことで、筋金入りのミステリファンは「なんじゃこりゃ~!」と壁に投げつけたくなると思いますが、雑食系の私には下手な日本のミステリより面白かったです。

フランスでは評価の高い作家らしいですが、現在邦訳されているのはこれだけのよう。

いつかどこかで出逢ったなら、こんな作家がこんな作品を書いてるよって話のネタに読んでみても。
山口雅也の本格ミステリ・アンソロジー (角川文庫)/著者不明

¥820
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中学生の頃の遊び(趣味)が、ジャンル別のミステリランキングの作成だったというミステリマニアの山口雅也が編んだ本格ミステリ・アンソロジー。

①意外な謎と意外な解決の饗宴

②ミステリ漫画の競演

③「謎」小説の饗宴

④幻の作家たちの競演

⑤密室の競演 Ⅰ(最後の密室)

⑥密室の競演 Ⅱ(密室の未来)

以上のテーマで選ばれた国内外の短編は意外な著者の名前もあってそれぞれに楽しいのですが、リドル(謎)・ストーリーのストックトン『女か虎か』を推す人が多いよう。

案ずることなかれ、ちゃんとアンチ・本格向け(?)も用意されていて、私が好きなのは、星新一『足あとのなぞ』、アシモフ『真鍮色の密室』とバラード『マイナス1』。

どの作品を選ぶかで自分好みの傾向が改めてわかります。

パスティーシュかオマージュか、モフェット『謎のカード』の真相?に迫るホックの『謎のカード事件』なんかも一興。

こんな和洋折衷で漫画まで収めたアンソロジー、中学生の頃の遊び心の延長みたいな雰囲気でいいですよね~。