◼️魔王シリーズ一覧

 

【序章】たびのこころえ

【第1章 その1】深き洞窟の魔王

【第1章 その2】あなたが執着を恐れる理由

 

 

「どうじゃ? 深き洞窟の魔王について

 どんな印象を持ったかのう。

 

 

 ほほう、怖いとな。

 その仕組みもほれ、そこには書かれておったじゃろう。

 

 

 なに? もっと詳しいことがわからないと

 魔王を倒せぬと?

 

 

 フォッフォッフォ。

 お前さん、まだまだ若いのう。

 

 

 魔王を倒したいか。

 

 

 魔王を倒しさえすれば

 お前さんは幸せになれると言うんじゃな?

 

 

 

 そうかそうか。

 そのことについては

 わしから今は何も言わぬことにしよう。

 

 

 

 よいか。

 繰り返すぞ。

 

 我々は

 執着というものは

 生きている以上

 逃れることはできない。

 

 

 だとしたら

 どうしたらいいと思うかの?

 

 

 ほほほ、わからんか。

 まあ、仕方あるまいな。

 

 

 では、次じゃ。

 こっちの本を紐解いていくとするかの。

 

 この本のタイトルは

 《執着の取扱説明書》じゃ」

 

 

 

 

 

執着そのものに問題は、ない。

 

執着を「問題とするわたしたちがいる」だけである。

 

 

 

 

執着という言葉にべったりと張り付いた「前提」があり

それが、私たちを地獄の底へと叩き込む(ように、思えてしまう)

 

 

執着という言葉から発せられる陰湿な粘着質なイメージが

「めんどくさいひと」と思われる(ように、感じられる)

 

 

 

その、執着という言葉に

 

 

・どんな意味を持たせて

・どんな印象をつけて

・どう、見たいのか

 

 

それだけのことである。

 

 

 

 

 

執着の意味は

「ひとつのことに心を奪われて

 そこから離れられなくなること」である。

 

 

 

 

これを

マイナスの面を見れば

「苦しみを生むもの」と化し

 

 

プラスの面を見れば

「究極のこだわり」となる。

 

 

 

あなたは、どちらにフォーカスをしているのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

あなたが「執着している」と感じ

苦しさが生まれている時

 

 

その「動機」は、どこを向いているだろうか?

 

 

 

動機が「こだわり」の方向を向いていたら

その苦しさは、あなたの世界観を表すために

必要な、苦痛である。

 

 

つまりは、それは越えられるものであり

努力を重ねるべきものである。

 

 

それを得たときの歓びは

永遠にあなたのものとして

血肉となり、身となり

あなたを表す確固たる軸となる。

 

 

 

動機が「ない」もしくは「手前にありすぎる」場合は

獲得することだけに重きが置かれ

我慢や堪えが効かず

振り回されるだけのもの、となる。

 

 

行動が行き当たりばったりになり

狭い世界でのチャレンジを繰り返すため

広がりは、ない。

 

まさに「迷いの森」へと誘われるものと化す。

 

 

 

 

執着そのものに是非はない。

 

 

執着する「もの」で

あなたは、何を成し遂げようとしているのか

あなたは、どんな世界を見ようとしているのか

 

 

あなたは、自分がどんな人間だと世に放ちたいのか

 

 

重要なのは、そちらである。

 

 

 

 

繰り返す。

 

 

 

 

執着そのものに問題は、ない。

 

執着を「問題とするわたしたちがいる」だけである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に

 

 

 

執着できるほど

熱中し

恋い焦がれ

追い求めるものがあることは

 

 

 

この上なき歓びであり

極上の至福である。

 

 

 

 

…to be continued