日本のアンデルセンとも呼ばれた
童話作家、浜田広介さん。
今年は浜田広介さんの
生誕130年、没後50年の
メモリアルイヤーで
10月14日には、
私も浜田広介記念館の生家で
イベントをやらせていただきます。
(おかげさまで満席となりました)
☆ひろすけ童話を読む・読み解く
https://resast.jp/events/849672
10月14日(土)13:30~15:00(満席)
山形県高畠町 浜田広介記念館
今週と来週は
浜田広介さんの作品を
ご紹介していきます。
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今回ご紹介する絵本は、こちら。
『ないた あかおに 』
ぶん はまだひろすけ
え いけだたつお
偕成社
『泣いた赤おに』
浜田廣介・作
梶山俊夫・絵
偕成社
この作品はとても有名で
数多くの絵本がつくられています。
私が子どもの頃に読んだのは
池田龍雄さんの絵で描かれた
『ないたあかおに』のほうでしたので
ずっとそういうお話だと
思っていました。
ところが、
現在出版されているものを
比較してみたところ
原文は、私が読んできたものとは
違うことが分かりました。
例えば、
後半、赤鬼が
友だちの青鬼を訪ねていくシーン。
『ないたあかおに』では
雲に乗って移動します。
でも
1933年に発表された原文のまま
制作されている
『泣いた赤おに』では
歩いて移動しているのです。
これは、間違えているわけではなく
浜田廣介さんご自身が
意図して行っているものです。
『ないたあかおに』のあとがきに
浜田廣介さんが
こう書かれています。
****(一部引用)****
およそ、感銘することは、
おとなも子どもも
同じものによるのであると
わかりました。
それで、こんどの絵本にも、
この作をやさしく書いて、
読んでもらうことにしました。
****(引用終わり)****
つまり
『ないたあかおに』は
先に発表された作品に
作者自身が
手を加えているものなのです。
絵本は、同じ文章であっても
どんな絵になるかで
雰囲気が違ってきますが
今回のように、文章そのものも
違っている場合があります。
『泣いた赤鬼』は、
さまざまな絵で
出版されていますので
どんな文章を使っているのかも
チェックしながら
それぞれを比べてみるのも
おもしろいですよ。
山形県高畠町の
「浜田広介記念館」には
浜田廣介作品の
ほぼすべての出版物が
そろっているので
すぐに比較することができます。
女優の長岡輝子さんの朗読で
人形劇の映像で表現された
『ないたあかおに』も上映されています。
ぜひぜひお越しください。
*浜田広介記念館ウェブサイト
https://hirosuke-kinenkan.jp/
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