3月7日(土)
先日ついに旅の終着点に到達していよいよ帰国します。ここからは帰り道。長い長い帰り道です。
まずはこの日アルゼンチンのウシュアイアからチリのプンタアレーナスへバスで向かいます。これまでずっと南を目指して進んできたけど、ついに北へ戻る。なんか変な感じする。
8:00 ウシュアイアUshuaia
↓
19:30 プンタアレーナスPunta Arenas
Bus-Sur 2500アルゼンチンペソ(4226円)
トイレ・電源あり、Wi-Fi・軽食なし
ウシュアイアに着いた翌日、4日前に予約。場所はTransportes Montielという店。バスターミナル(Maps.meのMain bus terminal)から3ブロック坂を登ったところ。現金のみ。
プンタアレーナス行きは火木土曜のみ。他の曜日はTechi Australなど他のバス会社が運行しています。シーズンオフに差し掛かって本数が減っていたので注意。
プエルトナタレスからウシュアイアに来た時と同じバスなので要領も同じです。
朝早起きして朝食を食べる。昨晩宿で出会った日本人のおじさんとご一緒しました。若い頃アルゼンチンに住んでいたことがあるそう。日本で定年退職して、このたび再びアルゼンチンを訪れて全州をめぐる旅をしているんだって。朝から人生の先輩に深いお話を伺い、物思いにふけりながら宿を出る。
今日は朝から雨。移動日に雨とはツイてない。でも昨日現金を使い切ってしまったのでバスターミナルまでは歩くしかない。といっても5分ほどなんですけど。
バスは定刻発車。さよならウシュアイア。
窓の外を眺めて物思い耽りモードを継続したり、それも飽きて漫画読んだり、寝たり。
1時間半ほどして行きにも停まったトルウインTolhuinという町あたりで休憩。
12:20 国境。この頃には雨は上がっていました。風が強くて寒い。ウシュアイアより寒い。
ウシュアイアは夏でも寒いときいていたんですが、意外とそんなに寒くなかったです。半袖Tシャツにウインドブレーカーを羽織るぐらい。南極でも20度を越えたってどっかで見たのでここも暖冬ならぬ暖夏だったのかも。
スムーズに出国。そしてチリ入国。
もうアルゼンチンとチリを行き来するのも何回目でしょう。チリ入国カードを書くのも慣れたものです。今回は入国カードに加えてもう一枚、コロナウイルスに関する用紙が加わりました。体調や渡航歴などを申告する。南米にもついにコロナ感染者が出ました。パタゴニアはまだそんな気配は微塵もなくのんびりした雰囲気ですが。
荷物検査は手回り品をX線に通す式。簡単でありがたい。前に並んでいたおばちゃんのカバンからはバナナやらりんごやらパプリカやらハムやら、持ち込み不可な生鮮食品がゴロゴロ出てきました。おいおい、入国カードをちゃんと読まなかったのかい？これだからチリ入国初心者は困っちまうよ〜！
誰にも気づかれずにひっそりと優越感を感じる。
15:30、海峡を渡る。
ここはかの有名なマゼラン海峡。
かの有名なとか言って名前きいたことあるな〜ってレベルの無知だったんですけど。ウシュアイア行くときは何も知らずに渡り、この前再会したKさんのSNS投稿で教えてもらって知りました。
マゼラン海峡は太平洋と大西洋を結ぶ海峡です。(調べた) マゼランがこのルートを見つけた当時はまだ南米と南極の間のドレーク海峡が発見されていなくて、この海峡が大西洋から太平洋に抜ける唯一のルートだと思われていたんだとか。へぇ〜。
ほんとだ。地図で見るとギリギリ大西洋と太平洋が繋がってる。矢印の先の細いところを船で渡ります。
もうちょい南行けばもっと広い海があるなんて思いもしなかったんだな〜とかお気楽なことを思う。もっともドレーク海峡もなかなかの難所だそうですが。
今じゃ全世界の地図がアプリで簡単に見られますが、そんな時代を経て今があるんですね。またひとつ賢くなりました。
フェリー乗り場の壁アート。
歩いて乗り込む。
風が強くて寒いのに客室が開いてなくて意味不明だと思ったけど、ただドアが重くて開かなかっただけだった。ちゃんと客室 入れました。
またバスに乗り込んで出発。
隣の席はフランス人男性でした。風寒いっすね〜ってとこからおしゃべりが続く。
まだ若く見える彼は何か会社を経営しているそうですが、仕事に追われる日々に疲れ、いったん仕事を置いて旅に出たらしい。ブラジルを3ヶ月ぐらい旅して、ブラジル人の人生を楽しむ心意気に感化されたという。人生楽しまなきゃねみたいな話をしました。
彼は日本に行くのが夢で、来週あたり南米から飛ぶつもりで楽しみにしているという。そうきくと嬉しい。ちょうど桜の季節になるしぜひ楽しんで欲しい。
でもなぁ…日本、今めっちゃどんよりしちゃってるからな〜。イベント中止や休業も余儀なくされているって。
そんな話もすると彼は「今はやめといた方がいいかな、、」と迷いだしてしまいました。
どんよりしているからこそ観光客にはぜひ来て欲しいけど、そんなに日本を楽しみにしてくれている人に無責任に今の日本をお勧めするのは気が引ける。
「ただ観光地は人が少なくて観光しやすいかも！」とだけコメントしておきました。
19:00、プンタアレーナスに到着。移動終了です。
ただ来た道を戻っただけですが、色々考えた1日でした。