最後の鬼平、最後の時代劇 | 宝塚あんこの部屋

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録画していた最後の鬼平前後編を見ました。第150話で終了の鬼平はこれで真っ当な時代劇が無くなった、見れなくなってしまうんだ、という寂しい実感です。



以前のブログにも散々書きましたが日本の時代劇はまともに武家言葉の書けない脚本家、着物の所作、月代鬘、日本髷の似合わない喋れない俳優女優ばかり。

文句言いまくりのブログ

「元禄15年12月14日」


「ツッコミがハマる時代劇」




出演者のそれにしてもみなさまお年を召されましたなァ~しょぼん鬼平の吉右衛門さんはスレンダーで余分な肉のないようなスラッとした体型の方でしたのに、体調のこともあってかお顔まで浮腫んで動きもちょっとモタモタ。

奥方の多岐川裕美さんも輝くように可愛くて美しい方でしたのに…でも甘い声の話し方は変わりませんネ~。そして武家の奥方の丸まげがよーく似合って~!さらにお引きずり姿が本当にサマになる~ラブラブ!

鬼平様に刀を渡す際も「殿様」と言って袂で刀を受け渡す。女子は直接刀に触ったらいかんのヨ~。こういう所作も時代劇ならでは~!べーっだ!

忠吾の尾美としのりさんまで年食ったワ~目もはや若い同心ではなく中年の忠吾。

おまさ役の梶芽衣子さんまでも鋭いシュッとした顔だったのにプクっと…

五郎蔵役の綿引さんは変わらんー!素敵!相変わらずの男前!

伊三次役の三浦浩一さん、三次郎の藤巻潤さん。

酒井祐助役は篠田三郎さんから柴俊夫さん、そして今の勝野洋さん。篠田さんと勝野洋さんが良いわ~!

思えばこの鬼平レギュラー陣もずいぶんの方が亡くなりました。筆頭与力の佐嶋役の高橋悦史さん。

大好きだった彦十の江戸家猫八さん!絶品の彦十の親父でした。

そしてそして粂八の蟹江敬三さん!彼の声が大好きで大好きで!男前な方でした!

京極備前守の仲谷昇さん。

いろんな俳優さんの鬼平がありますが吉右衛門さんの鬼平はレギュラー陣が誰も彼も「この人以外いない」というピタリな配役ばかりの点で私には一番な鬼平です。

前編は若村麻由美さんと谷原章介さん。若村麻由美さんは女、女した色気がある女優さん。カラっとした気っぷの良い色気があった太地希和子さんとは対極みたいな色気です。

女が好きじゃない色気のタイプですがそれでも昨今の青尻女優にはにじみ出せない色気は貴重です。商家の女将の髷も非常によく似合い、まさに匂うようなふるいつきたくなるいいオンナ。

若かりし頃の梶芽衣子さんは小股の切れ上がったいいオンナのおまさ役。ピッタリでしょ!ラブラブ!

谷原章介さんは盗賊の引き込み役でひたすら若村麻由美さんが女将をする宿屋と若村麻由美さんと逢引する船宿との往復場面しかありませんしょぼん

彼を見ていて不自然、と思ったのはやはり着物の所作。歩き方が着物の歩き方ではなく背広歩きです。膝を曲げて歩いてますが蹴っ飛ばし歩きというのか膝曲げした後の足を膝下を前にポンと突き出す歩き方。

若村麻由美さんは時代劇慣れしているのでなかなか所作が堂に入ってます。乱れたビンを櫛で治す所作が色っぽいこと!少し顔を傾け両手を使って治します。これが若手女優なら片手で治すでしょう。色気無い。

吉右衛門さんの着流し姿はなんと素敵でしょ!ラブラブ!歩き方です!帯の結び位置です!全てが様になる!しかももともと吉右衛門さん自身の趣味がキセルなので鬼平としてのキセル姿も絵姿かい?というくらいサマに~ラブラブ!

茶を片手ですする姿さえ粋だヨ~!

「ゆんべの~、」(昨夜の)とかいう江戸言葉もサマになるわ~。「ありがとよ~」とか「雨は上がったようだな」とか何気ない言葉も江戸言葉で喋ってくれる~。

「雨は上がったようだな」って江戸言葉で言えない若手俳優達ー!吉右衛門さんを見て勉強しろ~!

「そこもとのお名を承りたい」
「みどもを長谷川平蔵とご承知であったか」

ああ~!うっとりヨ~!この武家言葉!ラブラブ!


着流し姿の着付けも町人と武士でちゃんと違って着付けしてます。こんなところも今の時代劇に関わるスタッフ見習え~!

町人では襟を曲線的に合わせ、武士では直線的に合わせてます。襟元も町人では少し開き気味、武士ではキッチリ。

火付盗賊改は旗本の役目としては窓際で、出世役は江戸町奉行、それも南町奉行から寺社奉行がエリート。

長谷川平蔵も実在の人物です。
何十年後に平蔵の役宅後を継いだのは遠山景元、遠山の金さんです。彼も実在の人物。

町奉行が文官であり町民対象で捜査、裁判権がありました。武装しません。しかし火付盗賊改は武官で武装します。また僧侶、武士、町民への捜査権がありましても裁判権は無かったのです。

誤認逮捕も多く捜査が荒っぽいので町民からも武士からも嫌われものの火付盗賊改でした。

平蔵は8年間勤め上げお役御免願いを受理され数ヶ月後に亡くなります。まさに火付盗賊改にかけた人生だったんですネ~。

後編にはさだまさしさんが白玉売りで出ましたネ~。平蔵を付け狙う刺客役を吉右衛門さんの4女のお婿さん、尾上菊五郎さんの嫡男尾上菊之助さんが演じてました。

顔がネ~!女形顔だもんで刺客には見えん~!しまりのない顔じゃしょぼん刺客にしちゃ体型がブヨブヨ…

吉右衛門さんには女子4人がいらして息子さんがいないので吉右衛門の大名跡を誰が継ぐんでしょうネ~。

何もかもホメホメな鬼平なんですけどちょっとだけ「はぁ?」なのがあるんすヨ~!

忠吾や酒井祐助は同心なので本来は中村主水と同じような姿のはず。亡くなった高橋悦史さんの役は与力なので羽織袴姿でOKなのに鬼平じゃみんなして羽織袴。


同心と与力じゃ月とスッポンなくらい違うはずなのに…

与力は通勤には槍持を従えていくのです。しかも世襲制で下級ながられっきとした御家人。つまり幕臣です。


同心は同心株を買えば町人でもなれまして一代限りと決まってます。町人からの付け届けでわりかし生活は潤ってましてしかも黄八丈の着流し、羽織を帯に挟むその姿は江戸町民のオシャレさんでした。

そして平蔵の上役、京極備前守を訪ねる平蔵は武士の制服である麻裃姿なのに若年寄の京極備前守はおくつろぎ姿。着流しに袖なし羽織です。変だよ。

袴を履かんかい!袴を付けないのは相手に対して大変失礼にあたる。坂本龍馬も刺客が来たのを悟り、慌てて袴を着けるのに手間取り剣を持つのが遅くなって暗殺された。


というくらい幕末になっても武士にとり袴を着けるのは重要なこと。

若年寄なら大名ですので羽織袴でなくては!ああ~ん??

でもネ!全てはエンディング曲、ジプシーキングスの「インスピレーション」が流れますと許せますのさ!