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小さなおにぎり屋さんでおにぎりを食べていた。
立ち食い蕎麦屋のようなオートマティックなおにぎりやさん。
そこで突然かけられた声。
「奥さん!奥さん!」
私は奥さんではないし、見ず知らずのお婆さんからの突然の声かけに、不覚にも少々の苛立ちを感じてしまいました。
「そのバッグ素敵ね、どこで買ったの?」
それもまた不意打ちすぎて、どう返答していいものかわからずに、「友人から・・・」と短く一言応えて、すぐにまた食べることに専念することにしました。
その瞬間、脳裏に浮かんだ光景。
一人の部屋。
乱雑で、それでいて殺風景な、色も音もない部屋。
他に誰かいるのかな?
でも会話はない。
片付けるとはなしに片付けてでもいるようにものを移動させているお婆さん。
何もすることがない日常。
小さなため息。
私の母も、見ず知らずの人と話をすることを好みます。
余計な自分のことまで喋るので、一緒にいる時にはそれを制することもあります。
むかしの人はそうでした。
知らない人とよく話をして、どこの誰ともわからないまま、会話を楽しんだ後に別れました。
じゃあねと、気楽に。
今はもうできない、人と人との交流。
もしかすると母も、私の知らないところで、こんな風に通りすがりの人に話しかけることもあるのかしら。
「これね、神戸で売ってるみたいですよ」
そのお婆さんに声をかけると、身を乗りだして嬉しそうに、そのお婆さんは言いました。
「あら残念!近すぎて買いに行けないわ!」
でた!おばあちゃんギャグ!
その後、そのお婆さんは、お父さんに連れられてやってきた2歳だという赤ちゃんに話しかけ始めました。
「お父さんと一緒でいいね」
「可愛いね」
戸惑いながらも、ニコニコと話を聞くお父さん。
もしも、私の母が、このお婆さんのように誰かと話をしたくなったときに、
ほんの少しの間でも、返事をしてくれる人に出会いますように。
寂しい思いをしませんように。
はじめに少しイラついたことは、どうかご勘弁ください。
誰にお願いするともなく、そう心の中で祈りました。
通りすがりの誰かにも優しくしよう、なんて、
小学生の子供の生活の授業のようなことを、今さら心に誓ってみました。
その優しさがきっと、巡り巡って、愛する人に返ってゆく。
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