【シンポジウム】実験動物の福祉の実現のための法改正を求める | エシカル&エコロジーなシンプルライフ



主催団体:ペット法塾

昨日、衆議院第一議員会館大会議室で開催された、動物実験関連のシンポジウムに参加してきたので、所感と言うか私見を述べます(パネラーのみんなも私見言ってたし)。

全体的な感想は、タイトルにもある通り、動物実験を行う上での福祉向上なので、推進派の方達の意見が殆どであり、来場者とのやり取りも無く、一方的な発信だったので、過去開催された神奈川の大学や湘南の江ノ島で行われたシンポに比べ、イマイチの印象・・・

ただ、これは動物実験反対の立場である俺は、仕方がないと言えば、仕方がないのかも知れませんね。でも、何となく動物実験は規制する方向で落ちたと思うものの、話の落としどころが不明瞭で、テーマや方向性が、あっちへ行ったり、こっちへ来たり、そんな風に感じた。

では、お話を伺った方達の印象を一言&何を訴えたのか書きますよ。

【黒澤 努 先生】
印象:頑固者で声が大きい
訴え:この方は一人目だったものの、冒頭で動物の権利論バッシングから入り、アニマルライツセンターを名指しで批判された為、ARCも有名になったな、うんうん・・・って、どうなのよ?まあ言ってる事は、だったら肉食うなとか、ペット飼うなとか、薬(医療)使うなとか、いつものアレです。そう言う考え方も理解出来るけど、一方的に捲し立てるのは、配慮に欠ける言動であり、参加者とのやり取りも無いのは気分が悪いです。

あと、この方が言ってた事は、実験動物の福祉向上に関する法改正にそのような人達(実験反対・全廃論者)は関わるな。それと、3Rの内容についても、兎や角言われる筋合いは無い的事を言ってたし、何なら、今回の法改正で動物実験規制が盛込まれなかった責任は、ちみ達の責任でっせ!

後半の部分は、JAVAの亀倉さんから明確に反論が出されたので、一安心ではあるものの、ARCとして一点伝えたい事がある。ここだけの話、動物実験反対活動に力を入れられておらず、啓蒙ビラすら無いと言う体たらくで、今年の総会でも問題視された課題だったりする。

このような場で、ARCの名前が出るのは光栄だが、正直「寝耳に水」・・・

【吉田 眞澄 弁護士】
印象:人選ミス
訴え:大変に申し訳ないが、殆ど記憶に無い。後で出てくる伊佐教授が、動物実験は動愛法と別で管理したい的な話に、いや法的な見解としては、動物愛護管理法が適切である。と言うコメント位しか覚えてない。

【栗原 千絵子さん】
印象:人の生命倫理
訴え:この方の専門は、人間に対する動物実験を倫理的な立場から適切に行われているかを研究され、動物実験はサブ的な課題として述べられてました。動物実験規制寄りで話をされていたが、何を一番訴えたかと言われると、印象や記憶に特に残ってない。

【伊佐 正 教授】
印象:動物実験者の現場代表
訴え:基本的には、規制反対派であり、現場には現場の苦労があり、書類業務が増えるのも困るし、制限される事で研究に弊害が出る。あと、実験動物は産業動物で、ペットと違うのだから、規制するにしても別法で管理するべき。と言うような主張でした。

個人的に感じるのは、規制を望まない動物実験の代表として出てきてる感じがするので、どうやって規制させないように出来るかを考えているのだと思われます。※逆の立場だったら、同じような事を考える。

【末田 輝子さん】
印象;実験動物飼育者
訴え:普段は実験動物のお世話をしており、マンツーマンディフェンスで、手厚い看護をしている。動画も拝見したが、1日2回はブタさん(※ご本人がさん付けしてた)をケージから出して運動、温水での体洗い、痛みの軽減を出来る限り行う等。その上で、日本の飼育基準が適切とか、出来る限りとか、先進国で定められてるガイドラインと比べ、不明瞭である事から(天と地の差)、明確な基準を示して欲しいとの訴えでした。

今回のような動画は初めて見たし、参考にはなるものの、個人に依存した飼育(看護)方法なので、一般的な動物実験施設を公開しなければ、法規制を考慮した場合、殆ど意味が無いと感じる。極端な事例では、現実的な規制には適さない。

※後半のパネルディスカッションで出た話として、殆どの中規模~小規模な実験施設では、このような飼育方法は現実的では無いし、動物福祉に配慮されている可能性は低いとの見解が出される。



総括的な話ですけど、今回は業界関係者が集まれた、議員会館で実施した事に大きな意味はあったと思います。ただ、具体的に法改正へどのように繋がるかイメージが持てなかった点、やっぱり平行線との印象が強いので、規制への道のりは、相変わらず茨の道ですよ、

最後に、議論の中でも出ましたが、日本は不要な実験、やらなくても良い(無駄と思われる)実験が多いそうです。また上記画像UPしてますが、これは遺伝子組み換え食品の悪影響を調べる実験、これも私的に不要だと思うのです。

元々、危険だと分かっている食べ物を作り、危険かもしれないから動物で実験する。どう言う事ですか?(何をしても許されるのか?)シンポジウムの終盤で、自主規制では甘くなる、動物実験を減らそう、今世紀中には技術が進歩して無くせるかも知れない等、明るい話題も出ましたが・・・

そもそも、私達が忘れてはならない事、出来るだけストレスを感じない生活を心がける、食事のバランスに気を配る、適度な運動で体を動かす、規則正しい生活をする。病気にならない為の習慣が大前提でっせ!