クレンペラーのシューベルト《グレ―ト》 | angsyally1112のブログ

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シューベルト:
1. 交響曲第8番(第7番)ロ短調 D.759『未完成』
2. 交響曲第9番(第8番)ハ長調 D.944『グレート』
フィルハーモニア管弦楽団
オットー・クレンペラー(指揮)
録音時期:1963年2月4,6日(1)、1960年11月16-19日(2)
録音場所:ロンドン、キングズウェイ・ホール
録音方式:ステレオ(アナログ/セッション)


このCDは、Amazonで新品が送料込みで400円でした。誠に有難い時代です。
スタジオ正規録音なので、隙の無い緻密な演奏ですね。『未完成』は、確かに立派な演奏なのですが、ウィーンフィルライブ盤の余りに強烈な印象に比べると極一般的な演奏に聴こえてしまいます。

『グレート』の方は、誠に素晴らしい!
私は、この曲が大好きで、シューベルトの
最高傑作と思っています。
この曲は、シューベルトのヴァーチャルな「夢の王国」です。
その「王国」でシューベルトは、この世で叶わぬもうひとつ別の人生を生きているのです。
でも中々最高の演奏に巡り会えませんね。
一番よく聴いているのは、ワルター盤ですが、このクレンペラー盤は全く同時代の録音で同じように私好みのスローテンポです。又インテンポで、不自然なテンポの変化が無いのも好みです。
第1楽章第2主題の後の第3主題とも言うべきホルンの演奏部が一番好みを分ける箇所なのですが、このゆったり目のテンポは・・・・いいですね❗
ワルター盤に聴くロマンチックな歌謡性は少ないかもしれませんが、この悠々とした逞しい構築性は、『王国の城』のようで、見事な演奏に思います。

ヘッドホンは、ゼンハイザーHD650(DMaa)バランス接続とPhilips Fidelio X1両方共に試してみました。
ウィーンフィル盤に比べて低音がカットされた音質のようで、シューベルト独特のベース音が不足するので、両方共に良く合っています。
(
その他夜間に使用したAH-D5000も良かったです。)
雰囲気重視ならばHD650、迫力重視ならばX1という感じでしょうか🎵

Philips Fidelio X1です。豊かな低音が魅力です。