年の取り方について、なるほどと思うネット記事があり、紹介したい | angel_green888☆blog

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年の取り方について、なるほどと思うネット記事(医師 富家孝さん書く)を見付け、超高齢の母や家族にも奨めたく、こちらでも紹介します。

高齢者施設に入れば安心とよく言われますが…私には狭い1部屋に入れられ、牢獄のようにみえます。

 

桂由美さん、小山内美江子さん死去 90歳超で穏やかな最期を迎えられる人は?…高齢者施設で元気な人はほとんどいない厳しい現実

                           2024年5月17日

https://news.yahoo.co.jp/articles/672642f099cb4d8e14fd06b88f40b27ed990b1a0

確実にやってくる人生の最期を、どのような心持ちで迎えるのがよいのか……。新日本プロレスのリングドクターを務め、70代を迎えた富家孝さんが考えていくコラムです。

先日、日本のブライダルファッションの先駆けで、世界的に知られたデザイナーの桂由美さんが亡くなられました。

亡くなる4日前に、テレビ朝日系の「徹子の部屋」の収録をされていたというので、いわゆる元気なまま、ある日突然逝く「PPK」(ピンピンコロリ)だったと思われます。

訃報(ふほう)を知って年齢を確認すると94歳でしたから、長寿をまっとうされた理想的な死に方だったのではないでしょうか。

 

桂さんが亡くなられてほどなく、今度は、「3年B組金八先生」シリーズなど数々の人気テレビドラマを手がけた脚本家の小山内美江子さんの訃報がありました。死因は老衰と公表されましたが、年齢は桂さんと同じ94歳。今月亡くなった作曲家のキダ・タローさんは93歳でした。

 

それで思ったのですが、はたしてどれくらいの人が、90歳を超えて健康に生き、穏やかな死を迎えられるのだろうかということです。

「人生100年時代」と言うけれど

 100歳まで生きる人が増えたことで、「人生100年時代」と言われますが、冷静に数字を見ると100歳まで生きる人は、ごくわずかです。2023年9月1日時点での住民基本台帳に基づく100歳以上の高齢者数(厚生労働省発表)は、9万2139人(うち女性が約89%)。同時期の総務省の推計では、65歳以上の高齢者数は3623万人ですから、100歳以上は高齢者人口の1000人に2、3人と、100歳の壁はまだまだ高いということです。

最も亡くなる人が多いのは、男性88歳、女性93歳

 では、90歳はどうでしょうか? 厚労省発表の「簡易生命表」で、男女それぞれ10万人の出生に対して、年齢別の生存率を示しています。それによると、90歳まで生存する人の割合は、男性が25.5%、女性が49.8%となっています。男性の数値を見ると、「人生90年時代」と言うのもちょっと言い過ぎな感じです。

 

 最も亡くなる人が多い年齢は男性88歳、女性93歳となっています。男性にとっては90歳にも壁があるのが統計から見た現実です。おなじみの「平均寿命」は、早く亡くなる方も含まれてくるので、男性が81.05歳、女性が87.09歳と90歳に届きません。

 

90歳以上の6割が認知症という現実

 こうした高齢者の方々が、実際にどのように暮らしているかは別の話です。元気で暮らしているのか? それとも、なんらかの疾患を抱え、健康とは言えない状態で暮らしているのか?

 

 私は、高齢者施設のアドバイザーをやり、時々訪問医をしていますが、90歳の現実は厳しく見えます。施設にいる方のほとんどは、なんらかの疾患を抱えています。動くのもおっくうで、寝たきりの方も多く、元気と呼べる人などほとんどいません。

 

 自宅にいる90歳以上の方が自立度は高いのかもしれませんが、家族のサポート、介護なしで暮らしていくのが難しい方も多いでしょう。特に超高齢期で問題になるのは認知症です。90歳以上の6割が認知症とされています。

サポート不要の健康寿命は70歳代

 なんらかの助けなしに日常生活が支障なく送れる期間を「健康寿命」と言いますが、男性72.68歳、女性75.38歳(2019年、内閣府の「令和5年版 高齢社会白書」より)となっています。平均寿命より、10年前後短くなります。

 つまり、この年齢以降、多くの高齢者が医療、介護、家族などのサポートが必要になるのです。

大村崑、黒柳徹子…スーパー高齢者は例外的な人たち

 テレビや新聞など多くのメディアでは、長生きはいいことという「長寿礼賛」トーンの事例紹介をよく見かけます。元気で現役のスーパー高齢者がよく登場するので、私たちは、90歳の現実を誤解しかねません。

 たとえば、私がテレビ画面を通して、本当にお元気だなと思うのは、大村崑さん(92歳)です。相撲中継で、桟敷席にいる大村さんの姿を見ると、本当に勇気付けられます。黒柳徹子さん(90歳)も、いまだに現役で名司会を続けていらっしゃいます。草笛光子さん(90歳)も、岸恵子さん(91歳)も、本当に若々しくお元気です。

 しかし、どう考えても、この方々は例外でしょう。

配偶者との離別も大きなイベント

 超高齢期の最も大きな問題は認知症ですが、もう一つ、問題があると思います。それは、配偶者との離別です。80歳代は夫婦2人でなんとか元気でいられる方も90歳になるまでには、一人になってしまう方が少なくないでしょう。男女の平均寿命、健康寿命に大きな開きがあることからみて、これはどうしようもない現実です。

 つまり、90歳を超えて生きようと望むなら、絶対に二つのことが必要なのです。一つは、認知症に備えるために、身の回りをできる限り整理すること。もう一つは独りになっても生きられる方法を確立しておくことです。

 

佐藤愛子著「九十歳。何がめでたい」も参考に

 私自身も後期高齢者ですから、年の取り方については自分事として考えています。 最後に90歳代の現実について、参考になる本を紹介しておきたいと思います。

 まずは、昨年100歳を迎えた作家・佐藤愛子さんが書かれた「九十歳。何がめでたい」です。90歳になって起こった老いの現実と社会に対する思いを、歯に衣(きぬ)着せぬタッチで描いています。

 もう1冊は、昨年90歳で亡くなった作家の森村誠一さんが書かれた「老いる意味」です。森村さんは、老人性うつ病を患い、さらに認知症にもなり、一時言葉を失いかけました。

 そうした体験をつづり、「余生は余った人生ではない」「病気や寝たきりになっても、夢だけは持とう。老いる意味とは夢を持って生きることにある」と述べています。

 
小山内美江子さん 脚本家(金八先生など)94歳で亡くなる

これを書いた方;富家 孝(ふけ・たかし)

 医師、ジャーナリスト。医師の紹介などを手がける「ラ・クイリマ」代表取締役。1947年、大阪府生まれ。東京慈恵会医大卒。前新日本プロレス・リングドクター、医療コンサルタントを務める。著書は「『死に方』格差社会」など65冊以上。「医者に嫌われる医者」を自認し、患者目線で医療に関する問題をわかりやすく指摘し続けている。