きょうがその日です | そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

大きな挑戦なんてとてもとても。
夢や志がなくても
そっと挑む暮らしの中の小さな背伸び。
表紙の手ざわりていどの本の紹介も。

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毎朝、朝食後にコーヒーを飲んでいます。
今朝はふだんより美味しいコーヒーを飲むことができました。

かといって高級品ではありません。ふふだん通りのスーパーのプライベート・ブランド品です。

いつもと違っていたのは、私の味覚です。
けさは苦味を少し感じることができたのです。


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昨年、突然、味覚障害に襲われました。
特別な治療をしないまま様子をみたところ、日を追って回復し、だいぶ味覚を取り戻したのですが、いまだに苦味と渋みがもどっていません。

味覚障害の原因によく亜鉛やビタミンB12不足が挙げられます。
いまの私の食生活ふりかえっても、内蔵系の食材は摂れないものの、赤身肉・大豆・海藻・野菜・卵などで必要量を摂れています。

なので、
ブログで食事や酒に触れても、味について具体的に記すことを避けています。
先日の軽井沢旅行の昼食でも、シェフが自ら摘んできたというこごみを使ったサラダも、その苦味をだいた風味を愉しむことができませんでした。

日々の暮らしでも、好物のコーヒーもせっかくの苦味を愉しむことができません。
それを補おうと、
カップを口に運ぶときの芳ばしい香りを手がかりに、記憶にある苦味を思い出しながら、コーヒーを飲んでいます。


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それが近ごろ、月に一、二度とはいえ、時折、ほのかに苦味を感じる日があります。きょうがその日でした。

あたりまえであった味覚を失い、そのありがたさを感じているだけに、
ほんのわずかでも苦味の感覚をとりもどすと、
ふだん使いのコーヒーも美味しさが格別です。


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味覚を取りもどせれば、それに越したことはありません。
50代で鈍った嗅覚は、その後もとどおりにはなっていないことからすると、
味覚障害もひとつの老いの表れかましれません。
治るにしても治らないどちらにしても、のんびりかまえています。

たまに、いくらか回復した時に格別のよろこびを味わえる分だけ幸運なのでしょう。
いまは、感じることのできる味覚や嗅覚で楽しんでいます。



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