イブの奇跡たち ~ 「輝く夜」 | そっとカカトを上げてみる ~ こっそり背伸びする横浜暮らし

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大きな挑戦なんてとてもとても。
夢や志がなくても
そっと挑む暮らしの中の小さな背伸び。
表紙の手ざわりていどの本の紹介も。

相互読者登録のご期待にはそいかねますのでご了承ください。

ちょっと気の早い話ですが、
私はクリスマスとかイブとかいう言葉をきいても、いまひとつピンときません。

子どもの頃はクリスマスとは何の縁もない暮らしでした。
妻のサマンサと結婚するまで5、6年あったにもかかわらず、
ふたりでクリスマスやイブに、夕飯をともにしたことすらありませんでした。

それでも、私の娘のサクラやモモが幼い時分は、
クリスマスらしい夜にしていたこともありました。

それも、娘たちが大人になった今では、
サマンサとふたりでクリスマスもイブもふだん通りの夜を過ごしています。

    

輝く夜 / 百田 尚樹 (講談社文庫)
  ¥500 Amazon.co.jp
「魔法の万年筆」、「猫」、「ケーキ」、「タクシー」、「サンタクロース」の5編は、
いずれも寂しいクリスマス・イブに起きた、男と女の奇跡の物語です。

ニンマリしたり、ほっとしたり、切なかったり、ほろりときたり、驚いたり。
奇跡がもたらす結果はさまざまです。

    

恋人でも、家族でも、友人でもいいから、
とにかく誰かと、いつもと違う夜を楽しく過ごさなければならない。
クリスマス・イブが近づくと、そんな脅迫観念に迫ってきます。

特別な夜を楽しんでいる人ばかりでないとわかっていても、
ひとりでいたり、働いていたり、誰かと一緒でも普段とおりの夜だったり、
特別にしたつもりでも無理にひと騒きしたり、
心寂しい気分になることがあるかもしれません。

    

そんなところに、もし奇跡のようなできごとが起きたら・・・・・・。

残念ながら、現実の世界では奇跡は起きません。
そう簡単に起きないから奇跡なんです。
小説だから、立て続けに5つも奇跡が起きるんです。

でも、

普段とおりの毎日の延長に今年のクリスマス・イブがあったとしたら、
ごく普通の夕飯を食べたあと、スナック菓子を口に運びながら、
そんな物語を読んですごすのも、悪くないと思います。

たぶん、今年のイブも、うちはいつもと同じ夜になります。


[end]


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