1本柱の「アルテミス神殿跡」を後にすると、お次に向かったのがツアーには恒例の「○○のお店」巡り。
まず、一番最初の訪問となったのが、「○○のお店」シリーズの第1弾、「革製品のお店」であります。
お店の前に到着した時点から、他の国で案内されるお店とはまったく趣きも、雰囲気も、何もかもが違う感じのお店であることに気づきました。
というのも、立派な門構えの入口を入っていくと、すぐにあったのが庭に置かれた高級車。
そして、車のそばには、放し飼いにされた孔雀!それも、何匹も!
それを見た瞬間に、「こりゃ、儲かってまんな~!」と言いたくなるような雰囲気。
正面に見える建物に入ると、そこは明らかにファッションショーの舞台。
ステージから延びる花道が真ん中にあって、周りには観覧席。
そこへ座るように勧められると、まずはチャイと、アップルチャイのサービス。
チャイは前述の通りのモノ、アップルチャイはこれがまた!
普通、日本でアップルティーを頼むと、香り付け程度にしかリンゴの風味がない。
ところが、トルコのアップルチャイは、まさに絞ったリンゴをそのまま入れてるの?ってぐらい、甘酸っぱさのある、とてもおいしいアップルティーなんですよ。
ただのチャイに比べると、色が薄くて、味も薄そうな感じがしますが、全然そんな事はない。
そのおいしさに出会ってから、タダでふるまわれるチャイが出たら、絶対にアップルの方を選ぶようにしました。
そのぐらい、おいしいんですよ。
酸っぱいのが苦手な人は、特に歯にしみて、大変みたいでしたけど・・・。
チャイを堪能していると、このお店の案内人が登場。
明らかに外人さんなんですが、ステージ上で、それはそれは流ちょうな日本語で、これからの流れを説明していきます。
何で、こんなに日本語が達者なんだ???ってぐらい。
説明によると、どうやら、これからミニファッションショーを行うらしい。
案内人が引っ込むと、フッと照明が消えました。
すると、スポットライトがステージにピカー!そして、大音量の音楽がスタート!
みんなが注目する中、ステージから、ちょっとだけ小ぎれいな男性モデル、女性モデルが出てきました。
このモデルさんたちが着ている上着はみんな、このお店自慢の革製品。
そして、その革製品にはすべて、大きな札の番号が付けられています。
座席の前にあるテーブルには、ビンゴカードのようなのが置いてあって、そこには男性用、女性用の番号が前もって書いてあります。
モデルさん着用の服の中で、気に入ったモノがあったら、その番号を覚えて、カードの番号に○をしろ、というシステムなんですよ。
そうすれば、どんなのが欲しいかすぐにわかるから、と。
説明の時に、どんどん○をしてくれ、なんて言ってましたが、番号はついてても、お値段まではわからない。
大体、革なんて、よっぽどの金持ちか、バイク乗りぐらいしか、今は着ないんじゃ?
そんな中、何回か、モデルさんが出たり入ったりした後、急にステージからモデルさんたちが降りてきました。
そして、観覧席をまわって、私たちのツアー参加者の中の、おばちゃん1人、おっちゃん1人をそれぞれステージに上げました。
どうやら、お客さんもモデルとして、参加させる催しをこれからやるらしい。
と思っていたら、男性モデルの1人が、私の所に!!!
ゲッ!私も?
・・・まぁ、ジジイ、ババアのモデルの他に、やっぱ若いのもいないとね。
そこで、男性モデルにエスコートされて、ステージ奥の控室に連れ込まれました。
その控室には、あー、裏方ってこんな感じなんだ!って感心するぐらい、たくさんの替えの衣装が吊るされて並んでいました。
その中から、男性モデルが私に選んで着せたのが、裏地がバーバリーの、革のベージュのコート。
ただ、見た目そんなに太って見えない私は、案外、肉厚!
そのコートを着せてもらったけど、全然、前が合わさらないサイズ!!!
それでも、羽織れれば十分だったらしく、そのままステージ横にスタンバイ。
先に選ばれた、おばちゃん、おっちゃんがステージをモデル歩きしている間、ステージ横で、その男性モデルにダンスを覚えさせられました。
そして、いざ、スポットライトの中へ。
引きつる笑顔の中、精一杯のモデル歩き。ホント、がんばりましたよ・・・。
花道中央では、にわか仕込みのダンスを披露。拍手喝采でありました。
そんなミニファッションショーが終わると、その部屋の奥にあるドアから次の間に入ると、そこが見事な革製品のブティック!
入った途端に、ヴィトンの革のようなニオイが鼻をつきます。
とても広い店内には、これでもか!ってぐらい革製品が並んでおりました。
最初に、一応、我が社の製品はこんなですよ、という説明を受けました。
それによると、色んなブランドに我が社の製品を提供しているんですよ、と。
そのブランドと同じ製品を、そのブランドより破格の安さでお売りできますよ、と。
そこで、例として出されたのが、私が着ていたのと同じような裏地がバーバリーの革ジャケット。
もちろん、裏地がバーバリーなので、バーバリーの商品です。
裏地と書きましたが、実際には、リバーシブルになるジャケットです。
これが、バーバリーで買うと24万円、それが当店で買うと8万円です!!!
どうです?お安いでしょう???って言うわけですよ。
・・・だけど、24万円もすることがまず信じられないけど、それが8万円でも全然安くないし。
大体、いくらブランドもんが安く買えるっていっても、革って案外、保温効果なくて、寒いんだよ?
それに、保存状態が悪いと、すぐカビが生えちゃうし。
と思っていたら、こちらの製品はカビが生えない、らしい。
そして、コンパクトに畳んでも、しわにもならない、らしい。
それにしたって、今時、革って・・・、誰も買わないでしょ・・・。
ところが!とんでもない!さすが、ジジイ、ババアの参加者たち。
とてもお得だって思ったんでしょうね。あっちでも、こっちでも買おうとしてる。
ある人の迷っていた革のジャケット、ブランドはアルマーニ。
アルマーニで買うと80万円ぐらいするのが、ここでだと30万円!
え?30万だって、なかなか手が出ないお値段ですぜ?
ところが、色違いを着てみたり、型違いを着てみたり。・・・うそでしょ~!?
そんなお客がいると、売る方の店員さんも必死!
あれや、これやウマい事言って、気分を盛り立て、どうやっても買わせようとがんばってます。
逆に、革に興味のない人たちは、しつこい店員からどうにか逃げようと必死!
かくいう、私たちもその部類、ちょっと興味のあるフリなんかした日には!
ずーっと後ろに店員さんが付きまとう。
いりませんから!興味ありませんから!買うお金、ありませんから!
そうなると、買わない集団で一塊りになって、店員さんをシャットアウト。
革とは全然、関係ない話で盛り上がり、無視するしか逃げるすべがない。
結局は、このお店で、6人が革製品をご購入。
高いのはアルマーニの30万円、安くても10万円の革のジャケット。
そんな中、どこにも出口のない、このブティック。
添乗員さんに頼んで、この買え買え地獄から脱出したい!と訴えると、裏口のようなドアから、やっと外へ逃げられました。
あー、なんて恐ろしい場所なんだ。まさに、革地獄ですよ。
何とか、無事、買わされずに生還を果たした集団は、外に出てやっとひと安心。
買った人間と買ってない人間で、温度差が違う中、バスへと戻っていきました。





