昨日 エジプト関連のTV放映を見て思い出した
考古学博物館でのこと
今もその輝きを失わず 多くの人々を魅了して
止まないツタンカーメン
黄金のマスクが放つ輝きとは また別に
感動したのが矢車草の花束で
2010年訪問当時に書いたのがこちら
若くして亡くなったツタンカーメンですが
父(アクェンアテン=アケナトン)の起こした
宗教改革のせいで歴史的に抹消されたため
その墓は盗掘を免れ 長いあいだ砂に埋もれ
未盗掘のまま守られてきたお陰で
「20世紀の最大の発見」と言われています
黄金に輝く何重もの棺やマスク
数々の宝飾品や家具 小物に至るまで多くの
品々が数千年後の我々を圧倒しため息を
つかせています
黄金に輝くそれらのアクセサリーの数々は
精緻を極め デザインも斬新で この時代に
全てのデザインが出尽くしてしまい
我々はそれを模倣しているだけなのでは
ないか?と思われるほどです
妻であるアンケセナーメンが香油を塗る姿が
デザインされた黄金の玉座
ハトホルの牝牛の装飾のある寝台
ツタンカーメンの等身大(と言われる)立像
・・・等等
目を奪われるものは沢山ありましたが
思わず胸が締め付けられる思いがしたのは
「矢車草の花束」です
以前から ツタンカーメンの棺の中に
「矢車草の花束」が入っており
発見者のハワード・カーターもそれが一番
印象的だったと後に語ったそうです
棺に一束入っていたのだろうと思い込んで
いましたが 花束は幾つも幾つもありました
アンケセナーメンは 何度も何度も花束を
抱いてツタンカーメンの墓を訪れたのでしょう
黄金と共に幾つもの花束が残っていたことこそ
奇跡のように感じられました