自分の生き方についてのお話しです。
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石川遼君はインタビューの際の受け答えを見ているだけでも、あの年齢にしてものすごい礼儀正しさを感じます。
それはインタビューの時だけでなく、たとえば洗面所を使ったあとは周りをきれいに拭くなど、日頃の行いもしっかりしているのだそうです。
でもそれは、誰かに気に入られようとしてやっているわけではないと思います。
もはや自然の所作として身についたことで、「これをやったから何か見返りがほしい」と、そんなことはおそらく考えていません。
しかし、気づかいの所作を続けていけば、必ず誰かが助けてくれます。
たとえば仲間を集めた飲み会の幹事でもやってみて、感じのいいお店を選んでみたらどうでしょうか?
友人がそれで楽しんでくれたら、嬉しくならないでしょうか?
自分の気づかいに喜ぶ人がいる、それを知るだけで気づかいのレベルは上がります。
好かれようとしなくても、募ってくれる人が増えていきます。
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日本人にしかできない「気づかい」の習慣
上田比呂志 著
クロスメディア・パブリッシング
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岡本太郎さんの言葉に、
「友達に好かれようなどと思わず、友達から孤立してもいいと腹をきめて、自分をつらぬいていけば、ほんとうの意味でみんなに喜ばれる人間になる」
というものがあります。
人の目を気にして、おべっかを使ったり、上司の前だけ取り繕っても100%バレます。
いつも思いやりのある人と、その時だけの人とでは、発する言葉や仕草が大きく異なります。
しかし、その時だけの人たちは、相手が見抜いているとは微塵も思っていません。
でも不思議と伝わるものです。
人間は、「言語情報」よりも「視覚情報」を頼りにする生き物です。
ちょっとした仕草や、瞳孔の開き方、口角や視線の移し方など、相手が「怒っている」「機嫌が悪い」「その話は聞き飽きた」「はいはいやればいいんでしょ」と思っていること位は、きっと中学生にもなればバッチリ伝わります。
だからこそ、何気ない普段の「所作」が大事なんです。
いつも思いやりのある人は、わざわざそういう自分を演技しなくても良いので自然体です。
最後に笑福亭鶴瓶さんの言葉をご紹介致します。
「自分を忘れ、余計な計算で横にそれたりするとダメになる。
あくまで自分のラインを貫くことがすごく大事なんです」
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「魂が震える話」
発行人:けい