姉です。
こちら、公開後速やかに鑑賞してきた。
ライブの投稿でも書いたけど、なんせファンクラブ歴20年なもので、「福山雅治が絡んでいるものは一応チェックする」という行動が染みついているこの身体。
もちろん、これは私好みではないなというコンテンツはスルーしてきたけれど、東野先生×福山雅治となれば、ガリレオを生み出したスーパータッグなので、観に行かないわけにはいかない。
映画中のマジックは、本人がプロマジシャンから習って、リアルにしています。すごいです。
56歳にもなって新しきことにチャレンジしている雅治氏のことは本当に尊敬しているし、そういうところがいつまでもファンでいたいと思うゆえん。また、ロケ地である岐阜県郡上八幡のレトロな街並みや、愛知県の香嵐渓の紅葉は素晴らしく、映画館の大スクリーンで見る価値はあった。
だがしかし!
彼の横にいるバディは柴咲コウでいて欲しいという気持ちが強すぎるのか・・・「脇役が主役並みの演技をする」という韓国ドラマに慣れすぎているのか・・・はたまた犯人を取り巻くストーリーがそれほど刺激的ではないからなのか・・・
ものすごく心を持っていかれるということはなかったのが正直な感想。
一方。
映画公開にあたり、n回目の「容疑者Xの献身」のTV放送。まぁ観たくなりますよね。
TVはCMが入るのが嫌なので、アマプラで再視聴。
何度観ても哀しいし、苦しいし、誰も幸せにならない結末。文字にすると、私が映画やエンタメ作品に最も求めないキーワードが並ぶけれども、この作品だけは例外。17年前の作品だし、きっと映像技術なんかは今とは比べられないほど古いものなんだろうけど、作品自体に古臭さを感じないというか、引き込まれる。古畑任三郎的な「犯人は分かってるんですけどトリックを明かしていきましょう」というストーリー作りも好き。雅治氏がビジュアル的に最も輝いていた40代に入る前の作品というミーハーな気持ちはもちろんあるけれど、それを凌駕する堤真一の陰鬱かつ感情を表に出さない演技、からの最後の慟哭。
時に、ミュージシャンとしてどうなの?とか言われる雅治さんだけど、主題歌「最愛」は「容疑者Xの献身を要約した歌を作れ」と言う命題に200点(満点は100点)で返した作品だと思っている。
「愛さなくていいから 遠くで見守ってて」
「愛せなくていいから ここから見守っている」
堤真一演じる石神さんの、全気持ちを表したような詩とメロディ、そして、それを共演の柴咲コウが歌い上げるというパーフェクトなエンディング。ストーリーは哀しいものだけど、私を含め、多くの人の心に何十年経った今も残っている邦画の代表作。
雅治氏が絡んだコンテンツが、興行として成功することは常に願っています。