木管楽器工房Anchesのブログ -7ページ目

貸し出しClarinetのリフォーム

今年に入りブログの更新をサボってしまっており申し訳ございませんでした。


さて本日は貸し出し用のクラリネットです。


先日、友人の奥様からお電話を頂き「娘さんが中学で吹奏楽部に入部し、クラリネットパート担当になったので楽器の事を少し相談させて欲しい」との事。
学校で楽器は貸してくれるのですが、家でも練習がしたいので個人楽器を購入するかどうか悩んでると言う事でした。
購入するとしてもどのメーカーのどのモデルが良いのか分からない、新品か中古かでも迷っているご様子。


暫く一般的な話をした上で取り敢えずの解決策として「工房に有る資料用の古い楽器で良ければお貸ししますよ」 「暫く使ってみて自分に合う楽器、欲しい楽器がハッキリしたらその段階で購入を改めて考えてみてはどうでしょうか」と提案してみました。


そうして頂けるならば・・・・と言うお返事でしたので早速工房内の楽器を物色。

妥当だと思われる楽器として目に留まったのはEvette & Schaeffer。
勿論有る程度年数の経った楽器にはなりますが、木の状態等は問題無いし初心者には手頃なモデルと言えます。

しかし、いかんせん古い楽器なのでキーのメッキもくすみ、リングキーの腐食も見られます。


そのままでも使え無い事はないのですが、折角これからクラリネットを始める時に持つ楽器。
あまり見た目がくたびれている楽器ではは練習にも前向きになれない可能性も有ります。
やはり初めて自分の楽器として手にするものですから有る程度の状態にして、気持ちよく楽器を始めてもらいたいですよね。
それに、学校の練習に持ってゆく事になるかも知れませんので見た目で恥ずかしい思いはして欲しく有りません。



と言う事で気持ちよく練習して貰う為にリフォームする事としました。




で、出来上がったのがこちら。








パーツは全てバラした上でキーは腐食部を補修の上で変色(黒ずみ)の心配が無く耐久性に優れているシャンパンゴールドメッキ、ポストはちょっと色味を変えてピンクゴールドメッキにしました。
木部は全て洗浄してオイル処理をして、トーンホールのエッジを修正。




パッドは使用地が北海道で有る事、学校で使う可能性も有る事を考慮して擦れて破けたりの心配が少ないレザーパッドにしました。

ベルリングが切れてしまっていた(以前に修理のデモンストレーションの一環で切った気もします)のでモパネと言うアフリカ産の木で補修。



この木はドイツのクラリネットメーカーが試作に使っていたので、そろそろ製品としても出回る可能性の有る木材です。

ちょっとお洒落過ぎたかな・・・・・と言う気もしますが、この楽器で吹奏楽を楽しんでくれると良いと願っています。

パーツが届きました・・・・・が

注文していたパーツ類がロレーから届きました。

Loree Order1



箱を開けてみると。

Loree Order2


流石、フランスw
梱包もお洒落です。


で肝心の中身はと言うと。


Loree Order3
Loree Order4



こちらも丁寧に梱包されてます。
紫の梱包紙が美しく見えます。
このままお客様にお渡ししたい位ですがそうもいきませんので開封して検品します。

今回のオーダーは小物パーツ類が色々と大物パーツが3個です。


大物パーツの方は何かと言うと。


Loree Order5


オーボエのベル2個とダモーレのベル1個です。
それぞれ別のお客様からの相談だったのですが丁度タイミングが揃ったのでロレーに注文と相成りました。

ダモーレのベルの方が納期が掛かると言われていた商品ですが、今回は予定より早く製作してくれました。
検品して問題無ければ予定より早くお客様にお渡し出来ます。



ところが・・・・・・・・・



Loree Order6


オーボエのベルにAKモデルの刻印が。

今回の注文はCモデル2個でしたから納品ミスです(汗

今回ご注文のお客様はAKモデルをご使用ですがベルだけCモデルに変えたいとのご依頼でした。
ソケットのサイズを念の為に確認する際にそのいきさつを説明したのですが、もしかしたら
その説明が却ってミスに繋がったのかも知れません。
しかし注文時には明確にCモデルのベルと注文していますので、早速メールにて交換手続きをする様に伝えました。

折角予定より早く届いたパーツですがオーボエベルの方は交換が済むまでお客様へのお渡しが
遅くなってしまいます。
残念ですが仕方有りません。


現在交換手続きの連絡待ちの状況です。
もしAKモデルの交換ベルを欲しい方がいらっしゃいましたら、交換手続きが済む迄の期間でしたら
現在手元に有るベルをお譲り出来ますので御連絡下さい。

長尺物

加工用の快削真鍮丸棒を注文致しました。

以前にも何度か注文している業者さんですが、今回の注文は久しぶりになります。

こう言った長尺物の基本規格は長さが2500mmになりますが、通常は1000mm~1500mmにカットされて送られて来ます。
通常の宅配便での発送だと長過ぎますからね。


今回特にカットに関しての確認は無く、こちらも確認せずに注文したら・・










Brass Rod



2500mmそのままで届きました。

加工作業で使う際にはロス無く使えるので良いのですが、長過ぎて保管場所に困ります。

工房の旋盤ブースの前に横たえてありますので調整にお越しの時には足元にお気を付けて下さい。w




少し先の予定になりますが、9月26日から10月1日まで外出の為に工房はお休みを頂きます。
修理/調整をご依頼のお客様にはご迷惑をお掛けします。

今回のメッキは

以前にこのブログで紹介した再メッキ作業。

ブログをご覧になった方からお問い合わせを頂き、現在作業中です。

今回のメッキは24K金メッキポストにシャンパンゴールドキーの組み合わせです。

24K&CGP1


24K&CGP2


24Kメッキは全体に使用するとかなりインパクトの強い仕上がりになりますが(黒い木部本体と24K金メッキだとちょっと拝みたくなりますw)、ポスト等に部分使用するとアクセントにもなり良い感じに仕上がると思います。

これから各パーツの合わせ直しと組み立て作業に入ります。



お盆明けには次のメッキ準備に入ります。
次のメッキ予定は以前にも手がけたホワイトゴールドメッキ仕様になります。

オーボエのベルは

オーボエのベルとボトムジョイントの連絡キー。

ここの消音コルク(又は皮等の消音材)を引っ掛けてしまうかたが依然多いですね。


この連結部分のアームが2本のタイプは楽器を正面から見て右側を引っ掛け易いです。
1本連結の場合はクリアランスが有るので通常引っ掛ける事は無い筈。

当たり前の楽器の組み立て取扱なのでご存知と承知しておりましたが、以外に正しく楽器を保持して組み立てていらっしゃらない方が多い様です。


2本連結タイプの楽器の場合ベルに対してこの様に手を添えて楽器を組み立てます。
Ob Joint 持ち方1



肝心なのはBbレソナンスに付いているヒールキー(画面で左方向に飛び出している小さい出っ張り)です。
Ob Joint 持ち方2


これを親指で押さえる事によって連結キーが持ち上がります。
その際にBbキーのアームも一緒に押さえてあげると持ち易いですし、Bbキーの連結も持ち上がりますので(本来こちらはクリアランスが有るので持ち上げなくても引っ掛からない筈ですが・・・・)より安全にジョイントを接ぐ事が出来ます。

このヒールキーはこのために付いているのです。
良く楽器をご覧になって下さい。
他に使い道有ります??
開きを決める為のストッパーでも有りませんし。
強いて言えばBbキーが開き過ぎない為のストッパーの役割は果たしますが。


勿論ベル側の連結キーを持ち上げてもボトムジョイント側の連結キーが上がってしまってはキーを引っ掛けてしまいますので、ボトムジョイント側の連結キーは持ち上げない様にLow Hのキー等を押さえない様に気を付けて下さい。

この様な持ち方で楽器を取り扱えば此処の連結を引っ掛けてしまい、コルクや消音材を痛めてしまうことは起きません。



もし連結部を引っ掛けてコルクを痛めてしまう方がいらっしゃいましたら今一度楽器の取扱、特に持ち方を誤確認して見ては如何でしょうか?