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新人ライター奮闘記

自分は今、制作会社に企画要因、プロットライターとして参加しています。

ブログには、プロデューサーとの打ち合わせや企画書の書き方についても書いていきたいと思います。


また、「文章の書き方」、「企画の見つけ方」なども書いて行きたいと思います

秋ドラマ、なに見てる? ブログネタ:秋ドラマ、なに見てる? 参加中
本文はここから

今期の秋ドラマ、かなり興味深いですね!!


僕は脚本を勉強しているので、ついつい脚本家チェックをしてしまうんですが、いや~、今期の秋ドラは、巨匠ぞろい。大先生ぞろい。


そんな中で、んっ?と思った秋ドラマは、2つ。


中園先生の「ナサケの女」と吉田先生の「黄金の豚」です。


ドラマファンの方は、気がついたと思うんですけど、似てますよね?この2つのドラマ(笑)


「ナサケの女」は、国税局査察官、「黄金の豚」は、会計検査庁。


厳密に言うと、違うと思うんだけど、どちらもお金にまつわる話しだし、汚れた金を綺麗にして行くというストーリー展開はいっしょだったりします。


実は、この似たようなドラマが出て来てしまうという現象は、わりとよく起きる事なんです。前にも、「まっすぐな男」と「曲がれない女」が同じ時期にOAされて、「あれ?似てる」と思った事がありました(笑)


皆さんは、こんな時どうします?どちらか一つを観ますか?。それとも、二つとも同じようだから、どちらも観ないという考えで、別のドラマを観ます?


たぶん、この二つのどちらかの判断を下す人が多いと思います。


でも、でもですよ!意外にどちらも観てみるというのも面白かったりするんですよ。


どんなドラマを観るか選ぶ時って、好きな俳優、女優やあらすじ、タイトルを見て、面白そうなのを観る人が多いと思うんですけど、似たようなドラマをあえて見るというマニアックな見方を取り入れると、よりテレビドラマを楽しめます!(笑)


似たようなドラマでも、大事なポイントは違っていたりするからなんです。


たとえば、「黄金の豚」は、さっきも書いたように、会計検査庁なんです。

だから、立場から言えば、企業や警察、政治家などの金の動きを管理する立場です。


つまり、主人公の女は、権力のある人々に立ち向かって、市民を守るという立ち位置にいるわけなんですよ、だから自然に弱い人達の味方ですというストーリー展開になる。


でも、一方、「ナサケの女」の主人公は、国税局査察官なんです。つまり、一般の市民が脱税していないかチェックする人達なわけなんです。


そうなると、一つ問題が出て来る。「黄金の豚」の時と違って、シンプルに市民の味方ですというストーリー展開が出来ないんです。


下手すると、不景気なご時勢なので、「脱税したくもなりますよ!!」という市民の声がリアルに感じてしまって、脱税を取り締まる主人公の女が冷たく見えてしまうという可能性が出て来てしまうんです。


それは、マズイ!!


そこで、脚本を担当している中園先生は、様々な工夫しています、まず、脱税している奴をムカつく人間に描くこと(笑)、そうすれば、観ている視聴者が、「脱税したくもなりますよ!!解かってくださいよ」とは思わないですよね。


あとは、重要なポイントとして、主人公の女を魅力的に描く事。

第一話の冒頭を観ると、それがよく解かります。米倉さん演じる主人公が、最初、田舎の局にいる。


厳しく会社の脱税を取り締まっているシーンの後に、今度は老人ホームのお婆ちゃんとの交流を描いている。ちょっと、あざとい気もしましたが(笑)、上手いと思いました。


そういったお婆ちゃんとの交流を描く事で、ただの冷たい女ではない事を描こうとしているわけなんです。


しかも、主人公の女が、東京の国税局に移動になったという話しが出て来た時に、そのお婆ちゃんが主人公にお別れのプレゼントをするんです。それは、亡くなった夫が使っていた昔のお金(お札)なんですね。そのプレゼントされたお金(お札)が伏線となって、のちに主人公の心に響いて来るわけなんです。


どうでしょうか?似たようなドラマを見比べて観ると、面白いでしょ?この他にも、まだまだ発見できる所があると思いますよ。


そして、こういった発見は、似たようなドラマをあえて二つとも観る事によって、見えて来るものなんです。


僕は脚本を勉強しているので、そんな見方をしていますが、べつに脚本を勉強していない人でも楽しめる見方なのではないでしょうか?


お試しあれ!!


という事で、僕は、「黄金の豚」と「ナサケの女」を観ています。


ちなみに、「黄金の豚」の主人公は、元詐欺師で、刑務所から出て来て、借出所中という設定になっています。ただの一般市民にするのではなく、詐欺師にする事によって、より生きて行く事の厳しさ、金の大事さを身に沁みて解かっているキャラクターとして描いています。


このキャラクター設定も、見事です!!

脚本家の秦健日子さんがこんな事を言っていた。


「しっかりと女性を描けるのは、女性だけだと思われているけれど、そんな事はない」


僕も秦さんの意見に大賛成です。でも、実際にテレビ局や映画会社のプロデューサーは、「男性作家は女性を書くのが下手だ」と思っている人も多いみたい。


確かに、男と女の感覚って違う。実際に身体についているものが違うんだから、感情の感覚も違くて当然ですよね。


だからこそ、僕のような男性で物語を作りたい人は、「女性をリアルに描く事」がとても大事だったりするし、プロになるためには必要な事なんです。


そこで、今日は、女性ならではの感覚ってやつを考えてみたい。


まず一つに、女性は男性とオシャレのポイントが違うような気がする(笑)


昔、僕が映像関係の専門学校に通っていた頃、講師の方に、こんなアドバイスを頂いた事があります。


「おまえらみたいな男は、当然、女性の下着を見ると、ムラッとしたり、エロい気持ちになるだろう?でも、女性にとって、下着ってのはオシャレの一つなんだよ!可愛いという感覚で女性は下着を見てるんだよ!そんな女性の感覚を大事にしないといけないよ!」


どんな状況で出て来たアドバイスだったかは忘れてしまったんですけど、確か、シナリオに女の主人公が洗濯物を干すシーンを書いて、そのシーンに書いてあったセリフを読んで、仰ったアドバイスだったと思います。


具体的なアドバイスではないので、どんなふうに活かしたらいいか解からなかったんだけど、印象的な言葉だったので、今でも覚えているんですよ


確かにそうだと思いませんか?男は下着を見て、可愛いと思いませんよね?(笑)

「これオシャレなトランクスだな?きっとこれ着たらウキウキした気分になるな、テヘ」とは思いませんよね?思ってたら気持ち悪い(笑)


でも、女性はその日の下着がどんなデザインのものなのかで、その日の気分が変わったりするんですよ!だから、若い女性のセリフを書く時に、「この下着、可愛いから買っちゃおうかな?」というセリフが成り立つわけなんです!


なので、僕が若い女性を主人公にしたドラマや物語を書いたとしますよね。


その主人公が女友達とデパートや下着売り場で、下着を買うというシーンを描いたとしたら、「うわ、これ、凄い可愛い!!」というセリフが一回ぐらい入って来ないと、ちょっと不自然に感じてしまうものになると思うんです!!


つまり、これが女性ならではの感覚を描くって事なんです。僕は男なので、うっかりするとストーリーを進めるためだけのセリフや芝居を描いてしまいがちになってしまう。


でも、ストーリーとは、関係のないところで、今書いたような女性しか言わないセリフを書いておくと、よりリアルな女性を描けるのではないか?と思います。


あと、僕はけっこうフェミニズムなところがあるので(笑)、女性を美化してしまうんですね。


もっと解かりやすく言うと、女性の嫌なところが書けないんです(笑)


シナリオを書いて、女友達に読んでもらうと、「こんなお姫様みたいな女はいないよ!」と、笑われることがあるので、そのへんは注意していきたいですね。


だから、学生の頃、荒井晴彦先生が書いた、「新宿乱れ街、いくまで待て」という脚本を読んだ時に、衝撃を受けたんです。


脚本の中に、「女なんて、大嫌い!!」というセリフがあったんです。このセリフ、女性に言わせているんです。


男が「女なんて嫌い」って言うのは解かるんだけど、女性が「女なんて、大嫌い」と言うのは、当時の僕の感覚には無かったんですよ!!


女性が女性に対して、「嫌いだ!!」と言った瞬間に、女性として生まれた性を感じることが出来る良いセリフだったと思うんです。


さすがは、荒井先生ですね、「新宿乱れ街、いくまで待て」のシナリオは、「月刊シナリオ」という雑誌の2007年、9月号に載っています。


興味のある方は読んでみてください。日活ロマンポルノ時代の荒井先生は、女性を描くのが上手いと言われ、伝説になっています。

高校の頃、日本映画は黒澤明が一人いれば良いと思っていた。


三谷幸喜作品をきっかけに、ビリーワイルダー監督の事を知り、その事からワイルダーと同時期にハリウッドで活躍していた映画監督の作品も観るようになった。


ハワードホークス監督作品、ウィリアムワイラー監督作品、レオ・マッケリー監督作品、フランクキャプラ監督作品、ルビッチ監督作品、キング・ビィダー監督作品、ヒッチコック監督作品、ジョン・フォード監督作品などなど、ハリウッドが夢の工場と言われていた頃の映画を学生の頃にたくさん観れた事は本当にラッキーだったと思う。


でも、昔のハリウッド映画に夢中になって行く中で、日本映画はまったく知らない人になってしまっていました。


そんな中でも、ただ一人だけ知っている偉大なる映画監督がいました。


黒澤明です!!


映画をまったく観た事ない人でも、スピルバーグと黒澤明の名前は知っていると思います。


高校の頃の僕も名前ぐらいは知っていて、軽い気持ちで「生きる」と「七人の侍」を観たんです。


衝撃でした。本当に良く出来たエンターティメントだった。もし、このブログを読んでいて、「古いから」とか「時代劇は苦手」と思って観ていない人がいたら、騙されたと思って観てほしい(笑)、絶対に好きになるから!!


それぐらいよく出来たエンターティメントで、観る人を飽きさせない。どこか自分が当時見ていたハリウッドの映画にも共通する思いを感じたんです。


それから一気にビデオ屋で黒澤明監督作品を観まくって、遺作の「まあだだよ」まで観ました。僕は好きになると一直線の人なので(笑)、黒澤明関連の本もたくさん買って、夢中になって読みました。


そんな中、気づいた事があります。黒澤明の凄さって、単に作品が面白い事じゃないって事です。


本当に凄いのは、黒澤さんの作品に対するモチベーションです!!


どんな事があっても、妥協しないで作品を作り続けようとする異常と言っていいほどの執着心が黒澤さんの凄さです。


あのモチベーションはどこから来るのか?高校の頃、考えました。


黒澤さんの自伝である、「ガマの油」を読みとそれが少し解かります。


黒澤さんは、若い頃、大きな地震とお兄さんの自殺を経験しています。


大きな地震を経験する事によって、幼い頃の黒澤さんは、地震の被害にあってしまった悲惨な死体の山を目の当りにします。怖くて、目を背けようとする黒澤さんにお兄さんは言いました。


「明、目を背けるな!!怖いものに目を背けるから怖くなるんだ!!しっかりと観れば怖いものなんて無い!!」


黒澤さんは、お兄さんに言われた、この言葉を生涯忘れずに実行していたのではないでしょうか?


徹底的にしっかりと観ること!!もしかしたら、そんな姿勢が黒澤さんのモチベーションを支えていたのかもしれません。


だけど、「しっかりと観ろ!!」とアドバイスしてくれたお兄さんが、やがて自ら命を絶ってしまう。


お兄さんの自殺によって、「しっかりと観ろ!!」と言う言葉だけが黒澤さんの胸の中で生き続けたのではないか?と僕は考えます。


黒澤さんのように、物を作る人間には、どうしても心に残って、なかなか取り除けない言葉や思い出が必要なのかもしれない。


いや、むしろ、そういった忘れられない記憶があるから、映画をつくりたい、脚本を書きたいと思うのかもしれない。


心の中に残った毒と言ったらいいのでしょうか?僕も心の中に残った毒を確認して、前に進んで行きたいと思います。


偉大なる先輩の業績を改めて称えながら!!