「しばり」という言葉をご存知でしょうか?
何かと何かを結ぶという本来の意味ではありません。
よく放送作家の人が使う業界用語なんです。
自分が手掛ける事になった企画の予算、クライアントのニーズ、ターゲット層やスケジュール面での条件の事を、映画、テレビ業界でしばりと言うんです。
プロとして食べて行くためには、このしばりを意識しながら作品、企画と関わって行かなければなりません。
しかし、何もプロに限った話しじゃないんです。
アマとして、作品をつくって行く時にも、大事になって来ます。
前回の記事に書いた低予算映画や自主映画だって、企画が動き出す前から、予算という名のしばりが重くのしかかって来ます。
「また金の話しか?」と思われるかもしれませんが(笑)、大事な事だと思うんですよ。
どこかロケ場所を借りるにしても、金を払わなければいけませんし、撮影機材を借りるにも金がかかります。
制作費をどんなふうに使うか?は映画、ドラマに関わるすべての人の重要な課題なんです。
なので、今回も語りたいと思います。
そもそも、しばりが厳しいなら、逆にそのしばりを意識して、アイディアを出せばいいのではないでしょうか?
そこで、多くのスタッフたちが考えたアイディアが室内だけで物語が進行する、ワンシチュエーションものと呼ばれるジャンルです。
物語が室内だけで進行すれば、ロケ場所をいちいち探して来る時間が短縮できます。
そして、時間が短縮できるという事は、撮影機材のレンタル料金や役者のギャラなども安くすむというわけなんですよ。
そんな理由から、昔から、自主映画、低予算映画の世界では、ワンシチュエーションものが多かったように思うんです。
ただ、それだけに、ストーリー展開が面白くなければいけません。
三谷幸喜さんの登場で、世の中に随分とワンシチュエーションものが広まりましたが、本当に面白いワンシチュエーションものって、なかなか無いんです。
そんな中、見つけました。
最高に面白いワンシチュエーションもの映画の発見です。
今日も、ご紹介しましょう。
ロマンポランスキー監督作品。
おとなのけんか
ポランスキー監督は、映画ファンなら誰もが知ってる名監督で、「チャイナタウン」とか「テス」とかが有名ですよね。
この作品は、大作じゃありませんが、室内だけという悪条件を見事に活かして、最高のワンシチュエーションものに仕上げています。
撮影もかなり早く終わっただろうなという事がよく解るし、何よりテーマが深い。
もともと舞台作品だったので、当然と言えば当然ですが、制作費が無くて、室内だけで作品を作らなければならない時に、是非とも参考にしたい作品の一つです。
ぜひご覧なってください。
