この『森田理論学習の要点』は、

様々な苦悩を抱えて「神経症」に陥り、

生活の発見会で、

森田療法理論を学習する時の、テキストです。

33ペイジの小冊子であります。

 

生活の発見会に入会して、一年くらい経過し、

部分的に学んだことを、

「体系的」に系統立てて学ぶ機会があります。

これを発見会では【基準型学習会】といいます。

 

これを学ぶ中で、学習方法が理解できます。

自分が、これまで苦悩して、

人知れず悩んで、もがいたことを整理します。

意識が「こんがらかった」状態を、解きほぐす、

機会となります。

 

会員は、これを学ぶ中で、

謝った理解、認識に気が付きます。

(人生の)努力目標の軌道修正が図られます。

何よりも、「心の葛藤」から解放されます。

非常に気持ちが楽になります。

 

これまで、苦悩してきたことの「正体」が解ります。

それは【神経症】とは何か?

その定義と「成り立ち・要因」を明らかにします。

私も「目からうろこ」の様な、喜びの衝撃でした。

 

慈恵医大の医師から、「生活の発見会」で、

「勉強して治して下さい」と云われて、入会しました。

その勉強の場、方法は、

森田療法関連の書籍を読むこと、

毎月開かれる「集談会」に出席して、

「相互学習」を積み重ねる中で、

理解が深まっていきます。

 

この小冊子の、学習目次を書いてみます。

 

「はじめに」で、おおざっぱな解説と、方向性、

その成果が書かれています。(16行の短文です)

 

①、神経症の成り立ち

 1,「神経症」とは何か

 2,「神経症」の種類

 3,症状の要因

 4,4-1,症状を形成するメカニズム

    4-2,症状によって歪められるものの見方・考え方

 5,森田療法の目ざすところ

 ★ 参考

②、神経質の性格特徴

 1,神経質の性格特徴

 2,性格についての考え方

③、感情の法則

 1、森田療法と「感情」

 2,感情の法則

 3,感情は自然現象

④、欲求と不安

 1,症状は不安の現れ

 2,不安が生じるのはなぜか

 3,生の欲望と死の恐怖

 4,不安から欲望へ

⑤、行動の原則

 1,行動の原則

 2,気分本位から目的本位へ

⑥、「あるがまま」と「純な心」

 1,あるがまま

 2,純な心

 3,感じ

 4,恐怖突入

 5,共感

 6,補足説明(純な心)

⑦、森田療法の人間観

 1,流れに乗って生きる

 2、自然に服従し、境遇に従順なれ

 3,事実唯真

 4,とらわれる心・感じる心

 5,自覚と気づき

⑧、治るとはどういうことか

 1,森田療法で「治る」とは?

 2,狭義の「治る」 

  =症状からの回復・解放

 3,広い意味で「治る」

  =「神経質者(人間)としての成長」とは?

 4,「治る」プロセス

 5,手を差し伸べることの意味

 6,「全治」

⑨、「まとめ」のしかた

 

★、参考文献

以上の9項目を、毎週一日、

三か月かけて、学びます。

 

これで、神経症につて理解ができます。

また、どうしてなるのか。

苦悩の正体がつかめます。

そして、不安を取り除こうとした過ちに気づきます。

 

不安の正体が理解できると、

「感情に対する考え方」が納得いきます。

 

こびりついていた「不安感」が氷解します。

「葛藤の無限地獄」から、脱出ができます。

特に不安神経症の人は、

治った後は、神経症になる前に比べて、

行動がエネルギッシュとなると云われる。

 

私は、その体験者で、

その意味が非常によくわかります。

 

また書きます。

 

今日は、解説というより、ガイドでした。

※、森田療法は、慈恵医大の初代精神科教授の

  森田正馬博士によって創出された。

  大正11年、『神経質の本態と療法』が博士論文でした。

  この認証をめぐって、東大医学部の博士号認定委員会は、

  消極的だった。森田先生の恩師「呉秀三」博士は、

  「こんな画期的な独創性を持った論文を認めないなら」、

  「私の博士号を返上する」といって、積極的に認証を促した。

  こんな「エピソード」があるのです。