16日のニューヨーク外国為替市場は、EU首脳会議で予算や2006年11月に設定していたEU憲法批准時期の延期などが協議され、ユーロ地合いが悪い中、6月米フィラデルフィア地区連銀の製造業業況指数はマイナス2.2となり、前月の7.3から悪化。マイナスに転じるのは2年1カ月ぶりで、事前予想のプラス10.0を下回るなど、米CPI消費者物価指数や対米証券投資に続いて弱い米経済指標が発表されましたが、テクニカル的な強さと地合いの良さにも支援され、ドルはユーロとスイスフランに対して上昇。ドルは指標発表の前から、短期的なロング・ポジションの巻き戻しが先行し、ユーロ/ドルは1.2150を目指す動きになり、ドル/円は下値メドとされていた108.80~90円付近を割り込んでストップロスをつけたことで、一時108.66円まで下落しました。原油価格が55ドルを超えて上昇しているにも関わらず、米長期金利低下なども材料となり、108円後半~109円前半ではテクニカル系ファンドなどの買いが入っていましたが、かなりの量の輸出の売りに上値を抑えられています。ドル/円は、依然、輸出企業のドル売りなどで上値が重いようですが、ユーロが弱含みとなっている限り、円安要因はあまりなく、108円を割り込んで急落する可能性は低いと思われます。しかし、週末要因のドル調整売りや製造業業況指数の数字はドルの頭を抑え、ユーロの1.20ドル試しにネガティブ要因となるのではないでしょうか。ただ、これで米経済に対する肯定的な見方がなくなることはなく、FRBが引き続き慎重なペースで金利を引き上げるという見通しは変わりません。原油価格上昇に関しては、高金利通貨のポジティブ材料。石油コンサルタント会社オイル・ムーブメンツのアナリスト、ロイ・メーソン氏は16日「OPEC石油輸出国機構加盟11カ国(イラクを含む)による7月2日までの4週間の原油輸出量は日量2419万バレル、6月4日までの4週間(同2428万バレル)から同9万バレル減少し、先週の数値に比べると輸出量は同16万バレル増加しており、5月半ばから6月下旬にかけての減少傾向から回復の兆しが見られる。7月には出荷量が再び上向く公算がかなり大きい」としています。また、メキシコのエリソンド・エネルギー相は同日ノルウェーのビドベイ石油相と会談後、記者会見で「原油価格が現在の水準近辺か、それを若干下回る水準で安定することを期待するが、メキシコはフル生産を行っており、価格を押し下げるために増産する余力はない」との見解を示しました。両国はともにOPEC非加盟国。
また、ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は1万578ドル65セントと、前日の終値に比べ、12ドル28セント高で取引を終了。
今日は、米国で第1・四半期米経常収支(0830EDT、日本時間21:30、商務省、予想-1900億ドル、前回-1879億ドル)、6月米ミシガン大消費者信頼感指数速報値(0945EDT、日本時間21:45、予想88.8、前回86.9)。カナダ4月卸売売上高(日本時間21:30、予想+0.7%、前回+0.5%)欧州で、4月仏経常収支(0645GMT、日本時間15:45、財務省)、4月ユーロ圏鉱工業生産(0900GMT、日本時間18:00、統計局、予想+0.1%、前回-0.2%)、5月独生産者物価指数(0600GMT、日本時間15:00、連邦統計庁)、ECB会議のトゥンペルグゲレル専務理事(0700GMT、日本時間16:00)・ゴンザレス・パラモ専務理事(1215GMT、日本時間21:15)・イッシング専務理事(1415GMT、日本時間23:15)などのパネルディスカッションや、トリシェ総裁の閉会の挨拶(1600GMT、日本時間18日1:00)なども気になるところです。