10日の東京外為市場では、グリーンスパンFRB議長の議会証言が米景気の底堅さと慎重なペースながら利上げの継続性を示唆したことから、ドル買いが先行し、円相場は続落。米国の対中貿易赤字額によって、人民元の切り上げ圧力が強まるとの見方と4月米貿易収支が拡大したものの予想より少なく、対日赤字も縮小、ドル買い。一時、前日比1円25銭円安・ドル高の1ドル108円69銭と、今月1日以来の円安水準をつけました。
米商務省が発表した4月の貿易赤字は569億6000万ドルとなり、前月の535億6000万ドル(改定値)から拡大。エコノミスト予想は、赤字580億ドル。4月の対日赤字は71億8000万ドルに縮小しました。
谷垣財務相は10日、スノー米財務長官との会談で「最近の米国経済は非常に良い姿にあるということと、年金改革も含め、財政構造改革へ努力されていることについて、われわれとしても非常に良い方向に向かっていると考えている。中国人民元高になっても、われわれとしては円高にはならないと思っている。また、中国経済が拡大するなかで、「最近、過剰流動性のような状況も見られるが、やはり自らの政策自由度を高める意味からは(人民元改革を)早めに対応することが必要だと思っている」との日本側の考えを説明。スノー米財務長官からは「日本の商法改正で取り扱いが変わった擬似外国会社について、米国側は懸念しており、何らかの対応ができないか。また、郵政民営化におけるイコールフッティングへの配慮が必要」との発言がなされました。
G8サミット財務相会合、IMFや世界銀行などに対する貧困国債務の100%免除で合意し、G8と新興国の朝食会で為替の柔軟性必要との発言が複数国からあったものの、声明は「世界的不均衡への取り組み求める」で、為替には言及せず。ブラウン英財務相は「主要国首脳会議(グレンイーグルズ・サミット)の準備としての会合であるサミット財務相会合は、為替レートについて言及する場ではない。7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の声明で、為替に関する文言を盛り込むのが慣例。主要国首脳会議の準備の段階で、為替について言及しないのが慣例だ」としています。一方で、スノー米財務長官は、会議終了後の記者会見で、アジア新興国に対し、為替のさらなる柔軟性を求める姿勢を示していました。
ドイツ6大経済研究所の1つ、DIWドイツ経済研究所のチーフ・エコノミスト、アルフレッド・シュタインハー氏は10日、ECBが9月末までに政策金利を、景気押し上げのシグナルとして0.50ポイントが望ましいとしながらも、0.25ポイント引き下げるとの見通しを示し、さらに、05年のドイツ経済成長率が「1%をわずかに下回る水準」と、04年実績(1.6%)から低下すると予想。また、ドルに対するユーロ下落については、プラスの変化だとしながらも、今年後半になってようやく景気を押し上げるとの見通しを示しました。
USDA米農務省は同じく10日、BSE(牛海綿状脳症、狂牛病)検査で陽性反応が出たことを確認。農務省のジョハンズ長官はこの死亡牛の組織について、追加的な検査を英国の研究所に委託することを明らかにし、死亡した牛の肉は食品チェーンなどには出回っていないと強調しました。輸入再開にはまだかかりそうです。
また、バクダッド北西部のシーア派居住区で10日午後10時(日本時間午前3時)ごろ、駐車していた自動車が爆発し、11人が死亡、29人が負傷。