「姿勢・構造・生体力学」は「痛み」と関係ない説 17 効果は持続しない | はり灸ガルボのアメブロ

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歩けないほどのギックリ腰も歩けるように
加古川市 鍼灸院 トリガーポイント アクティベータ・カイロプラクティック

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前回はPSBモデル(姿勢、構造、生体力学で痛みを説明するモデル)は
臨床上3つのハードルがあるという話でした
  1. PSB要因が腰痛に影響する重要なレベルを特定/定義できないこと
  2. PSB要因の検査(特に脚の長さの違い、組織の質感、骨盤の角度、および個々の椎骨の位置など)は妥当性、信頼性が低い

  3. PSB要因の修正に手技やエクササイズでは日常使用をはるかに超える身体的過負荷が必要

 
 
 
このような適応は、過負荷にさらされる期間と頻度によって異なります。
たとえば、筋力トレーニングでは、抵抗と持続時間/頻度を漸進的に増加させることによる過負荷が必要です。
ランニング持久力の向上は、より長く、頻繁に走ることなどによって達成されます (Henriksson & Hickner, 1996)。


逆に、運動を中止すると、これらのトレーニングの成果は急速に元に戻ります。
PSB要因の文脈では、構造的な不整合を再配置/調整/修正するには、
日々の物理的刺激をはるかに超える膨大な力が必要になると予想されます。

これらは、数か月または数年にわたって毎日適用する必要があります。

患者自身が特定の運動により維持できない限り、
治療を終了すると、PSB要因の急速な逆転をもたらす可能性があります。

この適応競争では、最終的に最も実践されたもの、つまり、個人の何もトレーニングなどをしていない状態(デフォルト)の PSB 状態/行動が必ず勝利します (Lederman の議論、2005、2010a を参照)。



特に治療の中止後の、中・長期の PSB要因に対する手技の影響を調べる研究データはありません。



本質的に、適応結合組織または筋肉の長さを変化させるには、
張力 (例えば、ストレッチ) が必要です。

これらは、脊椎マニピュレーションなどの突発的な張力や、
手動ストレッチやエクササイズなど、数秒から数分かかる張力など、
さまざまな時間スケール内で適用できます。


マニピュレーションのような突発的な張力は、
一時的な組織の伸長 (クリープ変形) を生成する可能性が高いですが、
それは数分しか持続しません (Light et al., 1984; Roberts & Wilson, 1999)。
(マニピュレーション≒いわゆるボキボキ整体)


筋肉を手で伸ばしたり、数分間運動したりすると、
一過性の延長効果は最大1時間持続します (Magnusson, 1998; Magnusson et al., 1995)。
 
 
ややこしい言い方でわかりにくいので噛み砕いていきましょう
 
 
姿勢や構造を、運動やマッサージなどの手技療法で変化させようとすると
長くて数年間継続しなければならない
 
 
そして、運動は少しの期間休んでしまえば、
急速に元の状態に戻る
 
 
「逆転をもたらす可能性」とも書かれてるので
リバウンドのようなものがあるかもしれません
 
 
そういった治療をやめた後
長期間追跡した研究データは存在していません
 
 
そして、ボキボキ整体のような、いわゆるマニピュレーションは
一時的に組織が引き伸ばされるけどそれは数分しか持続せず
ストレッチも最大でも1時間ぐらいしか伸びない、ということらしいです
 
 
鍼治療も似たようなもので
鍼の一番スッキリする効果は保って3日ぐらいです(たしかこれもエビデンスあったと思います)