つづき
今回の内容の結論から
- 背骨が歪んでいても腰痛の原因にはならない
- 背骨の歪みは痛みの程度には影響する
- 強烈な背骨の変形や、神経の圧迫は、足の痛みに関係がある
今回は脊椎(背骨)周りの病的な状態と痛みの関係についてのデータです
■脊椎(椎間板)の病理学
椎間板の病理学的な変化が腰痛の原因となる可能性があるかどうかを調査することは重要である。
(van Tulder et al., 1997, syst. rev.)
椎間板変性と非特異的腰痛との関連性が示唆されているが、それが原因であるとは限らない。
(Waddell & Burton, 2001, review)
脊椎や椎間板の変性と腰痛の明確な関係を示すためのいくつかの研究が失敗している。
(Savage et al., 1997; Borenstein et al., 2001; Carragee et al., 2005; Jarvik et al., 2005; Kanayama et al., 2009; Kalichman et al., 2010)
デンマークの34,902人の双子を対象とした人口ベースの研究では、若年層と高齢層の間で腰痛の頻度に有意な違いはなかった。
(Leboeuf-Yde et al., 2009)
椎間板変性と腰痛の関係を調査したいくつかの研究では、腰痛の遺伝性の要因と椎間板変性の関連が示唆されている。
(Battie et al., 2007)
これらの遺伝的要因は背中の形状とは関係がなく、個人間のコラーゲンと免疫修復システム/プロセスの違いに関連している。
(Paassilta et al., 2001; Valdes et al., 2005; Battie et al., 2009; Videman, 2009a)
双子の研究では、脊椎変性の47%〜66%が遺伝性および共有環境要因によるものであり、2%〜10%が身体的なストレスによるものであることが示されている。
(Battié, 1995; Battié et al., 2009; Videman et al., 2006, 2007)
先天性の腰椎の異常とその領域の痛みとの間には関連性が見つかっていない。
(van Tulder et al., 1997, syst. rev.; Luoma et al., 2004; Brooks et al., 2009)
腰椎の異常は腰痛の原因ではないかもしれないが、痛みのレベルに影響を与える可能性がある。
(Taskaynatan et al., 2005)
脊椎の「ニュートラルゾーン」という生物力学的な概念は、安定性(コアスタビリティ)と腰痛と関連しているとされるが、その関連性を示す研究は存在しない。
(Leone et al., 2007, review)
神経根痛を持つ患者のMRI研究では、椎間板の変位の程度や神経根の圧迫は、患者の主観的な痛みや機能障害の程度と相関しないことがわかった。
(Karppinen et al., 2001; Beattie et al., 2000)
しかし、重度の神経圧迫、椎間板のヘルニア、足の痛みと強い関連性がある。
(Beattie et al., 2000)
椎間板の病理学的な変化が腰痛の原因となる可能性があるかどうかを調査することは重要である。
(van Tulder et al., 1997, syst. rev.)
椎間板変性と非特異的腰痛との関連性が示唆されているが、それが原因であるとは限らない。
(Waddell & Burton, 2001, review)
脊椎や椎間板の変性と腰痛の明確な関係を示すためのいくつかの研究が失敗している。
(Savage et al., 1997; Borenstein et al., 2001; Carragee et al., 2005; Jarvik et al., 2005; Kanayama et al., 2009; Kalichman et al., 2010)
デンマークの34,902人の双子を対象とした人口ベースの研究では、若年層と高齢層の間で腰痛の頻度に有意な違いはなかった。
(Leboeuf-Yde et al., 2009)
椎間板変性と腰痛の関係を調査したいくつかの研究では、腰痛の遺伝性の要因と椎間板変性の関連が示唆されている。
(Battie et al., 2007)
これらの遺伝的要因は背中の形状とは関係がなく、個人間のコラーゲンと免疫修復システム/プロセスの違いに関連している。
(Paassilta et al., 2001; Valdes et al., 2005; Battie et al., 2009; Videman, 2009a)
双子の研究では、脊椎変性の47%〜66%が遺伝性および共有環境要因によるものであり、2%〜10%が身体的なストレスによるものであることが示されている。
(Battié, 1995; Battié et al., 2009; Videman et al., 2006, 2007)
先天性の腰椎の異常とその領域の痛みとの間には関連性が見つかっていない。
(van Tulder et al., 1997, syst. rev.; Luoma et al., 2004; Brooks et al., 2009)
腰椎の異常は腰痛の原因ではないかもしれないが、痛みのレベルに影響を与える可能性がある。
(Taskaynatan et al., 2005)
脊椎の「ニュートラルゾーン」という生物力学的な概念は、安定性(コアスタビリティ)と腰痛と関連しているとされるが、その関連性を示す研究は存在しない。
(Leone et al., 2007, review)
神経根痛を持つ患者のMRI研究では、椎間板の変位の程度や神経根の圧迫は、患者の主観的な痛みや機能障害の程度と相関しないことがわかった。
(Karppinen et al., 2001; Beattie et al., 2000)
しかし、重度の神経圧迫、椎間板のヘルニア、足の痛みと強い関連性がある。
(Beattie et al., 2000)
中でも気になる部分を抜き出してみると
- 椎間板や脊椎の変性と腰痛には関係が見いだせなかった
- 年齢と腰痛に関係が見られなかった
- 背骨の異常は痛みの原因にはならないかもしれないが、痛みの程度には関係しているかもしれない
- 背骨の「ニュートラルゾーン」(中立の状態)という考え方は腰痛と関係していそうだがそういう研究データは出てきていない
- 神経根痛の患者さんをMRIでチェックしても、椎間板の状態や神経根の圧迫と、痛みや機能障害の程度に相関しない
- ヘルニアや神経の重度の圧迫は足の痛みと関係があった
背骨が歪んでいても腰痛の原因にはならない
背骨の歪みは痛みの程度には影響する
強烈な背骨の変形や、神経の圧迫は、足の痛みに関係がある
ということのようです
なんとなく普段のイメージにある
「背骨が曲がって痛みが出そう」…という考えとは違いますね
そういうイメージ自体が思い込みと間違った情報から作られたものなんでしょうね
こういうデータが100%正しい、とは私も思っていません
少なくとも科学的データではそうなっているようです
私はこの考えにある程度賛成の立場です
はり治療では「トリガーポイント」
アクティベーターでは「神経関節機能障害」
にアプローチするテクニックです、と説明しながらやってきました
この論文の続きで、筋肉や神経に関する内容もいくつか出てきますが
そういう理論を全否定する内容ではなかったような?
翻訳して1年以上経ってからブログに載せてるのでちょっと覚えてません😅
もちろん私の考えてる理屈が全く間違っている可能性もあります
「背骨や骨盤を『まっすぐ』にして腰痛を治す」派の方は
こういう感じの科学的研究データがあれば教えていただけると助かりますm(_ _)m