指と話す。 | 感傷的で、あまりに偏狭的な。

感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

※ピアノ話についてのおさらい

20年という長い空白期間を経て、2018年1月からピアノレッスンに通っています。

(登場人物)

 モネ先生=私の現ピアノの先生

 

ピアノを再開して丸5年が経とうとしております・・・

時間が過ぎるのが早すぎてこわっっっ!

 

さて。

うちはマンションかつアナログアップライトピアノなため、あまり朝早くから、そしてあまり夜遅くまで練習することができないので、どうしても練習時間が限られる。

特に休日は隣近所にご迷惑になってはいけない、という心配から夕方の数時間をピアノの練習に充てている(どれくらい音が漏れているのかわからないから不安すぎる。)。

それにお休みの日は昼過ぎまでゆっくり寝ていたいし〜 ←ただのぐうたら笑

 

そんなわけでいつもどおり夕方、自分の部屋に篭って練習をし、練習後に部屋を出ましたらば、リビングで寝転がっていた汗かき夫が

 

汗「お疲れ〜。」

私「は〜。疲れた疲れた。でも今日は充実した練習ができた。気がする。」

汗「今日はいつもよりだいぶゆっくり練習してたね。」

 

と声をかけてきた。

毎度汗かき夫はよく聞いている。

 

「そうなの。実はこないだのレッスンでさ・・」

 

〜回想〜

 

 

私の左足を引っ張っていたシューマンについてはまた今度・・

と書いたままそのままになっているのだが、それはいずれ書くとして(書く書く詐欺)、現在、シューマンの第四楽章のレッスンが佳境に入っている。

が〜。

年末年始もミッチリ練習をしていたが、なんかこう、弾けてはいるんだけどイマイチ弾けた手応えがなく、モヤモヤする感じを抱えていた。

そして先日の2023年初レッスンでのこと。

いつもどおり、ピシュナ・バッハ・・を見てもらい、モネ先生が

 

「次はシューマンの4楽章ですね。これはそろそろ仕上がる感じになってきましたね。」

 

と言うので

 

「いや、それが・・永遠に終わらないんじゃないかって気がします。」

 

と言いながらバッハの楽譜を下げ、シューマンの楽譜を準備する私。

 

「え?そんなことないでしょ?来月からは全楽章通して弾いてもらおうと思っているのに。」←コスモスみたいな可憐な顔して怖いこと言うわ・・

 

と言い、とりあえずまあ4楽章を聞きましょう。とモネ先生が聞く体勢に入った。

慌てて私も椅子に座り直し、弾く。

 

〜〜〜♫♫〜〜〜

ジャ〜〜〜〜ン!!!

 

私(ほら、これよ、これ。いつもこんな感じで・・。弾けてるけど弾けてないという。)

モネ「・・・・。」

 

シーン。

 

モネ「難所はちゃんと弾けてるのに、なんでもないところがちゃんと弾けてないですね。」

 

えーーーー!?

そうだった!?

致命的なバカ耳の持ち主のあもちゃん。

 

モネ「この4楽章の構成(※ロンド形式)は・・これはみんなが陥りやすいんですが、ロンドは同じことが何度も繰り返されるから、どうしても流して弾いちゃいがちです。」

 

※ロンド形式=異なる旋律を挟みながら、同じ旋律(ロンド主題)を何度も繰り返す形式。

 (シューマンの4楽章は大きく分けるとA-B-A-B'-A-C。Bの中もさらに細かく分けられる)

 

モネ「4楽章は12ページもあるから練習方法もしっかり考えてやらないと、どうしても流して弾いてしまうんです。特になんでもないところはとりあえず弾けちゃうからそのままになってしまって実は弾けてないってことになるんですよ。だから逆に最後の2ページ(難所の1つ)は前はあんなに弾けなかったのに、もう何も言うことないってくらい、ほぼ完璧です笑」

 

・・・思えばそうだったかもしれん。。。

最後のcoda的な2ページはクソ難しいから、丁寧にゆっくり1音ずつ練習してたわ・・

 

じゃあなぜ同じく12ページもある第1楽章はそんなことにならなかったのか・・と考えてみた(あもちゃんだってたまには自分で考える!むんっ!)

 

たぶん、ソナタ形式だからだ。

(ソナタ形式=基本的に、序奏・提示部・展開部・再現部・結尾部からなり、二つの主題が提示部・再現部に現れる。)

どんどん変化していき、終盤で一旦最初のテーマに戻る(再現部)が、同じことの繰り返し、はほぼなくて、無意識に次々と変わるテーマごと(ブロックごと)に分けて、少しずつ練習してた、そういや。

 

大体、あもちゃん、過去のピアノ人生含めて1曲が12ページもある曲を弾いた記憶がない。そんなのを練習してるんだから、練習方法も本当に考えないといけなかったんだーー!

気づくの、おっそ!

 

てなわけで、モネ先生からは

 

「思ってる以上に脳と指は連動してないんですよ。頭ではわかっていても指は怠けます。来週までの練習としては、12ページを細かくブロックに分けて、とにかくゆっくり繰り返す。あもるさんなら数回反復すれば指が覚えて脳とつながると思いますから。」

 

とのアドバイスをいただき、その日のレッスンは終了した。

 

〜回想終わり〜

 

という話を汗かき夫に手短に話した。

 

私「こう、なんというか、何度も弾いているうちに流れちゃってたんだよね〜。なんて説明したらいいのか難しいんだけど・・・」

汗「フォームが崩れる、みたいな?」

私「そう!!!!まさに、そういうことが言いたかったの!!!!!」

汗「なんかさ、ピアノもゴルフも結局、一緒なんだな。」

 

ゴルフ・・・だけじゃないんだろうが、スポーツもピアノも結局、同じことなんだと思う。

1音1音の動きだけじゃなく、腕や指など体の部位の1つ1つを意識することもすごく大切。

そういや、なかやまきんに君だってよく言っているじゃないか。

「おいおれの筋肉、やるのかやらないのかどっちなんだい!」

てさ。

 

さ、今日も今日とてゆっくり指とのおしゃべりに花を咲かせよう。