ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演 | 感傷的で、あまりに偏狭的な。

感傷的で、あまりに偏狭的な。

ホンヨミストあもるの現在進行形の読書の記録。時々クラシック、時々演劇。

2019年11月21日(木)、

『ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演』※プログラムB(inサントリーホール)

を聴きに行く。

 

指揮 ズービン・メータ

演奏曲目
<プログラムB> 13日(名古屋)、14日(大阪)、16日(福岡)、21-22日(東京)
ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調 [ノヴァーク版第2稿(1890)]

 

ズービンさんと言えば、2018年のイスラエルフィル来日公演がキャンセルになったことが記憶に新しい。→『あの素晴らしい音をもう一度。

それがこのたび体調が復活してきたのであろう、ベルリンフィルとともに来日するというではありませんか!

生でベルリン・フィルの演奏をちゃんと聞くのは初めてのあもちゃん

これはぜひ聞いてみたい、そう思ったわたくし、ズービンさん(というかイスラエルフィル?)を好きだと言う汗かき夫にも一応声をかけてみた。

 

汗「イスラエル・フィルじゃないなら行かない〜」

 

よしよし、汗かき夫公認で私一人で行くことは決まった。

どうせ聞くなら・・わたくし一人ならば・・一番いい席で聞きたいじゃありませんか。

というわけで、切り詰め生活を心に命じ、いっちばん高い席を購入したのであった。

これから1年お茶漬けすする毎日や!

 

そして当日。

仕事をさっさと終わらせ、ドキドキワクワクでお高いチケット握りしめ、サントリーホールへ駆けつけた。

 

私「ん〜、やっぱり平日の夜だけあって、そこまでドレスアップしてる人はいないねえ。」

 

着物姿の方もいるにはいたが、仕事帰りの人が多いのだろう私含めてスーツ姿の人が目立った。

 

さてさて本日の曲目はブルックナー。以上!

それだけのためにS席◎万円以上も払ったわ!←さっきから金のことしか言わない笑

オケに(も)詳しくない私、ブルックナーと言われてもピンとこない・・。

でもブルックナーと言ったら男性が好きな作曲家、というイメージだけはある。

それが証拠に、ほら、見て。

私の周り、おじさんばっか(笑)!!!!

見事に紅一点(でもドライフラワー)であった。

 

おじさんたちに囲まれながらしばし舞台を眺めていると、オケの人たちがぞろぞろと入場。

こちらもまた、イスラエルフィル同様、コントラバスが向かって左側に配置されていた。

そしてチェロとヴィオラが逆だし、見慣れた配置と真逆。

な〜ぜ〜。

ベルリンフィルは普段からそういう位置なのかな、と思って調べたが、そうでもない。

つーことは、ズービンさんのこだわりなんでしょうなあ。

ズービンさんが単にその配置が好きなのか、サントリーホールはこの位置がよい、と判断した結果なのか。

 

そしてコンサートマスターが向かって右の舞台袖から入ってきた。

入ってくる配置も逆なんか〜い。

・・あら、樫本さんじゃありませんか。

そうだった、今のベルリン・フィルのコンマスは日本人なんですよ〜。時代だねえ。

よくよく見たら女性奏者もチラホラいるし。時代だねえ。

 

それにしてもブルックナーのこの曲、演奏するだけで1時間半以上。

もちろん休憩なしのぶっとおし。

ズービンさん、体力もつのかしら・・・。

と心配していたところに、ズービンさんがやはり右の舞台袖から登場。

ヘコヘコヘコ・・・

足が悪いのか、ヨタヨタ歩いております。

事前に聞いて知ってはいたものの、指揮台に辿り着く前に倒れちゃうんじゃないかって感じの弱々しさ。

 

そして指揮台に立つと座った。←どういうこと笑!

指揮台の上に椅子があったんじゃ〜。

椅子に座っての棒振りであります。

 

それにしてもズービンさん、小さくなったなあ。

2014年のコンサートではお腹がデップリして貫禄ありありだったんだけど、

→『ズービン・メータ指揮 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 2014年日本公演

今はなんだか小さく見える。

まあ健康のためにも80歳超えていつまでも太ってちゃいけないんだろうけどさ。

それでもなんだか背中が小さい・・・ヨヨヨ。

 

そして指揮棒が振り下ろされた。

 

おお!圧巻の音!

・・・と言いたかったのだが、期待した以上のものでなかった・・・(バカ耳あもちゃんの独自の感想ですんません)

とはいえ、そりゃもう洗練されていて、洗練された音質に時折混じる懐かしいセピア色の音もステキで、ブルックナーらしい迫力のある音とファンファーレの管楽器のとこなんてすばらしかったんですが、なんというか全体的にこじんまりとまとまった感がして、私の期待した「度肝を抜く演奏」には遠く及ばず。

連日の演奏会で疲労困憊だったのかしら・・うん、そうかもしれん。

 

ウィーン・フィルとベルリン・フィル、一応世界三大フィルと呼ばれるうち、2つのオケを聞いたがいずれもそこまでではなかったな・・。

それでもウィーン・フィルに比べれば、今回のベルリン・フィルの方がずっとよかった。

 

でもイスラエル・フィルや、ぴあのポイントで無料で聴きに行ったクリーヴランド管弦楽団の方がず〜〜〜〜〜〜〜っっとよかったんだなあ。

→参考記事『クリーヴランド管弦楽団 創立100周年記念ベートーヴェン交響曲全曲演奏会

 

まあこればっかりは好みの問題だから仕方ない。

 

さて、文句を一通りいったが、もちろん超一流オケ、良いところもたくさんあった。

わたしゃブルックナー8番の第3楽章が好きでね。

この楽章を「祈りの楽章」だと私は勝手に思っているのだが、ヴァイオリンのトレモロがやっぱりさすがだねえ、と聴き入った。ボーイングもすばらしいわ〜。

しかしその弦楽器以上にすばらしかったのは管楽器。

つんざくようなファンファーレをいくら吹き上げてもちっとも音がわれないの!むしろパカーンと広がっていく感じ!・・って、感想がど素人すぎる(照)

どうしても管楽器の高音部を聞くとき、つい音割れを気にしちゃうのだが、安心して聞けました!・・・レベルの低い話ですんません。

 

そして終楽章へ。

 

私「ん?なんか携帯鳴ってる?いや、電波は遮断されてるはずだから携帯のわけないか。」

私「というか休符の時には聞こえない。第二バイオリンのフォルテの箇所と共鳴してる?ホールの構造の問題?え?え?」

 

とキョロキョロ見回したのだが、誰も気にしている様子はなかったので、私が神経質すぎるのかしら・・?と思っているうちに、しばらくすると音がしなくなったので、私が気にし過ぎたのかな、と思っていたのだが・・・

 

翌日、たまたまGoogleかなんかを開いたときに見かけた記事に・・

 

第四楽章で誰かの補聴器がハウリングを起こしていた!

許さん!

ハウリング起こしちゃった、すんません、じゃすまない問題だ!

 

と怒りの感想が書かれてた!!!

 

やっぱりあれ、気のせいじゃなかったんだ!

そんな補聴器捨ててまえ!

 

というか、補聴器ってハウリング起こすんだ〜。

とそっちの方に興味ありありの私であった笑

耳元でハウリングなんて起こしたら、耳キーンならんのかしら。←後藤風に。

 

ところで話しは変わるが、ちょっと前にYahoo!トップにもなったあの件、ご覧になりました?

 

菅田将暉主演舞台、観劇マナーの悪さ指摘相次ぐ』(日刊スポーツより)

「俳優菅田将暉(26)の主演舞台「カリギュラ」を観劇する一部観客のマナーの悪さを訴える書き込みがネット上に相次いであがっており、劇作家で演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(56)が「どうか、どうか、携帯電話は電源から切って頂きたい。心よりお願い」と呼びかけた。(略)」

 

全国に数名いるとかいないとかいう(どっちだ)コアなあもるファンならご存知、私はケラリーノ・サンドロヴィッチさん(以下、ケラさん)のファンである。

よってほとんど稼働していないTwitterだってもちろんフォローしている。まあいつものごとくフォローしてるだけなんだけど・・・

で、Twitterがどういうシステムなんだか知らんが、ケラさんがつぶやいたツイートが通知されたりされなかったりしていて、たまたまこの件は私に通知がきたので知っていた。

 

コンサートホールは携帯の電波は遮断されるんだけどなあ。

この『カリギュラ』が上演されている新国立劇場中劇場では遮断されてないのかな?

でもシアターコクーンは電波遮断されてたよなあ。

しかし古い劇場だったり能楽堂とかはそういうのがないから携帯が時々鳴るんだよな。

 

とかとか思っていたりしながら、

とにかく電源は切ろうぜ!と思いながら読んでいた。←小心者あもちゃん、ケラさんに書き込みはしない笑

 

そうするとやっぱり出てくるんですわ、携帯は切らないとダメだよねえ〜みたいな流れになっているところに、とんでもないツイートをぶっこんでくるやつが。

 

携帯が鳴ったくらいでダメになるようなその程度の作品なんだろ?

 

的な〜。

 

そういうことじゃねえよ!!!!!

と誰しも思っただろうし、ケラさんは「話にならない」と一蹴しておりましたが、私は

 

(頼む、お前みたいなやつを煽り廚って言うんでしょ?頼む、そうだと言って!)

 

って心から思いました。

だってこんなこと本気で言ってたとしたら、あもちゃん、マジでコワイんですけど・・・

 

最近の記事で映画館でもスマホを見ながら映画を見てる人がいる、とかいうのもあったし、なんか私の価値観がガラガラと崩れ落ちる音がする・・・

携帯は会場全体に電波遮断するか、ケラさんの言うように電源切ってない座席は電流流すようにする、とかしないとダメなのかもしれんなあ。

 

しかし携帯は強力電流で対処するからいいとして(いいのか笑?)、今回の補聴器のハウリングですよ。

補聴器とりあげるわけにもいかないんだろうし、結局各々が気をつけないといけないって話になるんだよなあ。

補聴器ってそういうの、調整できるんでしょ?

演奏前の場内放送で「補聴器は音量の調節をお願いします」とか言ってるのを聞くし。

 

せっかくのベルリン・フィルの演奏の感想がマナーの話しで終わってしまうのもアレだわ・・

 

あ、そうだそうだ、忘れてた。

 

私は今回のベルリン・フィルの演奏に満足できなかったのだが、誰よりもその演奏に感動していたお方が来ておりました。

そのお方とは小泉純一郎元首相。

一人、スタンディングオベーションでズービンさんを讃えておりました笑

舞台上の樫本さん(コンマス)が小泉元首相に気付いて、お辞儀的なことをしたので、誰かいるのかな?と振り返るとそこにいたわ笑

お元気そうでなによりじゃ。

つーか、小泉元首相、クラシックが好きって本当だったんだなあ。

ふさふさの白髪が大変印象的であった。・・髪の毛多くていいな・・・。

 

アンコールはなかったのだが、足がお悪いのにズービンさん、小泉元首相含めた会場全員の熱い声援に応えるべく何度も舞台に現れては大歓声に応えておりました。

 

そこで例のやつが出るんだわ、スマホで写真を撮る人たちが!!

会場のスタッフが走り回ってあちこちで注意しまくってました・・・(恥)

 

歩いてるだけのズービンさん撮ってどないするんや!

ズービンさんは指揮をしている姿しか写真に撮らせたくないでしょうに!!

・・ってそういうことじゃない。

 

そんなズービンさん、イスラエル・フィルと一緒にもう一度来てくれないかなあ・・

と思っていたのだが

 

メータがイスラエルフィル退任公演、テルアビブ育ちのシャニにバトン

「[テルアビブ 24日 ロイター] - イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を長らく務めた国際的指揮者ズービン・メータ(83)の退任記念演奏会がテルアビブで今週開かれている。次期音楽監督に来年就任するラハフ・シャニ(30)とメータ氏はロイターとのインタビューに応じた。メータ氏は「ハイドンの104の交響曲全曲指揮は難しい。ラハフに任せた」と述べた。(略)」

 

あかん・・こりゃもう来んわ。

つくづく2018年の公演中止が悔やまれる〜(泣)

 

ま、それは仕方ないとして、ズービンさん、いつまでもお元気で!

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

Twitterをほそぼそやっています。

ブログ更新のお知らせが主ですが、時々ヒソヒソしています。

@amoru_kun