健康増進法の改正により2020年4月1日から 原則屋内禁煙の受動喫煙防止法が施行されました。
ただし、経営規模の小さい飲食店(既存特定飲食提供施設)においては、期限付きの経過措置として「喫煙可能な場所であることを掲示すること」により、引き続き店内で飲食をしながらの喫煙が可能に(東京都受動喫煙防止条例は別)
経営規模の小さい飲食店の条件は
・2020年4月1日時点で営業している店舗
・資本金または出資の総額5,000万円以下
・客席面積が100㎡以下
当店はその該当店です。
これを機会に店内を完全「禁煙」にすることも考えました。
期限付きの経過措置でもありますし、それが一番理想なのでしょうが、
昔から「お酒とたばこ」「アルコールとニコチン」
このセットは未だに頑として支持されている事実は否めません。
普段たばこの吸わない方でも、お酒を飲むと「ちょっと一本吸わせて」なんて方もいらっしゃいます。
でもたばこを全く吸わない人にとっては、健康のことや、煙草のあのモクモクとした煙や臭いはとても気になります。
私は子供の頃、父の運転する車で家族でどこかへ出掛ける時に、父親が車内でたばこを吸う時がとても嫌で、いつも気持ち悪くなりながらも我慢していた記憶があります。
大人になってからは気にならなくなりました。
当店は喫煙可能店ではありますが、他のたばこの吸われないお客様への配慮のお願いや、紙巻きたばこから電子たばこへのご利用をおすすめしています。
また、別途喫煙スペースも入口前に設けています。
当店入口の階段口に設けたスモーキングスペース
スタッフはほとんど喫煙者なのですが、非喫煙者でたばこの苦手なスタッフがいました。
たばこの煙で目が痛くなったり頭痛がしたりするみたいなので、それで二度ほど辞めたいと訴えてきたことがありました。
その度に何度も話し合い、真摯に受け止め、対策を練り、換気やスモーキングスペース設置、お客様へのご協力のお願いの張り紙など対策を練りました。
ちょうど時期がコロナ感染拡大とも重なって、業務用空気清浄機の購入もしました。
たばこの煙に強い「ウイルス強力除菌の業務用空気清浄機」設置
この技術は、新幹線や羽田空港、JR、病院等で使われているもの
透明の箱に入ったこの清浄機が真っ白な煙を一気に吸い込む動画を見て即決しました
7月8日、水曜日。
たばこの苦手なスタッフからラインが入りました。
たばこの煙が本当にきついので辞めさせてほしいとのこと。
購入した空気清浄機のお陰で確かにお店の空気は綺麗になりました。
いつも出勤時にお店に入る時、たばこ臭さがとても気になってたのですがそれが一切なくなりました。
しかし、空気清浄機はお店の隅に設置していて、喫煙ルームのようにそれに向かって煙を吐くわけではないのでしばらく煙は残ります。
今回は三度目の申し出なので引き止めるわけにもいきません。
彼女の何度ものSOSに結果を出し切れずにいた自分の力不足です。
「お酒とたばこ」と同じように「出会いと別れ」もセットだ。
出会いがあって別れがある。
誰にでもいつかはそういう時が訪れることはわかっている。
わかってはいるけれど、そんな大事なことがラインだけで終わってしまうことの寂しさ。
二回も引き留まってくれた彼女の気持ちに結局答えることが出来なかった無力さ。
ごめんなさいがいっぱいだけど、今はただ「3年間ありがとう」と伝えたいです。
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