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甘ずっぱい蜜の部屋

観劇(主にバレエ)&美術鑑賞&旅行&グルメ…などなど身辺雑記

<オペラ座ガラ> - ヌレエフに捧ぐ -

 

ルドルフ・ヌレエフが世を去って、はや30年。

 

もぅ オペラ座に “ヌレエフ世代” と呼ばれる現役ダンサーは誰もいないけど、久々にヌレエフの名を冠したガラ公演。

 

オペラ座ガラ ヌレエフに捧ぐ

 

満を持して(というか、やっと) 日系人初のエトワールに昇格した オニール八菜 凱旋公演/お披露目の意味合いも濃厚。

 

もちろん 私のお目当ても この “新エトワール”。

 

期待に違わない、むしろ それ以上の舞。

 

これほど “エレガントなパッション” が迸るダンサー、はじめてかも。

 

パリ・オペラ座のバレリーナって、昔の私のイメージでは それこそ フランス人形や妖精みたいな 美しい&可愛い ダンサーだった。

 

イヴェット・ショビレ、ギレーヌ・テスマー、ノエラ・ポントワ、エリザベット・モーラン、今公演 座長のフローランス・クレール、現代だったら ミリアム・ウルド=ブラーム みたいな。

 

ヌレエフが芸術監督後、モニク・ルディエールや マリ・クロード=ピエトラガラ、現エトワールの ドロテ・ジルベール みたいな黒髪のエキゾチックなダンサーも登場するようになってきたけれど。

 

オニール八菜 舞姫はその両方のテイストを併せ持ったようで、また誰とも異なる個性の持ち主。

 

来年 2月にオペラ座の引越し公演があるみたい。

 

絶対 彼女の主演日で観に行くっ!!

 

あと、かつて ルグリのガラ公演で マニュエル・ルグリ/ローラン・イレール で上演された(まさか日本でこの二人で観られるとは思わなかった)「さすらう若者の歌」(モーリス・ベジャール振付)

 

やはり、若かりし頃の ルグリ が エトワール就任時に踊った 『ライモンダ』 を 現在のオペラ座ダンサーで観られたのも、とても感慨深かった。

 

ヌレエフから 直に薫陶を受けた フローランス・クレールならではの選択プログラム。

 

ダンサーの世代交代が繰り返されていても、ヌレエフのスピリットは受け継がれている。

 

<オペラ座ガラ> Bプロ

― 第1部 ―

 

「ゼンツァーノの花祭り」

振付:オーギュスト・ブルノンヴィル

音楽:エドヴァルド・ヘルステッド

 

パク・セウン、ポール・マルク

 

「ナポリ」より第3幕のパ・ド・シス

振付:オーギュスト・ブルノンヴィル

音楽:エドヴァルド・ヘルステッド、ホルガー ・シモン・パウリ、ニルス・ウィルヘルム・ゲーゼ、ハンス・クリスチャン・ロンビ

 

ブルーエン・バティストーニ、イダ・ヴィキンコスキ、クレマンス・グロス、オーバーヌ・フィルベール、

 ダニエル・ストークス、アントニオ・コンフォルティ

 

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」

振付:ジョージ・バランシン ©The George Balanchine Trust

音楽:ピョートル・チャイコフスキー

 

オニール八菜、ジェルマン・ルーヴェ

 

― 第2部 ―

 

「さすらう若者の歌」

振付:モーリス・ベジャール

音楽:グスタフ・マーラー

 

マルク・モロー、アントワーヌ・キルシェール

 

「コム・オン・エスピール」

振付:ユージン・ポリャコフ

音楽:ジョン・フィールド

 

オニール八菜、マチアス・エイマン

 

「くるみ割り人形」より

第2幕のグラン・パ・ド・ドゥ

振付:ルドルフ・ヌレエフ(マリウス・プティパ、レフ・イワーノフに基づく)

音楽:ピョートル・チャイコフスキー

 

ブレーエン・バティストーニ、ポール・マルク

 

― 第3部 ―

 

「ライモンダ」より第3幕のグラン・パ

振付:ルドルフ・ヌレエフ(マリウス・プティパに基づく)

音楽:アレクサンドル・グラズノフ

 

オニール八菜、マチアス・エイマン

ブルーエン・バティストーニ、イダ・ヴィキンコスキ、クレマンス・グロス、オーバーヌ・フィルベール、

アントワーヌ・キルシェール、ダニエル・ストークス、アクセル・イボ、アントニオ・コンフォルティ

 

オペラ座ガラ 東京文化会館

 

7月30日 東京文化会館所見


猛暑 & 台風 で、予定立ててお出かけできそうにない。

 

かといって、家にいるのも暑い・・・

 

でも、昨日は恒例のコストコ買い出し。

 

コストコ 2023夏

 

最近は 日用品とかも どかっと買いだめて数ヶ月もたせています。

 

それほど 自然災害が酷い地域ではないけれど、もはや、籠城レベル。


摂取エネルギーの需要と供給のアンバランス、半端ありませんっ

あと半年足らず残ってはいるけれど、今年 1番 びっくりしたニュース。

 

羽生結弦さんが結婚を発表

 

まぁ、結弦もお年頃だし。

 

しかし・・・

 

アスリートとしてもパフォーマーとしても人間としても 非の打ち所がない、ひとりで完結しちゃっているような人だから、パートナーとかいらないんじゃないかって思ってた・・・

 

あまりにも人間離れしていたし。

 

勿論、今まで フィギュアファンのみならず 世界中の人々に 感動と勇気と希望と幸福を与え続けてきてくれた分、ご自身も幸せで満ち足りた人生を歩んでほしい。

 

しかし・・・

 

スケートの神様に特別に選ばれた天上人が、人間になっちゃったような一抹の寂しさもぬぐえない

 

なんというか、“花嫁の父” ならぬ “花婿の母” 的な・・・

 

ぶっちゃけ 失恋した気分 

 

なにはともあれ、どうぞ 末永くお幸せに。

 

 

大丈夫、まだ (大谷)翔平がいるっ


今月 久々に井上バレエ団の公演を鑑賞し、昨年 地元でも公演があったことを思い出しました。

 

かつて師事していた、(財)井上バレエ団 による

文化庁 アートキャラバン事業 という公演。

 

井上バレエ団 デンマークからの贈り物

 

まさか、宇都宮で井上バレエ団の公演を鑑賞できる機会が訪れるとは・・・

 

『デンマークからの贈り物』 と称した、オーギュスト・ブルノンヴィルのプログラム。

 

ブルノンヴィルスタイルのクラスとマイムのワークショップ

『ラ・シルフィード』 第二幕

『ナポリ』 第三幕 より

パ・ド・シス、タランテラ、フィナーレ

 

の3部構成。

 

ブルノンヴィル・スタイルを継承する デンマーク王立バレエ団とも親交が深い 井上バレエ団。


ブルノンヴィル講習会なども頻繁に行われており、今回上演された2作品もバレエ団おなじみのプログラム。

 

2005年には 先生方にくっついて行って コペンハーゲンで 『ブルノンヴィル・フェスティバル』を観に行きました。

 

まさか、地元で 『ラ・シルフィード』や『ナポリ』 を鑑賞できるとは・・・

 

MC は、成人してからバレエ再開後お世話になっていた 鶴見未穂子先生。

 

長年、教えにいらしていたので 教え子も大勢。おそらく 年齢幅も親子以上になられるかも・・・

 

ワークショップは、ダンサーと一緒に地元のバレエ教室の生徒たちも参加しました。

 

プログラムを見ても、もぅ 知らないダンサーばかり。

 

よく 代講で教えに来て下さったいた先生も 引退されたご様子。

 

しかしながら・・・

 

大変 失礼ながら、

かつて 拝見していた頃より なんというか、プロフェッショナルの “バレエ団” ぽくなられた印象。

 

もちろん、昔だって 独特のカラーのある素敵な作品を上演して楽しませて頂いておりましたが。

 

それでも、とても 洗練されたように見受けられました。

 

もし、また 宇都宮で公演してもらえる機会があるなら、『ラ・シルフィード』全幕で上演してほしい。

 

妖精やおとぎ話がテーマのプログラムは井上バレエ団の真骨頂だし、宇都宮は “妖精のまち” だそうなので。

 

『ナポリ』の <タランテラ> は音楽も踊りも大好き。

 

今回は 背景の絵が ナポリ湾とベスビオ火山だったのも興奮しました。

 

ヒロイン(テレシーナ)の恋人;ジェンナロ役の 浅田良和さんが素晴らしかった。

 

でも、1階席しか 観客を入れず、あまり宣伝もしていなかった様子なのが非常に残念。

 

もっともっと、多くのお客さんに観て欲しかった・・・

 

井上バレエ団 デンマークからの贈り物

 

9月17日(土) 宇都宮市文化会館大ホール所見

 

ART CARAVAN

 

 

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YouTubeばぶチャンネルみてね!(^◎^)ばぶー 北欧デンマーク -世界一幸福な国-


十何年振りかに鑑賞の 井上バレエ団 本公演。

 

井上バレエ団 『シルヴィア』 全三幕

シルヴィア

石井竜一 構成・振付・演出

 

2019年 初演で、このときに作り切れなかったセットを完成しての再演だとか。

 

『コッペリア』 と同じ レオ・ドリーブ作曲で、あの チャイコフスキー巨匠も絶賛したような素敵な音楽なのだけれど、滅多に上演されず。

 

私も この曲大好きなんですけど・・・

 

春に上演された ハンブルク・バレエ団のノイマイヤー版は、かなり オリジナルな設定で 衣裳も現代風だったし。

 

久々に タッソーの牧歌劇の世界観を体現した 『シルヴィア』 。

 

狩りの女神 ディアナに仕えるニンフらしく、男勝りで溌剌としたシルヴィア。

 

そんなシルヴィアに思いを寄せながらも、物陰からこっそり見ることしかできないアミンタ。

 

エロスの矢の神通力(?)で、アミンタに惹かれ始めたシルヴィアを連れ去ってしまう 恋敵 オリオン。

 

シルヴィアが放った矢を身を挺してエロス象を庇ったことで エロスから生き返らせてもらったアミンンタは “男” として勇気ももらったのか、オリオンの館へ向かい シルヴィアを救出。

 

処女神 ディアナは、部下の恋愛を認めなかったけど、自身も 人間の牧童 エンデュミオンを眠らせたまま恋人としていることをエロスに思い出させらえれて・・・

 

最後はディアナの神殿での大団円。

 

ディアナの双子の兄 アポロンや、アテナ、ヘルメス・・・ とおぼしきオリンポスの神々も参列して、いかにも天上界らしい神殿での華やかな踊り。

 

ロマンティック・バレエ以前の、ギリシア神話がモチーフとなった アナクレオン風のバレエって、こんな感じだったのかなぁー と見入ってしまった。

 

文京シビックホール ホワイエ

シルヴィアの衣裳

 

シルヴィア 衣裳

 

シルヴィア 衣裳 第三幕

 

井上バレエ団 シルヴィア

 

7月16日 文京シビックホール 所見


 

 

4年ぶりの来日公演。

 

英国ロイヤル・バレエ団 2023年 日本公演

 

ロイヤル・セレブレーション

 

本来だったら 昨年来日予定だったけど、コロナ禍で 延期

やっと、カンパニーとして “引越公演” が再開。

 

4作品を上演する<ロイヤル・セレブレーション> を鑑賞。

 

第1部は 男性ダンサー4人の『FOR FOUR』と、女性ダンサー4人の『プリマ』。

 

FOR FOUR

個々のダンサーの個性に合わせた 高度なテクニックを披露する作品だけど、それぞれのダンサーのソロが共鳴し合って紡ぎだされる独特のハーモニー。

 

光の当たり具合によって 色合いが変化するメタリックのタペストリーのような雰囲気。

 

『プリマ』

鮮やかな色合いの 奇抜な衣装の “プリマ” たちにより繰り広げられる超絶技巧のダンス。

 

クラシックバレエは、厳格なメソッドのある ダンス・スタイルではあるけれど、そのメソッドに立脚することで より一層 スケール大きく、しなやかに、自由で幅広い表現を会得できる、ということを改めて思い知らされる。

 

金子扶生さんの 妖艶なエレガンスが極上。

 

プリマ

金子扶生

 

『田園の出来事』

フレデリック・アシュトンの名作。

 

原作は、ツルゲーネフの

『A Month in the Country(田舎の1ヶ月)』

 

田園の出来事

 

古き良き 帝政ロシア時代の貴族の、のどかな邸宅でくつろぐ 絵に描いたような 幸せなファミリー。

 

息子の家庭教師;ベリヤエフ(ワディム・ムンタギロフ)が訪れたことで、一家に嵐が巻き起こってしまう。

 

養女 ヴェーラ(メーガン・グレース・ヒンキス)や、家政婦のカーチャ(ミーシャ・ブラッドベリ) ら、そばに来る 女性には誰にも親切に接してしまいながらも、上手にいなすようなスマートさは まだ持ち合わせていないような純朴な青年。

 

ただし、何の刺激もないような田舎においては 女性たちを魅了してしまうには十分な若者。

 

魅惑的な夫人、ナターリヤ(ラウラ・モレーラ) でさえも。

 

同じように ベリヤエフに恋心を抱く ヴェーラと 母娘から女同士の恋敵となってしまったナターリヤは苦悩。

 

ベリヤエフも同じ気持ちであることを打ち明けられ、幸福を感じたのも束の間、二人の様子を見たヴェーラに曝露され、彼は去って行ってしまう。

 

妻・母としての貞淑さを保とうとしながらも、静かで 激しい情熱を持つナターリヤ。

 

人妻に惹かれながらも どこかしか、母への思慕(オイディプス・コンプレックス)も感じられるベリヤエフ。

 

ナターリヤの息子 コーリャ(リアム・ボスウェル) が遊ぶ ベリヤエフからもらった凧が、運命のしがらみにつなぎ留められて 大空に舞い上がることができないナターリヤの身上を象徴しているかのよう。

 

『ジュエルズ』より"ダイヤモンド" 

 

宮殿の大広間に煌めく、豪奢なシャンデリアのような 華やかなアンサンブル。

 

同時に、チャイコフスキー作曲のバレエ作品に登場する 姫君たちも投影されているかのよう。

 

ソリスト;高田茜さんの いかにも “金剛石(ダイヤモンド)” らしい、硬質で典雅な踊りが印象的。

 

Diamonds

 

第1部から3部まで それぞれに ロイヤル・バレエの真骨頂、“革新性” “演劇性” “品格” の神髄をたっぷり堪能。

 

英国ロイヤル・バレエ 日本公演2023

 

2023年6月25日 東京文化会館 所見。

 

FOR FOUR

日本初演

 

振付: クリストファー・ウィールドン

音楽: フランツ・シューベルト

衣裳デザイン: ジャン=マルク・ピュイッソン

照明デザイン: サイモン・ベニソン

ステージング: クリストファー・サンダース

 

アクリ瑠嘉、マシュー・ボール、ジェイムズ・ヘイ、ワディム・ムンタギロフ

 

四重奏:ヴァスコ・ヴァッシレフ、戸澤哲夫、臼木麻弥、長明康郎

 

プリマ

日本初演

 

振付: ヴァレンティノ・ズケッティ

音楽: カミーユ・サン=サーンス

衣裳デザイン: ロクサンダ・イリンチック

照明デザイン: サイモン・ベニソン

ステージング: ヴァレンティノ・ズケッティ、ギャリー・エイヴィス

 

フランチェスカ・ヘイワード、金子扶生、マヤラ・マグリ、ヤスミン・ナグディ

 

ヴァイオリン: ヴァスコ・ヴァッシレフ

 

田園の出来事

 

振付:フレデリック・アシュトン

音楽:フレデリック・ショパン 編曲:ジョン・ランチベリー

美術・衣裳:ジュリア・トレヴェリアン・オーマン

照明デザイン:ウィリアム・バンディ

照明デザイン:ジョン・チャールトン

ステージング:クリストファー・サンダース

 

ナターリヤ : ラウラ・モレーラ

イスラーエフ : ベネット・ガートサイド

コーリャ(息子) : リアム・ボスウェル

ヴェーラ(養女) : メーガン・グレース・ヒンキス

ラキーチン : ギャリー・エイヴィス

カーチャ(家政婦) : ミーシャ・ブラッドベリ

マトヴェイ(従僕) :  ハリソン・リー

ベリヤエフ(家庭教師) : ワディム・ムンタギロフ

 

ピアノ:ケイト・シップウェイ

 

「ジュエルズ」より"ダイヤモンド" [全編]

 

振付: ジョージ・バランシン© The George Balanchine Trust

音楽: ピョートル・チャイコフスキー

衣裳デザイン: カリンスカ

装置デザイン: ジャン=マルク・ピュイッソン

照明: ジェニファー・ティプトン

ステージング: クリストファー・サンダース、サミラ・サイディ

 

高田 茜、スティーヴン・マックレー

アネット・ブヴォリ、イザベラ・ガスパリーニ、メーガン・グレース・ヒンキス、ジーナ・ストリーム=ジェンセン、

デヴィッド・ドナリー、ニコル・エドモンズ、カルヴィン・リチャードソン、ジョセフ・シセンズ、ほか

 

 

指揮:クーン・ケッセルズ、シャルロット・ポリティ(「田園の出来事」)

演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

 

ハンブルク・バレエ団 日本公演 2023

 

東京文化会館 ホワイエ

 

ジョン・ノイマイヤー が芸術監督としての最後の来日公演。

 

ノイマイヤー = ハンブルク・バレエ団のイメージだから、いまいちピンとこないけど、2024年夏に退任。

 

ジョン・ノイマイヤー

 

“満を持して” かどうかは 分からないけど、ディレクター;ノイマイヤー としてラスト日本公演の全幕『シルヴィア』。

 

1997年 パリ・オペラ座初演

 

<世界バレエフェスティバル> や、ガラ公演で 最後の パ・ド・ドゥ だけは何度か観たことあったけど、全幕鑑賞は初。

 

原作は 16世紀 イタリアの詩人タッソーによる ギリシア神話世界の牧歌劇だけど、その物語がこうなるの!? と思えるほどの大胆な振り付け。

 

第1幕

森に現れる 狩猟の女神 ディアナとお供のニンフたち一団は、ニンフというより アマゾネスみたいに 闘争的。

 

公演プログラムの中で 舞踊評論家の長野由紀さんが

「精神的にも地理的にも “普通の生活” と切り離されて鍛錬の日々を送るトップ・アスリートのよう」

と、評しておられたけど、まさにそんな感じ。

 

主役の 菅井円加さん、狩人たちの先陣をきっていくような 荒々しさ、若々しさがぴったり。

シルヴィアはこのダンサーのための役なのでは、と思えるほど。

 

“恋に恋する” 乙女とは真逆の、むしろ “恋” そのものも知らない、あるいは “男” という種族を軽蔑してそうなシルヴィアと羊飼い・アミンタとの ちょっとぎこちない(初体験同士みたいな?)パ・ド・ドゥ。

 

仲間たちに見つかり、主人の 純潔の女神の元へ戻ってしまうシルヴィア。

 

第2幕

原作では 恋の導き手の アムール と、恋路の邪魔をする オリオンが、同一人物(アムールがオリオンに変身)。

 

アムール/オリオンの宴で、スマートな男たちに囲まれ 快楽に浸るシルヴィア。

 

今までとは 正反対の 自分自身と官能の世界に溺れながらも ディアナとアミンタを忘れることができず、心乱れる。

 

第3幕

長い時を経て再会したシルヴィアとアミンタ。

 

燃焼しきることができなかった恋は “焼け木杭” とはならず、それでも “未遂” のまま互いの胸の奥の奥でくすぶっていたかのような淡いままの恋。

 

ひとつ きっかけがあれば今度こそ本当に燃え上がったのかもしれないけど、

「二人はそれぞれに新たな人間関係を結んでおり、未来を共にすることは不可能になっていたのだ」

(公演プログラム;ヨルン・リークホフ氏解説)

 

不器用に絡み合いながらも とうとう 結びつかなかった恋。

 

ガラ公演で パ・ド・ドゥだけ観たときは、人生経験を経た熟女と紳士のいなしあい、というか 大人の恋の駆け引き、のようなイメージだったけど、なんとも切ない(じれったい)デュエット。

 

最後、迎えに来た紳士に腕を絡めて立ち去るシルヴィア。

 

この紳士 どこの誰、というのは分からないままだけど、もしかしたらこれも アムールなのかも・・・

 

「結局、アミンタからシルヴィアを奪ったのは寿命だった」

(振付 ジョン・ノイマイヤーによるテキスト)

 

寿命。つまり、“時間” てことか・・・

 

おとぎ話が主題のロマンティック・バレエや古典バレエは 荒唐無稽なストーリーではあっても、人生の “普遍性” が根底にひそんでいるけれど、

 

この ノイマイヤー版『シルヴィア』は、その普遍性がより 血の通った生身の人間として具現化されたみたい。

 

これほど しんみりと終わり、余韻が広がっていく全幕バレエ、初めてだったかも。

 

まさに「愛神の戯れ」

 

ハンブルク・バレエ団 日本公演2023

 

3月12日 東京文化会館 所見。

 

 

 

 

 

 

都内で開催中の もう一つのブルターニュの展覧会

 

SOMPO美術館

ブルターニュの光と風

 

SOMPO美術館 エントランス

SOMPO美術館

 

SOMPO美術館 ブルターニュの光と風

 

ブルターニュに関する作品を多数所蔵するカンペール美術館の作品を中心に、45作家による約70点の油彩・版画・素描を通じて、フランス〈辺境の地〉ブルターニュの魅力を紹介する展覧会。

 

国立西洋美術館の展示より大きめの絵画が展示されていました。

 

Ⅰ ブルターニュの風景 豊穣な海と大地

 

《ベル=イル沿岸の暴風雨》 テオドール・ギュダン

テオドール・ギュダン 《ベル=イル沿岸の暴風雨》 1851年

 

《さらば!》 アルフレッド・ギユ

アルフレッド・ギユ 《さらば!》 1892年

 

海の恵みを享受して生きる人々は、海難事故の共生も運命。

 

難破する船にすがっている漁師と、腕の中のすでに息絶えた息子。

この後、父の漁師は手を放 ・・・

 

※ フランス語; 「海」 “mer”、 「母」 “mère”

 

《ブルターニュの婚礼》 アドルフ・ルルー

アドルフ・ルルー 《ブルターニュの婚礼》 1863年

 

《パンマールの聖母》 リュシアン・レヴィ=デュルメール

リュシアン・レヴィ=デュルメール 《パンマールの聖母》 1896年

 

ブルターニュの伝統衣装、コワフという白い被りを身に着けた聖母。

聖母子も描かれる土地にちなんで、姿を変えるようです。

 

II ブルターニュに集う画家たち 印象派からナビ派へ

 

《さようなら、ゴーギャン》 ポール・セリュジエ

ポール・セリュジエ 《さようなら、ゴーギャン》 1906年

 

《フォルグェットのパルドン祭》 モーリス・ドニ

モーリス・ドニ 《フォルグェットのパルドン祭》 1930年

 

パルドン祭とは、ブルターニュの巡礼の伝統行事。

聖人のお墓や聖人の所縁の場所を巡ります。

 

III 新たな眼差し 多様な表現の探求

 

《藁ぶき屋根の家のある風景》 フェルディナン・ロワイアン・デュ・ピュイゴドー

《藁ぶき屋根の家のある風景》 1921年

フェルディナン・ロワイアン・デュ・ピュイゴドー

 

《カンペールのテール=オ=デュック広場》 フェルナン・ル・グー=ジェラール

フェルナン・ル・グー = ジェラール

《カンペールのテール = オ = デュック広場》 1910年

 

大自然の美しさと厳しさ、素朴な情景、アーサー王伝説などケルトの文化が息づく 神秘的なブルターニュの魅力を感じることができる展覧会です。

 

Musée des beaux-arts de la Ville de Quimper

 

ブルターニュのパルドン祭り

 

収蔵品コーナー

 

≪アリスカンの並木道、アルル≫ ポール・ゴーギャン

ポール・ゴーギャン 《アリスカンの並⽊路、アルル》 1888年

 

≪アリスカンの並木道、アルル≫ ポール・ゴーギャン 解説

 

≪ひまわり≫ フィンセント・ファン・ゴッホ

フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》 1888年


SOMPO美術館のゴッホ「ひまわり」返還を求め、元所有者の相続人がSOMPOホールディングスを提訴


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

都内で 2つのブルターニュの展覧会を開催中。

 

憧憬の地 ブルターニュ 国立西洋美術館

ブルターニュの光と風 SOMPO美術館

 

先に 国立西洋美術館 の展覧会に行ってみました。

 

憧憬の地 ブルターニュ

 

5/7(日) までは 日時指定予約が必要。

 

La Bretagne

 

ブルターニュ展 国立西洋美術館

 

大自然、ケルト文化が息づく フランスの 異郷。

 

Ⅰ見出されたブルターニュ;異郷への旅 より

 

クロード・モネ 《嵐のベリール》

クロード・モネ 《嵐のベリール》 1886年 オルセー美術館

 

クロード・モネ 《ポール=ドモワの洞窟》

クロード・モネ 《ポール=ドモワの洞窟》 1886 年 茨城県近代美術館

 

陽光を求めてアルルへと旅立ったゴッホ、牧歌的な風景を印象派の画家たちに描かれたアルジャントゥイユ、同じように ブルターニュも芸術家のインスピレーションを刺激する土地であったようです。

 

Ⅱ風土にはぐくまれる感性;ゴーガン、ポン=タヴェン派と土地の精神

 

ポール・ゴーガン 《ブルターニュの農婦たち》

ポール・ゴーガン 《ブルターニュの農婦たち》 1894 年  オルセー美術館

 

ポール・セリュジエ 《ブルターニュのアンヌ女公への礼賛》

ブルターニュのアンヌ女公への礼賛》 ポール・セリュジエ 1922年

ヤマザキマザック美術館

 

ポール・セリュジエ 《ブルターニュのアンヌ女公への礼賛》 解説

 

この絵画が見たくて この展覧会に足を運んだ、といっても過言ではありません。

 

タペストリーのような 中世的な世界。

 

やっと 実物にお目にかかれました。

 

YouTubeばぶチャンネルみてね!(^◎^)ばぶー 森のおはなし

 

Ⅲ 土地に根を下ろす;ブルターニュを見つめ続けた画家たち

 

モーリス・ドニ《若い母》

モーリス・ドニ 《若い母》 1919 年  松方コレクション

 

ドニの最初の妻、マルタ。ドニとの間に7人の子をもうけたもの、若くして亡くなってしまいました。

 

モーリス・ドニ《花飾りの船》

モーリス・ドニ 《花飾りの船》 1921年 愛知県美術館

 

日の丸、提灯など、日本人に購入されることを意識した作品、と。

 

シャルル・コッテ《悲嘆、海の犠牲者》

シャルル・コッテ 《悲嘆、海の犠牲者》 1908-09年 松方コレクション

 

海と共に暮らす人々にとって隣り合わせの悲劇。

“ピエタ” を想起します。

 

「ブルターニュの祭り」 リュシアン・シモン

リュシアン・シモン 《ブルターニュの祭り》 1919年頃 松方コレクション

 

リュシアン・シモン《庭の集い》

リュシアン・シモン 《庭の集い》 1919 年 松方コレクション

 

 

Ⅳ 日本発、パリ経由、ブルターニュ行;日本出身画家たちのまなざし

 

「ブレハ島」 久米桂一郎

久米桂一郎 《ブレハ島》 1891年 個人蔵

(東京国立近代美術館 寄託)

 

久米桂一郎 《林檎拾い》

久米桂一郎 《林檎拾い》 1892年 久米美術館

 

シードル、カルヴァドス など リンゴ酒が有名なブルターニュらしい風景。

 

小杉未醒(放菴)「楽人と踊子」

小杉未醒(放庵 )《楽人と踊り子》 1921年 屏風 二曲一双

茨城県近代美術館

 

日本の画家たちもブルターニュに魅了されていたようです。

 

2023年4月29日

 

YouTubeばぶチャンネルみてね!(^◎^)ばぶー モン・サンミッシェル & サン・マロ

 

* おまけ この日のランチ

 

ロコモボウル

ロコモコボウル WIRED CAFE


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

GW 初日(4/29) 東京文化会館のバレエイベントを覗いてみました。

 

上野の森 バレエホリディ 2023

上野の森 バレエホリディ 2023

 

バレエをより多くの方に身近に感じ、バレエ芸術の素晴らしさをより広く知ってほしい、とのコンセプトで 2017年から始まったイベント。

 

対象も、どちらかというと 未来のバレエファン 候補のお子様やそのご家族、といった印象。

 

家族で楽しめて GW にはうってつけのイベント。

 

私の子供時代にもこぅいぅのがあったらよかったのに・・・

と、毎回感じております。

 

パンデミックの影響で、2020年 2021年は 中止や公演延期などを余儀なくされましたが、昨年より従来の形で開催できているようです。

 

今回は 公演は鑑賞しなかったので、東京文化会館 ホワイエでの 衣裳展示や バレエマルシェ のみ、ささっと見て回りました。

 

上野の森 バレエホリディ 東京文化会館

フォトスポット

 

バレエ衣裳 オデット姫

衣裳 『白鳥の湖』 オデット姫

 

「くるみ割り人形」 マーシャ

衣裳 『くるみ割り人形』 マーシャ

 

「海賊」 メドーラ

衣裳 『海賊』 メドーラ

 

「パキータ」 プリンシパル

衣裳 『パキータ』 エトワール

 

 

バレエマルシェ

バレエマルシェ トゥシューズのオーナメント

 

特別に思い入れのある トゥシューズを、素敵にデコレイトしてくれるそう。

 

私も 小学生の頃 初めて履いた トゥシューズ、まだ取ってあるんですよね・・・

 

お願いしようかな。

 

上野の森 バレエホリディ

東京文化会館 ロビー

 

人生の大半 どっぷりつかりきっている夢の世界だけど、ずっと ずっと ずーっと、手の届かない “憧れの世界”。

 

もっと もっと 多くの人に バレエの素晴らしさ、奥深さを知って欲しいです。