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世界の試合を生で見る方法

世界の試合を生で見る方法


 結論から言うと、以下のサイトから、ほぼ毎週、世界のどこかで行われている注目の試合を生で見る事ができる。放送予定時間も日本時間で記載されている為、その時間にパソコンの前にいて、パソコンを操作すれば間違いなく試合を見られる。接続が悪い場合は、最初からやりな直せばいい事だし、面倒なのは、動画の画面をブロックするように掲載される幾つかの広告を、広告上の何処かに記載いされている[×]マークを探して、[×]を押して広告を消していく事だが、そんなに大きな問題ではないはずだ。


http://www.vipboxsports.me/sports/boxing.html


 勿論、上記のサイトが通報され閉鎖される可能性はあるが、そんな事はイタチごっこみたいなもので、グーグルで注目の試合に出場する選手名とStreamという単語を入力すれば、同じようなサイトはいくつでも出てくる。
 僕は、数年前から、このストリームを利用した形で、海外の試合を見ているし、スポーツのジャンルは違えど、僕の周りの友人達も同じように、ストリームを利用しているが、この事は、意外と知られている様で、知られていないらしい(この前、行きつけのスポーツクラブで出会った人たちが、30代と比較的年輩だったと言う事もあったのかもしれないが、彼らは、この方法でスポーツ観戦する事を知らなかった)。
 最大の問題は、試合が現地のテレビ局で放送されている時間帯でしか見れないと言う点にあり、貴重な日曜日のお昼時をボクシングの試合を見る為に削らなければならないと言うバカバカしさにある。従って、学生でもなければ、余り建設的な観戦方法とは言えないし、僕自身、相当暇でもない限り利用しない。
 休日を友人たちと過ごす時間に当てのるか、それとも毎週パソコンにかじりついたつまらない生活を送るのかと考えれば、答えはあまりにも明快なはずだし、あまり有意義な観戦方法ではないはずだ。


須佐勝明のポテンシャル

須佐勝明のポテンシャル


 WBCフライ級王者の五十嵐俊彰をはじめ、現在プロで活躍する岡田隆志、向井寛史、戸部洋平、石崎義人は、いずれもアマチュア時代に、ロンドン五輪でフライ級代表だった須佐勝明に敗れ、岡田、石崎、向井にいたっては須佐にRSC負けしている。しかし、そんな須佐も、ロンドン五輪では、一つの白星も挙げられずに、大会を後にしている。
 抽選に恵まれず、1回戦から優勝候補のロベイシー・ラミレス(キューバ)と対戦する事になったのが、その最大の要因かもしれないが、仮に抽選に恵まれても、フライ級で慢性的な減量苦を抱える須佐が、本選で2つ以上勝つ事は至難の業だったはずだし、実際、須佐のブログを読むと、その減量が如何に壮絶なものであったかがわかる。
 しかし、コンディションはどうであれ、ラミレス戦の須佐が、掛け値なしの好勝負を演じた事だけは紛れもない事実である。
 この大会で金メダルを獲得する事となるラミレスを相手に、1ラウンドから好戦的に攻め込む須佐は、強烈なパンチをラミレスの
顔面とボディーをねじ込んでいき、ラミレスもショートレンジで積極的に打ち合う姿勢を見せるが、途中から明らかに須佐のパワーを警戒しだし、要所要所でロングレンジからパンチを放る作戦に切り替え、2ラウンド以降は、完全にフットワークを使ってポイントを集めていこうとする。しかし、須佐の強烈なパワーを捌ききれないラミレスは、打ち合いに巻き込まれ戸惑ったのか、試合中、度々自分のコーナーに指示を仰ぐかのように目をやっている。
 確かに、試合自体は、より的確なパンチをヒットさせていたラミレスの勝利で揺るがないが、本来、好戦的なボクシングスタイルを持ち味とするラミレスが、今大会でフットワークを多用したのは、後にも先にも須佐戦だけだった事を考えると、ラミレスもかなり追い込まれていたのかもしれない。
 大会後、引退を表明している須佐ではあるが、ラミレス戦を見る限りまだまだ底は見せていないはずだ。


ワシル・ロマチェンコ

ワシル・ロマチェンコ


 少し前の話になるが、ロンドン五輪開幕前から、プロ入りを度々口にし、特にアメリカでのプロ入りを熱望していたワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)が、アマチュアに留まる事を表明した。
 アマチュアボクシング界きってのスター選手であるロマチェンコは、北京五輪とロンドン五輪での連覇は勿論のこと、2009年と2011年の世界選手権も圧倒的な実力で制しており、その強さは、アマチュアボクシング界でずば抜けている(北京五輪と2009年世界選手権はフェザー級、2011年世界選手権とロンドン五輪はライト級)。
 そんなロマチェンコが、今回アマチュアに留まる事を表明したところをみると、おそらく、その実績に見合うだけの評価を下してくれるプロモーターが現れなかったのであろう。
 しかし、ロマチェンコの実力が一級品であることに疑いはなく、その攻防一体のボクシングスタイルは、嘗てアマチュアボクシング界で一世を風靡した現WBAスーパー・バンタム級王者のギジェルモ・リゴンドー(キューバ)より遥かに好戦的であると同時に、プロ向きである。そして、仮にプロ入りすれば、ライト級近辺を主戦場とすることになると思われるが、順調にいけば、リゴンドーと同様にキューバン・センセーションを巻き起こしているユリオキス・ガンボアと対戦し、強烈な世代交代を実現させるはずだ。
 アメリカのプロモーターからすれば、アマチュアで数々のタイトルを獲得し、アマチュア界一のスター選手であっても、アメリカでマイノリティーのウクライナ人選手に大枚を叩いてまでスカウトする気にはなれなかったのかもしれないが、プロ・アマ両方の若手グループの中で、ロマチェンコ以上にポテンシャルを感じさせる選手は他にいないはずだ。