次のシーンでは、新婚夫婦 パク・ミンファン（演者：イ・イギョン さん 이이경씨）と チョン・スミン（演者：ソン・ハユンさん 송하윤씨）の二人がミンファンの実家の居間で並んで正座をし、マンションの「保証金詐欺」に遭ったと、母親のキム・ジャオク(演者：チョン・ギョンスンさん 정경순씨)に ひと芝居打っている姿が描かれます。
不動産屋の担当者にすぐに連絡を取ろうとする母親を必死に止めて、
「（不動産屋には）俺が話して解決して来た」と嘘をつくミンファン。「解決とは何よ」と母親に叩かれながらも金のためには我慢するミンファンの姿が映ります。
そして2人の新婚夫婦の姿にかぶせて、今後の新しい戦い方の構想を描いている最中のカン・ジウォンの独白が流れます。
スミンと自分では性格に大きな違いがある。
姑のキム・ジャオクから浴びせられる強権的な言葉もじっと耐え続けた自分のようにスミンが収まるはずがなく、 言いがかりのような姑の言葉に対しては、
と反発できるのがスミンなのだ。そして自分とは違って あのミンファンを自分の都合よい方に引き寄せる知恵もある・・・と。
母の怒りをやり過ごして自分たちに与えられた部屋に戻った2人。
ミンファンが隠していた酒を取り出して
「結婚も悪くないもんだ。（スミンと言う）味方ができた。…出産後には家を買う。（母さんは）赤ん坊の泣き声には耐えられないさ」とお気楽なことを言って飲み始めますが、その酒を吹き出すほどに仰天する事をスミンが告白します。
スミンは いつもように演技力を発揮して、
「（あなたに）ハンドフォンを投げられた日から おなかが痛くて 怖いしどうすべきか分からなかった。お義母さんが落胆しそうで隠してたの」と、もともと宿してもいない赤ちゃんを流産したという作り話に加えて、ミンファンの行動が流産のきっかけになったという、罪の意識を分担させようという小細工まで作り話に仕込みます。
おまけにダメ押しとでもいうように、前もってインターネットの中古品売買サイトで入手していた胎児の写真を、ミンファンの目の前でこれ見よがしに撫でて涙を流す…という演技までぶち込むスミンでした
。
さて、私がこのあとのシーンで 
何コレ～！と思ったひとつ目が、
前にもU＆Kの休憩室の風景で出てきたのですが、今回、残業中のカン・ジウォンがおもむろに取り出して口に入れる KOPIKO coffee-candyが それでっス！
さらに続くもう一つは、そのすぐあとのシーンで、ジウォンのところへ残業の差し入れにやって来たユ・ヒヨンが持って来た PROTEIN SALMON CHIPS でっス！
日本語字幕だと、肝心な「SALMON 鮭」という訳が書かれていません
。
そしてこれを まるで食品コマーシャルのように ヒヨンとジウォンがポリポリ食べてるんでっス！
これら２食品とも、メーカーとタイアップしてるのでしょうか！
とまぁ、そんなことは置いといて、
ユ・ヒヨンは差し入れに来ただけじゃなくて、オ・ユラの出現以来、混乱しているジウォンの気持ちを落ち着かせるためのヒントを伝えに来たようでした。
スナックを食べている時にヒヨンは、
「兄らしくなく遠慮がちに気遣うのはユラさんのせいですか？」とジウォンへの質問をします。そして身内の話として、
「（ユラさんが）祖父に会いに来てた。婚約破棄した理由がカン代理でも兄の変化でも私は大賛成です。 兄が婚約したのは私のせいなので。 私の地面になるような家族を作ると言いました。以前の兄は恋愛に無関心で…気持ちを表現しないからロボットみたいでした。でも 最近の兄は変わりました」とヒヨンが語る言葉に、ユ・ハンイル会長 (演者：ムン・ソングンさん 문성근씨)宅から出て来るオ・ユラの姿が重なります。
祖父と一緒に外に出て来たオ・ユラを見ると、ジヒョクが「彼女のことは 私が送って行きます]
と申し出ます。
夜の敷地の中を2人は歩きながら会話を始めます。
「何のつもりだ」と、祖父宅に繰り返し足を運ぶ理由をオ・ユラに訊くジヒョク。
「最近のあなたは凄く変わったわ。眼鏡と服のセンス以外に…男っぽくなった。おじいさまに会いに来たの。あなたと関係なく、おじい様とは今までどおりよ」とユラが答えるとジヒョクが、
「おかしな話だ。祖父に急接近してる。２月8日に帰国して、すでに3回目だ。5年の婚約期間には無かった」と不信感を訴えます。するとユラは、
「そういうとこよ。仕事一筋だったお坊ちゃまが繊細になった。繊細になったのはあの女のせい？」とジウォンの事に話題を振ろうとします。
「婚約破棄を受け入れたはず」とジヒョクが念を押すと、ユラは
「女がいると知る前の話よ。誰かが私のものに手を出すのは…嫌なの」と酷薄そうな表情で答えるのでした。
そんな男女の会話から 場面は U＆Kフードのオフィス内でのユ・ヒヨンの会話へと戻ってきて、
「オ・ユラはまともに見えても…恐ろしいイカレ女です」と言い始めます。
オ・ユラは婚約関係にあったジヒョクに対して、ただ普通の接触を持ったというだけの女性達に対しても嫉妬して、人を使って傷害罪に問われるような怪我を女性達に負わせるようなことを何度も繰り返していました。
そんな事実を知ったジヒョクが問い詰めても、しれっとした表情のオ・ユラは、
「その女達が悪い 私の物に手を出した」と言ったのだと、ユ・ヒヨンはオ・ユラが実際にやってきた事をカン・ジウォンに教えます。
それでもジウォンが
『その話は もうやめよう』と頑なな態度を見せるとヒヨンは遂に自分たち兄妹の秘密を打ち明けます。ヒヨンは、
「兄とは実の兄妹ではありません。私と私の母の事で兄は傷つきました。だから兄は浮気など絶対にできない人です」と明かします。
ヒヨンの言葉を聞いて心が揺れるジウォンでした。
オ・ユラを送って祖父のもとに帰って来たユ・ジヒョク。
リビングで待っていたユ・ハンイル会長は彼の顔を見ると、
「改めて思ったが、ユラはいい娘だ」と断言します。ジヒョクが
「婚約破棄のあとに善意で訪ねて来たと？」と祖父に訊くと、
「違うが、そこがいい。U＆K代表の妻の座を狙い 自分のものに執着がある。そういう女性を選ぶべきだ。家を守るには強欲さも要る」とユ・ハンイル会長は応えます。
「そうです。おじい様の言葉で… 大丈夫だと考えた。おじい様、母の存命中に父が…チャ女史と会ってたのは？ チャ女史は母よりも強欲さが…勝っていたのですか？ 私はチャ女史を慕ってた。病気がちの母よりも頼れたからです。ヒヨンと私が5歳差なのは不自然だと気づくまで。知ってからはヒヨンも哀れでした。だからユラと婚約し、つらくても耐えたんです。父のようになるまいと誓ったから。耐えるべきでなかったと分かったのは、結末を見た時です。でも、どうすべきだったのでしょう？ 難しすぎます」
そんな風に ジヒョクが祖父に対して自分の偽りない心情を訴えていた頃、オ・ユラはカン・ジウォンに対して繰り出す次の魔の手を考えていました。
「恋人の親友と浮気したクソ野郎と、親友の彼氏と結婚したクソ女？」と、パク・ミンファンとスミン夫婦の写真を見て呆れたように言うオ・ユラ。
この二人がユ部長の正体（U＆Kフード会長の跡継ぎだという事）を知らない…ということを部下に確認した彼女は、2人がそれを知ったらどうなるか？…それがオ・ユラの残忍な好奇心を掻き立てました。
そして ある日のこと、
舅姑たちの家で、家族と言うよりも家政婦のような扱いを受けて、掃除、洗濯、食器洗い…とこき使われるチョン・スミンは 自分が考えていた「結婚生活」とのあまりにも落差のある現実にぶち当たり、溜まりにたまった不満で「これが結婚？」と叫びあげた 丁度その時にオ・ユラが仕掛けて来た郵便物が届きます。
送られてきた封筒の中にはユ・ジヒョク部長がユ・ハンイル会長の隣席に後継者として座っている写真や、そのジヒョクとオシャレな服を着たカン・ジウォンが楽しそうにデートする写真が数多く入っていました。
しかも写真ばかりではなく、U＆Kフードの株主名簿と保有株式数が一覧できる印刷物が同封されており、その持ち株数の上位にはトップのユ・ハンイル会長と並んでユ・ジヒョク部長や職場で後輩として見下していたユ・ヒヨンの名前が載っています。
「何これ どういうこと？ まさか そんな… 本当に？」と驚愕するスミンの脳裏には、以前にカン・ジウォンから言われた言葉がありありと浮かんできました。
「ミンファンさんを捨てて、金持ちに乗り換えた？」とつぶやいた後、
「違うわ。そうじゃない。私が奪った。私が奪ったはず！」とヒステリックに叫びながら目の前のテーブルを何度も叩くスミン。最後には
「こんなの間違ってる！」と自分の結婚写真に皿を投げつけるスミンでした。
チョン・スミンの遥か上空を舞う悪魔女「オ・ユラ」。
まさに
悪魔が来りて写真撒く～っつうシーンですが、彼女が仕込んだ封書と言う名の毒薬は、このあと危険な化学反応の連鎖を起こすのですよ！
つづく～
今回はユ・ハンイル会長と悪女オ・ユラのツーショット～
ユ・ハンイル会長がユラびいきなのがちょっとねぇ～
『私の夫と結婚して 내 남편과 결혼해줘』第12話～ラスボスの登場で物語の激動必至：その４…へつづく
執筆者への愛のムチを
頂けましたら幸甚です
