②2019年度第二種電気工事士下期筆記試験問題の最初の方だけ考える(電気理論つづき問3~問5) | 日本と芸能事が大好きな Ameyuje のブログ

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米合衆国領土グアム島と仏領ポリネシアのタヒチ島とボラボラ島しか訪れた他国無し。比較対象が少ないのに「僕に一番合うのは日本」と思う。反日国に侮辱されても毅然とした態度をとらない現在の母国には「いやんなっちゃうな~」と立腹するけど、やっぱり日本が大好き。

 昨年度下期の第二種電気工事士筆記試験問題の第3問以降は次のような問題がつづきました

 

【問3】

 

 この問題は、kキロ という補助単位が10の3乗(10^3=1000)を表していることと、 発熱量の[J]ジュールという単位が[Ws]ワット秒という単位と同じだとわかれば解ける問題になっています。

 

 

上イメージにあるように 発熱量[J]は 電力[W]×秒[s]であるから、
問題の発熱量[kJ]を求めるために、消費電力500Wに補助単位kを付けて 0.5kW---① と置いてから、 1時間30分を秒[second]換算「90(分)×60[s]=5400[s]」---② したものと掛け合わせれば答えが求まる。

 0.5[kW]×5400[s]=2700[kWs]=2700[kJ]

 

 問3の 答え. 二.2700 

 


 

【問4】

 

 問題の正弦波交流回路に使われている素子はコンデンサ(静電容量/Capacitor)である。 コンデンサは直流回路につなぐと蓄電器となり、回路に電流を流さない無限大抵抗のような働きをするが、 交流回路で使用すると 1/ωC=1/2πfC[Ω] で計算できるリアクタンスXc[オーム]という抵抗成分になる。

 

 上図のように正弦波交流回路をコンデンサの単素子回路として組んだ場合、コンデンサに加えた電圧の位相(角度)に対して、コンデンサに流れる電流の位相は90度進むことになる。

 

 イ~二の4つの解答群で描かれるグラフ内で 大きな振幅の v の正弦波1周期(0°~360°までの波)が電圧の波であり、小さな振幅の i が電流の波形である。 グラフの横軸で右方向に時間(動径の回転角)が経過するので、電圧の波(位相)の開始位置0°に対して、電流の波(位相)の開始位置が右側に来る場合に 電圧に対して電流が遅れていると表現し、電流の波(位相)の開始位置が左に来る場合に 電圧に対して電流が進んでいる表現する。


 この規則で解答群の4グラフを表現すると、

イ.電圧vの波(位相)に対して電流iの波(位相)は90度遅れている

 (正弦波交流回路をコイルLの単素子回路として組んだ場合の波形)

ロ.電圧vの波(位相)に対して電流iの波(位相)は遅れも進みも無い。(同位相であるという)

 (正弦波交流回路を電気抵抗Rの単素子回路として組んだ場合の波形)

ハ.電圧vの波(位相)に対して電流iの波(位相)は90度進んでいる。

 (正弦波交流回路をコンデンサCの単素子回路として組んだ場合の波形)

二.ただの でたらめな波形

・・・ということで、  

 

 問4の 答え. ハ. 

 


 

【問5】

 

◎この問題は3Φ3W(3相3線式200V交流回路)を題材にしており、3相交流回路の代表的な結線方式であるスター結線で回路が組まれている。スター結線された回路には各部に異なる名前と以下のような特徴がある。

 

 

 相(そう:Phase)という漢字は電気回路の説明ではに多くの意味で使用される文字である。

 問4ではジェネレーター(発電機)のコイルの回転角度のことを位相と呼んだり、 電圧・電流の波のことも相と呼んだ。 そして今回のスター結線回路では、負荷として組み込まれている10[Ω]の電気抵抗の部分も「相(Phase)」と呼ぶ。 基礎から説明を書くと膨大な量になるので  以下はかなり端折って書くが、上図の回路では、三相(三つの波の)交流は、電源側 〇端点 から左側の負荷にかけて流れ込んだり流れ出たりする。 そして3点から入出する3つの波の位相は規則正しく120度ずつズレている。そのことにより、正常時にはスター結線の中央にある3線の短絡部(点)での電流量は0[A]、電圧も0[V]になる。

 

 ここで電流について観れば、左端電源の〇点から右負荷側直前までの「線路」に流れている電流を「線電流」と呼び、 そのままの大きさで負荷「10[Ω]の電気抵抗」に流れ込んだ段階で、電流の名前は「相電流」というように変わる。 呼び名は変わるが、ずっと同じ1本道(線)を流れている同じ大きさの電流である。 これをスター結線では「線電流=相電流」と表現する。

 

 さらに、電圧について観れば、左電源側の3つの〇端子に3線がつながれており、各線間の電圧を「線(間)電圧」と呼ぶ。 ただしどの組み合わせの2線も、負荷末端に辿っていくとそれぞれ1つずつ合わせて2つの負荷が線間にぶら下がっていることになるので、線間の電圧は2つつながったそれぞれの負荷の両端に分圧されて見えることになる。

 

 2線式ならば相電圧は単純に線(間)電圧を2等分すればよいのだが、 3相3線式だと、2線以外のもう1線の負荷が、つながった元の負荷のつなぎ目から分流するように出ているため、単純に線(間)電圧を2等分するわけにはいかず、 相電圧は 線管電圧÷√3 という計算で求めなければならない。

 

 説明がだらだらと長引いたので、 いきなりだが解法の1例を紹介する。

 設問では線電流を求めよとなっているが、 ここではまず、交流回路のオームの法則を使う。

 都合の良い事に、 この問題の回路の負荷は力率100%の電気抵抗負荷なので、 直流回路のオームの法則をそのまま使用できる。

 スター結線では 「線電流=相電流」 なので、この問題は「相電流を求めなさい」 という事になり、相部分の10Ω抵抗に流れる電流を知りたければ、オームの法則より、 相電圧VP[V]÷電気抵抗R[Ω] という式で求められる。  ここで相電圧VPは 線(間)電圧210[V]÷√3なので、それぞれを代入すると、 ※√3=1.73 とします

 

(210/√3)/10 = (210√3/3)×(1/10) =7√3 = 7×1.73 = 12.11 ≒ 12.1

 

 問5の 答え. ロ.12.1  

 

今日も たったの3問しか確認できずに申し訳ありません。 また来週あたりにこの続きを書きたいと思います。

 

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