三月というと卒業シーズンそしてすぐに4月は入学(社)の季節となりますが、その卒業式や入学(社)式の歌の一つに「君が代」があります。この歌がなぜ卒業や入学(社)の時に歌われるかといえば、国歌であることもさりながら、この歌が未来を言祝ぐ歌であるからということはこのブログで何度も書いてきました。「卒業」とは終わりではなく、新しい始まりの時、門出の時、そして「入学(社)」の時については改めて説明するまでもなく新しい門出となります。だからこそ、未来を言祝ぐ「君が代」を歌うのがふさわしいということなのです。この歌を卒業式や入学(社)式に歌わなかったら、こんなもったいないことはないのです。

 

君が代は、千年以上日本で歌い継がれてきた、言祝ぎの歌です。

それほど親しまれていた歌であるからこそ、明治時代に国歌として曲がつけられました。

 

つまり、君が代を歌うとき私達は私達のご先祖様と同じ言葉や想いを共有しているのです。このような歌は他にありません。

 

そして、「君」は天皇陛下の前で歌えば天皇陛下そして天皇陛下=日本ですから、天皇陛下をいただく日本の長く続く繁栄を言祝ぐことをも意味しますが、それはつまり日本に暮らす私達日本人の繁栄も意味します。しかし、日本に暮らすのは日本人だけではありませんから、日本人以外の人達をも言祝いでいるのです。君が代にそうした区別はありません。

 

そして、卒業式や入学(社)式など式典で歌う場合は、式典の主役である卒業生や新入生(社員)をはじめ、その場にいる全員の長寿と繁栄を言祝いでいるのです。

 

オリンピックなどの国際大会などで歌われる場合、その時に聞いている全世界の人達を言祝ぎます。このような歌、国歌が、他にあるでしょうか?

 

せっかくの言祝ぎの歌ですから、しっかり歌っていただきたいと思います。

 

ところで、テレビ番組の「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」をTVerで毎回楽しみにしていますが、この番組でいつかは、君が代が取り上げられると期待していたのですが、先日の博士ちゃんが音楽特集で、音楽大好き博士ちゃんたちの様々な疑問にヴァイオリニストの葉加瀬太郎氏が回答する回に、とうとう「君が代」が登場しました。

 

未視聴の方は3月16日(土)18:30 終了予定ですのでお早めにご覧ください。君が代以外も全て面白い回答でしたのでお勧めです↓

 

君が代についての疑問は、エレクトロニクス博士ちゃんの井上暖之(はるゆき)君からです。この春からは音大に進学して作曲を学ぶ予定だそうです。そんな博士ちゃんならではの質問とはこれです。

日本の国歌「君が代は」スポーツの試合の前にも斉唱するシーンがあるが、日本以外の国だと割とエネルギッシュで明るい歌があったりするが、日本の場合明るいとも暗いともいえるどっちとも取れる微妙なニュアンス、わびさびとも取れるニュアンスが強いが、どうしてそう感じるのか、というもの。

 

これに回答した葉加瀬太郎氏の回答は、まず、この曲は実は二作目であったというもので、幻の一曲目の紹介もしています。しかし、この一作目は、(「君が代」の歌詞にもあわず、また歌いづらいとして*)不評だったため、次に作られたのが雅楽を元に林廣守が作曲したものにプロイセンの軍楽家エッフェルトが編曲した現在の君が代の曲。そして、その雅楽を元にしているがために、途中に和音(ハーモニー)を追加していますが、最初と最後だけはどうにもつけようがなかったので、雅楽独自の旋律が最初と最後にあり、独特な曲となった。それを葉加瀬氏は、「雅な音」と説明していて、最後のまとめナレーターも「君が代は日本の雅楽の音階で作られ雅な響きを損なわないようにアレンジされたため日本らしいわびさびのある曲調に仕上がった」と説明しています。葉加瀬氏は、「凄くよくできた国歌だと僕は思いますけどね、日本人としてとっても好きだ」と語っています。伊達さんもこに、「好きですね~」と答えていて、葉加瀬氏はさらに「(日本人の)DNAに訴えかけてくるメロディー」だと語っていて、博士ちゃんの暖之君は、「めちゃくちゃ面白かった。次はこれだけで特番を」とまで最後にお願いしていました。

 

もしかしたら、「君が代」の特番が作られるかもしれません。ただ、放送局が放送局だけに、そうなると心配な気がしないでもないのですが・・・。でも今回の内容をみると期待してしまいます。

 

それにしても葉加瀬氏が君が代へ感じている想い、これ音楽家はみな同じように感じているのか、以前作曲家の三枝成彰氏も君が代に対して同様のことを語っていた記憶があって、検索してみたのですが見つかりませんでした。純粋に音楽家としては、日本独自の旋律というのはやはり嬉しく誇らしいものなのではないか、と思います。

 

そして音楽家でなくてもあらためて、こうした成り立ちを知ると日本人ならその曲も誇らしく感じられるのではないでしょうか。和歌である歌詞も、雅楽を元とした独特ば曲も、日本人として誇らしい歌、君が代。知るということは、本当に素晴らしいことだと思います。

 

 

以下、補足です↓

 

一曲目の紹介で出た映像には説明がありませんでしたが、横浜の本牧山妙香寺でのものです。実は、ここは「君が代」と「吹奏楽」発祥の地として、毎年体育の日に演奏会を行っています。その映像です。演奏には、毎回自衛隊の楽隊が来ているかと思います。私も以前、生で聴きたくて行ってみたことがありますが、誰でも聴くことができます。

 

朝日デジタルの動画にありました↓

 

初代フェントン版の君が代。なお、このお寺の裏手には日本のテニス発祥の地でもある山手公園がある

横浜の本牧山妙香寺↓

フェントン版君が代が生まれるまで

*現在の君が代に替わるまで。なお博士ちゃん内では、諸説ありで林廣守作曲となっていますが、複数人で作曲した場合、上級者が代表者として記名するのが慣例となっているとのことで、実際に作曲したのが誰かも以下のブログに書いてあります。

 

博士ちゃんの番組内で使用された雅楽の君が代は、長野五輪開会式の君が代。最初の遠景で登場する中心にあるのは、相撲の土俵。ここで力士が四股を踏んだのです。

 

なお、博士ちゃんが海外の国歌は元気があって、と君が代と比較して語っていましたがそれはその歌詞を見れば一目瞭然、戦、戦争の歌が多いからで、子供にこんな歌詞を歌わせるのか?と思うものまであります。そうした、海外の国歌の歌詞を知ると、さらに「君が代」が誇らしくなるのではないか、と思います。

フランス国歌は、冬季五輪の際に幼い少女に歌わせたことが国内で大問題になったことがあるほど過激な歌詞。そして数年前は暴動の要因になっているのではないかと話題になった↓

 

 

 

🌸🐎🐎🐎🐎🐎🐎🐎🐎🐎