お彼岸は春分の日と秋分の日の前後3日をいいます。今年の春分の日は20日ですから、17日から23日がお彼岸となります。週末に始まり、週末に終わりますから、その間の1週間にお墓参りに行けるかと思います。

 

3月17日(日) 彼岸入り

3月20日(水・祝) 中日(春分の日)

3月23日(土) 彼岸明け

 

ぜひ、この期間にお墓参りに行きましょう。

「日本後紀」の記録によると桓武天皇の遺言に、崇道天皇のために諸国の国分寺僧に、春と秋の二回、七日間にわたって金剛般若経を読ませることがありました。

 

崇道天皇とは桓武天皇の同母弟の早良親王で皇太子でした。しかし桓武天皇の子に皇位を継がせるためか無実と思われる罪で廃太子となり流刑となる途上で亡くなっています。その後早良親王の怨霊によると思われる怪異や不幸が続いたため、早良親王は追号され崇道天皇となっていたのです。


桓武天皇は八〇六年三月十七日に崩御されましたが、遺言通り翌日から七日間諸国の国分寺で怨霊を慰める読経の声が上がりました。そしてこの法要が彼岸の起源であるという説があります。崇道天皇の法要が契機になり、春分の日と秋分の日を中日に各七日間、先立った人々に思いを巡らせるという趣旨に変化し彼岸会として定着し継承されたというのです。

 

一方で日本では元々祖先を敬い祀る習慣があったので仏教的なお彼岸会も定着したともいいます。

 

いずれにしても日本の伝統・しきたりとなったものは古来からのものと宮中のしきたりが結びついているものばかりということが知れば知るほど理解できるようになります。宮中と民間の融合がよく表れているしきたりの一つがお彼岸なのです。


戦後制定された「国民の祝日に関する法律」には、春分の日…自然をたたえ、生物をいつくしむ。秋分の日…祖先を敬い、亡くなった人をしのぶ。と定めていますが、本来は両方とも祖先を敬い、亡くなった人を偲んできた日なのです。


そして宮中祭祀では、春分の日と秋分の日には、春季と秋季の皇霊祭と神殿祭という大祭が行われています。大祭は天皇陛下自ら行うお祭りです。


神武天皇と先帝、その前三代の天皇、先后を除くすべての天皇・皇族は100年毎の式年祭以外は祭日当日のお祭りは省かれ、この皇霊祭で一緒に祀られています。そして、八神と八百万の神様をお祭りするのが神殿祭です。

ご先祖様があって、今の自分がいます。日本人は古来から祖先を敬いお彼岸やお盆にお墓参りをしてきました。その代表が天皇陛下のお祭りなのです。

お墓参り行ってますか?

 

若い頃は、私はお墓参りは面倒だなあと思っていました。お墓にいたのは私が生まれる前、あるいは赤ちゃんの頃に亡くなった人ばかりでその大切さもよくわかっていませんでした。でも今では、お墓参りは大切だと思えるようになっています。歳を経るとわからなかったこともわかるようになってきます。

 

またご先祖様を大切にしている人が精神的に強い、という意味も分かってくるようになりました。ご先祖様は知らいないうちに私たちの応援団となってくれているのです。そしてだからこそ、古来からご先祖様が大切にされてきたわけです。

 

 

 


お彼岸の中日である春分の日と秋分の日は、日付で決まっているわけではなくお彼岸の時期も確定しているわけではありません。春分の日・秋分の日とも太陽が春分点・秋分点に達した日の事をいい、太陽はこの日赤道上にあって真東から登り真西に沈みます。そしてこの日は 国立天文台が歴象年表によって決めています。

 

 

この期間はレジャー優先ではなく、お墓参り優先にしたいものです。そして、この期間にイベントを企画する場合もそうしたことを考慮して頂きたいものだと思います。それが、ご先祖様を敬ってきた日本人同士の思いやりではないかと思うのです。

 

 

もし、お墓参りに行けない場合は、遥拝という方法もあります。お墓の方角に向けて祈るのです。皇室の方々は、普段から遥拝をされているといいます。私たちのようにいつでも好きな時にお墓参りができない方々ですが、そのかわりに遥拝を普段からされているといいます。それを私達もとりいれればいいのです。

 

そして、お墓に行けるときにはお参りすればいいのです。

 

 

 

 

 

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