11日の農林水産相のインタビュー記事がツィートに上がってきていて、凄く気になったので元データを見に行きました。

 

記者会見映像

HPにはその内容がアップされています。

日時:令和4年3月11日(金曜日)9時9分~9時23分 於: 本省7階講堂

主な質疑事項:

・(大臣から)G7臨時農業大臣会合について
・(大臣から)東日本大震災からの復旧・復興について
・東日本大震災からの復旧・復興について
・食料安全保障への対応について
・熊本県のあさりの産地表示への対応等について
・輸入小麦の政府売渡価格の改定について

 

上記の質疑の、最後の輸入小麦の価格改定が、ニュースで取り上げられたところです。

輸入小麦の政府売渡価格の改定について(1)
記者
輸入小麦の政府売渡価格の改定について伺いたいんですけれども、価格改定を受けて、小麦製品の値上がりが想定されるかと思いますが、それによって
米の需要にどういった影響があるとお考えか、見通しについて伺えればと思います。
 

大臣
今回の小麦の値上げに関して、米への影響ということですが、現時点で、米の消費動向に目立った動きは見られませんが、引き続き、米消費の影響について注視してまいりたいと思います。なお、米は我が国で唯一自給可能な穀物であり、求めやすい価格になっていることから、是非ご飯を食べていただきたいと思います。

輸入小麦の政府売渡価格の改定について(2)
記者
関連しまして、小麦の価格が、今後高騰が見込まれるということで、業者であるとか、ないし消費者ですね、その影響を緩和するような方策であるとか、何かしら対策がおありでしたら教えてください。

大臣
対策で、仮に小麦の政府売渡価格を抑制する場合は、大豆とかとうもろこしとか食用油とか容器とか輸送料等の価格が高騰する中で、小麦だけ価格を抑制することに、なかなか御理解いただくのは難しいのではないか考えております。もし、財政負担により小麦の価格の抑制をする場合、財政負担は小麦を消費されない方々にも発生することから、理解を得るのは難しいと考えています。引き続き、小麦の需給状況等を注視しつつ、安定的な調達に努めてまいります。参考までに、一応、政府価格が決まりましたが、大体、これが一般の方々に、値段が上がってくるのは大体3か月後くらいなんです。

・・・(以下省略)

輸入小麦の政府売渡価格の改定について(3)
記者
1点だけ。小麦粉、パンとかうどんとか、主食になり得る食材ではあるかと思うんですけれども、日本にはお米というものがある訳であって、小麦粉が、仮に、非常に高騰しない限りですね、手に入る価格である範囲であって価格がちょっと上がった場合でも、
お米で代替できるというようなお考えでしょうか。主食としてですけれども。

大臣
でも、もともとが今、主食は米だから。お米を食べてもらいたいと思いますが、小麦の業界の人たちもいろいろいらっしゃるしね。こういう値上げの時に、米を米をという訳にもいかないでしょう、やっぱり。感情的な問題もあるだろうし。だから、それは消費者がそれぞれで判断していただくということになるでしょうね。国内で自給できるのは米だし、米は余っていますから。そういう意味では、米を食べてもらいたいという気持ちはあるけれども、やっぱり、パンの業界もあればいろんな業界の方もいらっしゃいますから、そういう方の立場を考えると、こういう厳しいときに、改めて、私どもで、いろいろと、米を、というのは、やっぱり控えなければいけないかなと私は思いますけど。

この会見を読んでいて感じたのが、お米が主食のはずなのにお米の立場が弱いな、と。そしてパンやうどん、そしてラーメンもありますから、小麦がずいぶん幅をきかせているんだな、と改めて実感しました。もちろんその小麦が国産であればそれでも問題ないわけですが、小麦は輸入が多いから今回話題になっているわけですから、食料自給率の面からみても大きな問題なわけですよね。

 

本来は、日本のメディアであれば、こんなときだからこそお米をしっかり食べようとか見直そう、などと書いてもいいはずです。お米は日本の主食なわけですから。しかし、検索してみてもそうした記事は出てきませんでした。そもそも、今回のこの会見記事は検索では朝日しか出てきませんでした。ただしウクライナの現在の状況により小麦危機の記事はいくつかあったのですが、そこにもだからこそお米回帰の記事はありませんでした。まあそれも大臣がおっしゃる通り、業界が色々あるわけですから致し方ない面もありますけれども。しかし、メディアがここ何年も、いえ何十年もパンやラーメン、うどんをことさら特集等で多くの人の目に触れさせ、小麦業界を持ち上げてきたという面があるのを多くの人が御存知でしょう。こうしたメディアが取り上げることで、爆発的に注目を浴び業界が潤ってきたという事実を直視するべき時ではないかとも思うのです。つまり、そうやって操作されてきたということを。

 

しかも今回のことで、お米の自給率が低いだけでなく、これだけ、うどん、ラーメン、そしてパン食があるにもかかわらず、その小麦も輸入メインで自給率が低いことが浮き彫りになっていることは本来はこうした国際情勢の中危機感を持って考えるべき問題として取り上げるべき課題であるはずなのに、値段のことばかり取り上げていることこそが一番の問題点だと思います。なぜならこうした、危機に直面してこそいろいろな制度の見直しができる絶好の機会であるはずだからです。ところが、値段の問題のみにフォーカスされてしまっています。

 

毎回、毎回、考えさせられますが、日本、大丈夫?

 

ところで、大臣はこの日その後行われるG7の臨時農業大臣会合についても言及しています。これはウクライナ情勢が及ぼす世界の食料安全保障への影響を議論するための場で、まさに国際情勢がそのまま食料需給に直結していることから緊急に行われたわけです。

「ロシア連邦軍によるウクライナ侵攻に関するG7農業大臣声明」

 

上記では、ウクライナでの戦渦により、世界の食料供給網への深刻な影響や、既に高水準にある農産物価格や肥料等の投入財価格の更なる急騰を懸念しており、世界が繋がっていること、影響しあっていることがよくわかりますし、一つ戦争が起きただけでその情勢が食料にまで(食料以外にも)影響を及ぼすことがわかりやすいです。特に今回ウクライナの小麦が欧州に多く供給されていたため、その価格変動が世界中の小麦の価格に影響を与えるというわけです。

 

3/19動画追加↓ 3月15日アップのライブの切り取り動画の話が食料不足が引き起こす革命等の話で、いかに自給自足、地産地消を意識することが大切であり、贅沢であるかという話になっています。

 

 

世界で奪い合いがあれば、それはお金のある国に有利に働きます。だからこそ、そうした奪いあいに巻き込まれないためにも自国の分は自国でまかなえるよう自給率のアップが望ましいわけです。自給率アップは、普段ではなく有事の場合のために必要だからこそ、普段から高めていく必要があるわけです。そして普段から自国のお米を食べることで、需要と供給が合えば維持しやすいわけです。だからこそ、お米離れしないようする必要がある、今回は、そうしたことを考えさせ、認識させる絶好の機会です。

 

しかもこれは、誰にでもすぐできる一番簡単な国防の一つでもあります。やらない手はないんです。

 

 

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食料に限らず、日本製を選ぶことは全て国防に繋がる

日本製を選ぶことは技術継承・維持・そして発展にもつながります

4年前、日本製、取材された酒蔵をアピールしていた。酒=日本酒であるけれども海外の酒が跋扈しているためそれと区別するために日本酒と今は言っている。まずはビールじゃなくて、まずは酒、これだよね、ほんとは。

 

 

 

 

 

 

 

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