金利を下げて上げて返済を滞らせ資産を差し押さえる、という常套手段 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 僕が、中学生、高校生の頃、ソフトバンクやアスキーと言えば、「パソコン雑誌の会社」でした。「Oh! PC」「ASCII」「LOG IN」などの雑誌の功績のうちの一つは、「記事も広告であり、要するに、全ページ、広告じゃないか」ということを、当時の中学生にも分かり易く、教えてくれたことだと、僕は思っています。

日刊新聞の発行販売などを事業目的とする新聞社の記事も、いわゆる提灯記事の要素が、多かれ少なかれ、あります。インターネット上の情報の多くは、その傾向が強く、うんざりするので、遠くから眺め、どうしても気になるものだけ、読むようにしています。

 

 そんな、どうしても気になる、そして、衝撃的な記事を、昨日、見かけました。「政府機関ではない連邦準備銀行(Federal Reserve Bank)を束ねる連邦準備理事会(Fedral Reserve Board、FRB)の連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee、FOMC)が、政策金利を0.75%引き上げることを決めた」ことを報じる記事の中に、「FOMC参加者は政策金利について12月までに3.4%、2023年末までに3.8%に上昇すると見込んでいる」と、書かれてありました。

 

 FOMC参加者は、幹部中の幹部なので、もしも、「是が非でも、3.8%に持っていく」という意思表示であるならば、「ついに、来るのか」という感じです。

「借りたものの利息はきっちりと支払う律儀な国民」の国の政府に、金利が低い時に、どんどん貸し込んで、特に、赤字国債、そして、その借換国債の残高を膨れ上がらせる。利払いのみで精一杯、元本を減らすことがほぼ不可能になった頃、金利を引き上げ、とどめを刺す。

 

 世界の金融市場は、連動しているので、日本の財務省が、従来の金利のまま、赤字国債、借換国債を発行しようとしても、引き受ける(購入する)会社等は、ありません。大株主など、出資比率の高い出資者から、得ることができた利益(逸失利益)に関し文句が出るので、金利の低い日本の国債を引き受けることは、できません。

 

 「金利を低くしておいて、騙し易い人に貸し込み、ある程度、貸したら、金利を引き上げて、元利の返済を滞らせ、資産を差し押さえる」というのは、ある意味、常套手段でしょう。前々回の参院選で立候補し、僕は、赤字国債の問題を、争点のうちの一つにしました。金利を上げ下げする側の人は、この常套手段を、よく使うからです。

 

 僕には何の力もないので、FOMC参加者の見込みが外れることを、只々、願うばかりです。

 

 

神奈川県横須賀市にて

佐藤 政則