日本とは違い、9月に新学期が始まる米国では、たいてい、卒業式は、5月に行われます。なので、ジューン・ブライド、6月の花嫁。正規の教育(formal education)を受け、卒業と同時に、結婚。絵に描いたような、順風満帆な人生の門出。ジューン・ブライドは、転じて、幸せいっぱいの花嫁を指すようです。
我が国では、北海道などを除き、6月は梅雨の時季ですが、1890年11月29日に、東アジアで最初の、そして、太平洋地域では、ハワイ王国の憲法に次いで2番目の、近代的な憲法である大日本帝国憲法が施行され、同日、帝国議会の開会式が、明治天皇のご親臨の下行われてから現在までの125年余りの間で、「最も政治的な季節」であった6月は、今から56年前、1960(昭和35)年の6月ではないでしょうか。
僕は1968年生まれなので、実際に見聞きした訳ではありませんが、記録などによると、1960年の6月、国会周辺に、大量の人が押し寄せ、騒然としていたようです。いわゆる安保騒動、現在、効力を有する新日米安全保障条約の、国会における承認を成立させるさせないに関する騒動が、あったそうです。その当時の首相は、岸信介氏です。岸信介氏は、現在、首相を務めている安倍晋三氏の祖父です。
我が自民党の先輩である岸信介氏の尽力により、国会で承認されて発効した、この新日米安全保障条約の前文において、「日米両国が国際連合憲章(の51条)に定める個別的又は集団的自衛の固有の権利を有している」ことは、明示的に確認されています。
もし、集団的自衛権というものがないと仮定すれば、成らず者国家は、必ずや、最も弱い国家から攻めていくでしょう。だって、弱小国家に攻め入っても、絶対に、近隣の大国が、この弱小国を救うために反撃してこないことを、心得ているからです。
その結果、世界はどうなるでしょう。成らず者国家は、弱い国を、順に攻めては、自国に編入し、早晩、成らず者の超大国になり、成らず者ではない、まっとうな国々は、あっという間に、少数派になってしまいます。成らず者国家による世界征服は、時間の問題です。
仲間が攻撃されたら、間髪を容れず、その仲間を助けることは、法律以前のことで、人間として当然のことではないでしょうか。皆さんは、どう思われますでしょうか。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則(自由民主党党員)