以前、私が食品スーパーで買い物をしているのを、たまたま、知り合いの人が見かけ、その場では、顔を合わせなかったが、後日、「この前、スーパーで見かけたけど、手に取った商品を、やけに熱心に眺めていたよね」と、言われたことがある。
原産国を確認したり、着色料が入っていないかどうかを確認するために、商品を手に取り、眺めていたのだと思う。もちろん、よく購入する定番の商品は、確認済みなので、さっと買い物かごの中に入れるが、定番ではない商品は、なるべく確認してから、購入するしないを決めるようにしている。
食材を買ってきて、自分で調理をし、味を整え、器に盛る前に、もし、色つやが良くなかったら着色料を加える人は、どれくらい居られるのだろう。そもそも、自宅の台所に、着色料を常備されている人は、どれくらい居られるのだろう。
人間以外の生物を使って実験をし、問題がないと判定された食品添加物だけが使われているらしいが、そのように説明されても、疑い深い私は、なんだか、釈然としない。仮に、実験に使われた生物と人間が似ていて、ほぼ同じ種類の生物だとしても、「40年、50年、摂取し続けて、問題が生じないかどうかの実験」は、まだ誰もしていないはずである。
こうやって市販され、多くの人が、「美味しい、旨い、コクがある」などと言って、被験者ではなく消費者として、自らすすんで継続して食べてくれている現実こそ、立派な「40年、50年、摂取し続けて、問題が生じないかどうかの実験」ですと、言ってしまえば、それまでかもしれないが。
「超長期間の、放射性廃棄物などの核分裂生成物による低線量被曝」について書こうと思い、その前置きとして、食品用の着色料を採り上げたら、長くなってしまいました。厚労省の人口動態統計(クリック後、図6を参照)に拠れば、死因順位第1位の悪性新生物により死亡する人の比率は、上昇を続けていて、頭打ちになる兆候や気配は、まだない。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則