過日、年明け早々に、英文の国連憲章51条の出だしの文を引用し、その文の中にある「collective self-defence」の「self-」は、必要ないのではないかと、問いかけさせていただいた。
申し上げたかったことは、「集団的自衛権に関する議論を深める過程において、自衛隊という名称を変更をするならば、防衛省の防衛隊に変更するのが望ましいのではないか」ということである。
細かなことが気になってしまう質(たち)の者としては、日本国財務省の英語表記である「Ministry of Finance」でさえ、「貸金業者の総本山みたい」と、心密かに思っている。「finance」という語の、中心になる語義は、「資金を供給して支払いを完結させること」なので、「Ministry of Finance」は、ダメとは言わないけれど、取って付けたようだなと、思ってしまう。
因みに、英国財務省と米国財務省の原語での表記は、それぞれ、HM Treasury、Department of the Treasuryである。
だいぶ、話が逸れてしまった。たしかに、自衛という言葉も、「self defense」(この歌の歌詞においても、出てくる)という言葉もある。個人の場合は、「自分の身を自分で守ること」を強調するときに、組織の場合は、「組織が、組織防衛のために策を実行していること」を強調するときに、自衛や「self defense」という言葉を使うのではないか。
自衛隊は、自衛隊という組織だけを守る集団ではない。もちろん、自衛隊は、自衛、つまり、自らの組織の防衛もしなければ、そもそも、任務を遂行できないが、この国を守る者の集団である。「防衛省の自衛隊」というのは、甚だ紛らわしい。
そういう訳で、「防衛省の防衛隊」に、名称変更するのが望ましいのではないかと、私は思っています。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則