今年の6月に岡山県倉敷市に伺った際に、当時は浪人中だった橋本岳(はしもと・がく)衆議院議員の地元事務所にて購入させていただいた書籍『61人が書き残す 政治家 橋本龍太郎』には、元社民党参議院議員の大田昌秀氏も、文章を寄せられている。大田氏は、橋本龍太郎氏が内閣総理大臣であった当時、沖縄県知事を務めていた方である。
大田氏は、『嬉しかった沖縄への深い関心』と題し、政治家・橋本龍太郎氏の沖縄に関する取り組みを綴られ、
「・・・。ともあれ、以上の事実から、橋本元総理は上杉県令(今でいう県知事)と同じように、沖縄史の上で、不朽の名声を残すことになるにちがいありません。」
とも、書かれている。
大田氏のこの文章は、橋本首相とビル・クリントン大統領の最初の首脳会談で実質的に合意された、米国海兵隊普天間飛行場がある土地の返還には、一切、触れていない。
つまり、そういうことである。橋本内閣以降、自民党の内閣は、米国海兵隊普天間飛行場の、辺野古への移設を、強権的に決めた訳ではない。何度も沖縄を訪れ、辺野古、豊原、久志(くし)の方々とも、じっくり話し合い、決めた。だから、時間がかかった。
安倍内閣は、早急に、米国海兵隊普天間飛行場の辺野古移設を進めることにより、東アジア及び太平洋地域の安全保障に関する日本の意思を、明確に、世界に示すべきである。来月下旬に予定されている、オバマ大統領との最初の首脳会談で、必ず、辺野古移設を再確認し、会談後に、世界に向け明言していただきたい。
日本の周辺では、国際法の基本すら理解できない成らず者が、うろうろしている。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則