『どうせ、国民なんて馬鹿ばっかりなんだから、選挙のときは、元気いっぱいに、自分の名前を連呼して、馬鹿が喜ぶことだけを叫んでりゃいいんだよ。「民主党の、誰田、誰田、誰田誰吉です、がんばっています、応援よろしくお願いします」って。
何十年も、自民党の奴らだけが権力を握り、おいしい思いをしやがって、頭に来るよ。俺達だって、政権を取って、おいしい思いをしたいよ。そのために、アンチ自民党の者同士、手を組んだんじゃないか。マニフェストって横文字があっただろう、馬鹿が喜ぶことだけを言って、「これが、私達のマニフェストです」って言っときゃ、かっこいいじゃない。横文字入れたほうが、スマート感がばんばん出て、いい感じだし。
「これが、私達の公約です」って言えば、後になって、「約束違反だ」と言われたとき、困っちゃうけど、マニフェストは、宣言っていう意味だから、ウソ並べても、大丈夫だよ。
「予算を組み替えて、埋蔵金を活用して、国有資産を売却して、税金の特別措置を見直して、16.8兆円の財源を確保します」って、誰が考えたの。いいじゃない、馬鹿相手の選挙には、もってこいのフレーズだよ。』
仮の話で大変申し訳ないが、仮に、その程度の意識で、つまり、政治信念もなく、各分野における政策に対する定見も持たないまま、国会議員になり、財務大臣になり、内閣総理大臣になった者がいて、財務官僚によって、言葉巧みに入れ知恵されれば、言われたことを信じ込むだろう。
2002(平成14)年度から2006(平成18)年度までの5年間の予算は、小泉純一郎内閣が成立させた。その5年間を見れば、見事に、一般会計の歳出総額を削減し、税収を増やし、新規国債の発行額を削減した。そんなに昔のことではないが、今となっては、懐かしささえ、覚える。
倒閣の意志もなく、「消費税率を引き上げても、税収総額が増えるのは引き上げた直後だけで、その後、税収総額が減るであろうこと」に気付かない人は、野党の総裁を務めるべきではないと、私は思っている。
このまま消費税率を引き上げる行為は、崖っぷちに追い込まれている人の背を、ぐっと押す行為である。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則