私は、法令の専門家ではないし、周囲に、事細かく教授してくれる専門家もいないので、法令を読むとき、一言一句、確認しながら読まざるを得ない。良く言えば、虚心坦懐に読まざるを得ない。悪く言えば、読むのに時間がかかってしょうがない。
条文構成を一覧し、目的条文や定義付けされている言葉などを、ざっと確認し、やっと、「あのことは明記されているのだろうか、明記されているのなら、どう明記されているのだろうか」と、探し物を始める。時間ばかりかかる。
そばに専門家がいて、「これはこういう意味ですよ。こういう事案が惹起することを想定して、この言葉が挿入されているんですよ」と、教えてくれる訳ではない。そういう赤子のような気持ちで、憲法9条1項も、財政法4条1項も、政治資金規正法12条1項も読んでいる。
昨年2月の最終の土曜日に、私は、一人の友人以外には誰にも行き先を告げず、岡山電気軌道の柳川電停(路面電車の停留所)がある柳川交差点のすぐそばに、こっそりと伺った。財政法4条1項に関することで、提言をお伝え申し上げるためだけに、そこに伺ったが、何ら成果らしいものには結びつかなかった。
新人から当選回数を重ねた人まで、国会議員は沢山おられるが(現在、721名)、例えば、「消費税率を上げれば、これがこうなって、それがそうなるから、結果、財政の悪化を止めることができますよ」と言って、理路整然と説明してくださる議員を見受けたことは、まだ一度もない。
政治不信とは、まさしく、政治家不信、国会議員不信のことだろうが、国難の只中にいて、失望ばかりしている訳にはいかないと、私は、心を奮い起こしている。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則