明治以降、特に、戦後において、官民格差を是正しようとする勢力は、それを阻止しようとする勢力に押され、官民格差の是正の歩みは、あまりに緩慢である。日本の経済に、それを許す余裕があるときは、官民格差の是正を先送りしても、何とか、持ちこたえることができたが、今は、もう、そんな余裕はない。
勤務時間中に、キャッチボールをしたり、自家用車を磨いたり、ネットサーフィンをしたり、副業をしたり、天下り団体の理事(長)室内でパターゴルフをしたりする者に、多額の給与をお支払いするために、民間の普通の会社の従業員は、一分一秒を惜しんで、つまり、勤務開始後に、なるべく遅くタイムカードを打刻し、勤務終了前に、なるべく早くタイムカードを打刻し働いて所得税を払い、買い物をして消費税を払っている訳ではない。
広範囲において、甚大な災害が発生しても、その復興は、遅々として進まない。これ以上、官民格差の是正を先送りする金銭的余裕、財政的余裕は、もう無い。
私は、別段、個々の公務員を目の敵にしている訳ではない。私の親族にも、公務員である者、あった者は、多い。父方の祖父も公務員だった。私の名前、政則は、その祖父の名前から"政"の字をもらったものだ。
「日本国民は、法の下において平等である」と謳いながら(憲法14条1項)、実情は、その真逆である。早急に、官民格差を是正しなければ、日本の国力の低下を止めることは、できない。戦前、官尊民卑を許す考え、世論が、陸軍省の官僚の暴走を許す一因になったのではないか。そのことも、忘れてならない。
本日は、こどもの日である。私を含む、大人である日本国民は、現在、子や孫の世代に、様々な分野におけるツケを先送りしているが、そのことを是としてはならない。私は、そう思っている。
神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則