IMFにおいても、気の弱い交渉人は利用されるばかりである | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。


 現在、多くの先進国の財政は、慢性的な赤字に陥っている。先の大戦の戦勝国、敗戦国を問わず、多くの国の財政が、時を同じくして、深刻な赤字になっているのは、決して偶然ではない

 1944年7月に、45の連合国の代表が、ニューハンプシャー州ブレトンウッズに集まり、"国際経済協力の枠組み"を戦後に設立することを、決めた。そうやって設立された国際通貨基金に、累計の財政赤字額のGDPに対する比率が突出して高い日本が、新たに、600億ドル(約4兆8000億円)拠出することを、表明した。

 日本は、今現在、IMFへの出資額が、加盟国の中で、米国に次いで2番目に多い国である。全体の6.56%を、出資している。まるで、多重債務者同士が集まって、「さあ、これからどうしようか」と話し合い、その中の気の弱い多重債務者が、「ならば、私がお金を出しますよ」と、言わされているかのようである。

 今も、もちろんあるだろうが、人生ゲームと呼ばれるボードゲーム、洋風の双六が、昔、流行った。米ドル紙幣に似せた模造紙幣を使って、波瀾万丈の人生を体験したような気分を味わう。そういう双六である。
今は、ごく一部の投資家に、金融資産が偏在している。そして、偏在の度合いは、増すばかりである。結果、消費に回すお金は、減り続けている。

 人生ゲームという双六が、庶民の遊びとするならば、今の状況は、あの模造紙幣(庶民の紙幣)の総枚数が、徐々に減って、人生ゲームを販売する会社の大株主だけが、金融資産を増やし続けているようなものである。
だから、私は、個人金融資産税法を再導入をすべきだと、申し上げ続けている。


神奈川県横須賀市にて
佐藤 政則