官僚にとって、笑いが止まらないほど与(くみ)し易い内閣 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

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 菅直人内閣が総辞職しても、結局、民主党政権が続くことになり、笑いが止まらないほど喜んでいるのは、官僚だろう。僅か2日間ほどの日程で代表選を済ませ、会期末日の前日に、ばたばたと首班指名選挙を行ったが、いつ組閣して、いつ臨時国会を召集し所信表明演説を行うのか。政権交代後、3人目の首相だが、準備不足の感は否めない。

 準備不足の大臣がやって来ることを、官僚は望んでいる。そうでなくても、「菅直人内閣が、辞める辞めると言いながら総辞職しない」という政治停滞のせいで、来年度予算の編成作業は、例年と比べ約1か月、遅れている。
例年なら、8月末に概算要求が出そろい、約4か月かけて予算案を作成するが、今年は、9月末に概算要求が出そろい、約3か月かけて予算案を作成する。大臣が官僚に指示を出しても、官僚は、やりたくなければ、「残念ながら、時間がないのでできかねます」と答えるだろう。

 2年間、民主党政権が続いたが、国民に、どういう益をもたらした、もしくは、もたらしつつあるだろうか。何分間考えても、ひとつも思い浮かばない。2年続けて史上最大の本予算を組んだ(平成22年度92.2兆円、平成23年度92.4兆円)。公務員制度改革は進まなかった。過去に重大なテロ行為を行った元北朝鮮工作員を韓国から入国させて、要人として接遇した。北朝鮮による日本人拉致問題の解決には取り組まなかった、等々。

 失礼な言い様で申し訳ないが、テレビで野田佳彦氏の増税論を聞くと、なぜか、腹話術の人形を思い出してしまう。「大変よくできた腹話術人形を、財務官僚はお持ちだな」と思ってしまうのは、私だけだろうか。


神奈川県にて
佐藤 政則