マス媒体の広告を、真に受ける必要はない | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
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 「いわゆるうつ病の人に、ガンバレは禁句」と、よく言われる。言葉は、記号である。ついでに言えば、数字も、音声ファイルも、動画ファイルも、記号である。脳という臓器が処理しているものは全て、ある意味では、記号である。

 ガンバレという言葉自体が、うつ病の人に対して悪影響を与える何かを、包含しているわけではない。大好きな人が、満面の笑顔で、「ガンバレ」と言ってくれる。大好きな人の、あの優しい声が聞こえる。悪影響など、ない。ガンバレという、動詞の命令形は、濃い人間関係の下で交わされる言葉だと、思う。

 テレビなどの広告は、多数の、多種多様の人に向けて、流されている。最近、テレビの広告を見ていると、普通は濃い人間関係の下でのみ交わされる言葉が、繰り返し聞こえてくる。

 既に、その人なりに、充分、努力をしている。そういう状況において、広告などで、「ガンバレ」を繰り返す。
世の中には、問題に直面した時に、他人を責め易い人と、自分を責め易い人がいると、言われている。「あのとき、私は野党だった」と言って、一切責任を取ろうとしない人もいれば、「郵便ポストが赤いのも、電信柱が高いのも、みんな、私が悪いんだ」と思い込んでしまう人も、いる。

 あんな広告を、がんがん流したら、「自分の頑張りは、足りないんじゃないか。もっと、頑張らないといけないんじゃないか」と、思い込んでしまう人も、出てきてしまうと、思う。単価の高い広告は特に、会議を何度も行い、緻密な計算をして、制作されている。真に受ける必要はない。


静岡県にて
佐藤 政則