キセル乗車をして、クビになる人なるぬ人 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 先月くらいから、鉄道会社の従業員による不正乗車が、相次いで報道されている。事の軽重、悪質さの度合いを判断してのことだろうが、懲戒解雇処分を受けている者もいる。
同じく、公共交通機関に継続して不正乗車をし、その事実が発覚したが、懲戒解雇処分にはならず、課長への降格処分を受けただけの国家公務員もいる。

 上記のことを、あらためて採り上げたのは、個々人を非難するためではない。個々の人が、不正乗車をするに至った経緯は、様々だろうし、私が詮索する事ではない。
私が気になっているのは、民間組織の従業員と公務員との、労働環境の格差である。民間組織の従業員も公務員も、管理監督者から指揮命令を受けて労務を提供することにより給与を得る者(つまり、労働者)であることには、変わりない。

 なのに、不正乗車をして、クビになる人もいれば、ならない人もいる。あくまで一般論だが、法的に、より守られている公務員の労働組合のほうが、民間組織の従業員で構成されている労働組合より、活発に活動している。
私は、政治の世界だけでなくどの世界においても、力の均衡(balance of power)は大切だと、思っています。なので、健全な社会を維持するのに、健全な労働組合は必要なものだと、考えています。

 官公庁の労組が強すぎるのか、民間組織の労組が弱すぎるのか。国家公務員法の「第3章6節 分限、懲戒及び保障」辺りを読もうと思ったけど、躊躇しています。最近、読んで悲しくなる条文に、よく出くわすので。何事も、「知らぬが仏」です。