昔から、疑問に思っていることがある。なぜ、国家の会計を、一般会計と特別会計に分けておきながら、一般会計と特別会計の間で、繰入れとか受入れと称して、資金の移動を行うのか。現在、18本の特別会計が設置されていて、各特別会計の間でも、繰入れが行われている。
そもそも、なんのために特別会計という仕組みが用意されたのか。財務省のサイトにおいては、「行政が複雑化すると、一般会計だけでは、受益と負担の関係が不明確になる。だから、様々な分野ごとの特別会計が必要となってくる」というように、説明されている。
財政法第13条第2項には、「特定の事業を行う場合、特定の資金を運用する場合、特定の歳入を特定の支出に充てる必要が有る場合に限り、特別会計を設置するものとする」というようなことが、書かれている。
会計を分けておきながら、相互に繰入れをおこなって複雑にすれば、会計の全体像がぼやけてしまう。そうすれば、会計に文句を言う人は、減るでしょう。文句を言う人を減らすために、制度を複雑にしているのでしょうか。
財務省所管の国債整理基金特別会計の予算を確認していて、そう感じた私は、やはり疑い深い人間なのでしょう。