刀のイメージとはかなり違う、長柄の「屈刀」「笔刀」、
刀とは思えない奇妙な形の「船」に
「鈎鐮刀」と続き、
いよいよ、水滸伝の定番のあれが出てきました。
朴 刀
「双手帯」とも呼ばれる。
ものを叩き斬るためにつかう長柄の大刀の一種である。
刀身は、普通の大刀より幅がせまくて丈が長く、
約1メートル以上ある。
刃の先端はするどく尖っていて、
一定の角度の弧をえがいて、斜め後ろ向きに広がっている。
刃の背は厚く頑丈である。
柄の長さは、およそ2~2・3メートルで、
柄の前端と刀身が連結している部分には、
円形のつばがついている。
柄の末端には丸い輪がついており、
朴刀を振り回すときに、これで大きな音を立て、
気合を入れる役割もはたす。
朴刀の重量は重く、戦闘時には両手で持つ必要があるので、
多くの場合、力のあるたくましい者がこれを用い、
勢いよく突進して、すばやく相手を叩き斬っていった。
朴刀は刃が長いので、殺傷力もより大きくなった。
水滸伝に登場する108人の好漢の多くが、
戦場においては、しばしば朴刀を用いた。
太平天国の乱のときに、
軍隊でこの種の刀がよく用いられたため、
その後は「太平刀」と呼ばれるようになった。
禅杖と同じく、末端に輪がつくのが定型とは
知りませんでした。