おはようございます。
ZigZagです。
概要
2月1日にPS5限定で無料配信されたゲーム。
これまでのシリーズと地続きではないストーリーになっているので、これまでサイレントヒルをプレイしていなくとも支障はない。
本作では“自殺”や“いじめ”等をストーリーの主軸にしているため、その配慮として注意喚起が度々挿入されている。
(相談窓口のURLも表示されている徹底ぶり)
画面は一人称視点なので酔いやすい人は注意。
ストーリー
友人のマヤに呼ばれ、自殺の名所として有名な廃墟のマンションを訪れたアニタ。
誘われるままにマンションを進んでいくアニタだが、次々と怪奇現象が起こり始める。更にはアニタを付け狙う、謎の怪物も出現。
「見つけるまで、出られない」
果たして、マヤのメッセージが意味することとは──
感想
秀逸な心理的恐怖
サイレントヒルといえば、やはり「心理的な恐怖」でしょう。
同じ様なホラーゲーム“BIOHAZARDシリーズ”とよく比較されますが、あちらが視覚的恐怖に力を入れているのに対し、こちらは心理的恐怖を重視しています。
人の心の弱さや闇、トラウマといった負の感情を巧みに利用し、じわじわと侵食してくるような恐怖感を演出しています。
本作も例に漏れず、いじめや自殺等の社会問題がテーマ。
しかしそのテーマをただ安直に掲げるのではなく、その環境、背景を丁寧に描写することで現実味を増加させており、没入感を底上げしています。
その背景も「リーマンショック」「コロナウィルス」と、馴染みのある社会情勢が主なことも大きいでしょう。
特にコロナウィルスの猛威は記憶に新しく、現実にも本作同様の様々な問題が表出したこともありますから、世界観を違和感なく受け入れられるとともに、より生々しく感じられるようになっています。
あの嫌ぁ〜な空気感が堪りません。
特に本作中盤に見れる大学生の日記が、もんのすごく暗い気分にさせてくれました。
もちろん、視覚的恐怖もなおざりにはなっていません。
画像のように妙に生き生きとしたGや、嫌悪感を齎す部屋の内装、不気味な演出等々、どこを切り取っても「うわぁ……」と思わせる描写がプレイヤーを楽しませてくれます。
時代に沿ったシステム
コロナ以降の話でもあるので、時代は現実とはそこまで離れていません。そのため過去作のキーアイテムである“ラジオ”や“懐中電灯”の代わりに、スマートフォンが大活躍。
スマホは連絡手段だけに留まらず、ラジオ同様に“異変が起きると不調をきたす”システムが搭載されており、怪物が近付くとノイズ音と共に画面が正常に映らなくなります。更には意味深な画像まで表示されることもあり、ラジオ以上に恐怖を煽る演出となっています。
怪物に襲われるとミスですが、すぐに直前からやり直させてくれるのも今風だと感じました。
ミスってもテンポを崩さずにプレイできるのは有り難い。
最後はちょっと難しめ
と、様々な進化を遂げたサイレントヒルですが、最後の最後だけは急激に難易度アップ。
終盤、サイレントヒル特有の火と鉄の迷路の中で怪物から逃げるのですが、迷路はそこそこ複雑である上に、怪物に追われながら配置されたアイテムを全て集めなくては脱出は出来ません。
加えて、怪物との接触=最初から集め直しなので、苦手な人にはやや難しめになっています。
幸い怪物の移動速度はそこまで速くなく、広い場所ならすれ違い回避も可能&アイテムの場所や地形は固定であるため、はちゃめちゃ難易度が高いわけではありません。
何度かやっていればクリアは出来る……はず。